Fusion 360 ユーザーインタビュー ヤマケン工業有限会社 様

ユーザーインタビュー

ヤマケン工業有限会社 様

更新日:2018/2/4

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弊社(ヤマケン工業有限会社 様)では、縦型6台・横型1台のマシニングセンターを配備し、マシニング加工のスペシャリストとして多種多様な加工技術を習得しています。

加工素材は鉄・鋳物・ステンレス・アルミ・銅合金など、ワークの大きさは10mmから2000mm程度まで様々なワークの加工を行っています。
中でもステンレス、長尺品、複雑形状品など、他社では敬遠されるようなワークを積極的に受注しております。(https://www.yamaken-kg.com

今までは、機械へのGコードの直接入力や対話方式でのデータ入力、2DCAD/CAM「ADMAC-parts」を使用した加工をしておりましたが、1年半ほど前からFusion 360を使用し始めました。

初期投資額が大きな魅力だったFusion 360

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Fusion 360は知り合いの業者さんから教えてもらいました。
「安くていい3DCAD/CAMがある」とのことで、始めは半信半疑だったのですが、初期投資額も少なくてすむので試しに導入してみようと思いました。

今までも他社の3DCAMソフトを検討したことはあったのですが、どれも数百万円の初期投資が必要だったため躊躇しているところだったので、36,000円/年という値段は大きな魅力でしたね。

早期立ち上げを実現

BizroadのCADセミナー、CAMセミナーを受講しました。
全く初めての3Dソフトだったため、独学よりも習ってしまったほうが早いと思って受講しましたが、受講して正解でしたね。
受講した翌週からは実務で削り始めることができました。
ソフトの代金が高いと教育分を減らしたくなるのですが、ソフトが安かったので教育にお金を使えたので、結果として早期立ち上げができたので大変助かりました。

短納期で対応可能に

Fusion 360を使って、基本的には受け取ったデータを3Dモデリングしています。
よっぽど簡単な部品は3D化しませんが、部分的に3Dのほうが簡単な部分があると、そこだけでもモデリングしてしまいますね。
きっちりと寸法を決めながら3Dモデリングが出来るCAD機能がついているので重宝しています。

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その後は、CAMの加工パスを作成します。基本的には設定値を入れると自動的にツールパスを作ってくれるため、今まで2DCAMで苦労していた座標入力などを考えなくても良くなり、楽になりました。また、ミスも減りましたね。

あと、個人的にお勧めなのは、部分的にFusion 360の3D加工を組み合わせる手法です。私の周りの加工業者さんにも、「うちは3Dでやるような案件は少ないから3DCAMなんていらない」という方も多いのですが、下の画像のような、ちょっとしたフィレット加工などでFusion 360が意外と重宝しています。

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このような加工は今までだと段取りを変えたり、場合によっては治具を製作して対応していたのですが、Fusion 360があることで1段取りで出来るようになりました。
作業者の負担も減り、手仕上げの手間もなくなったのでより短納期で対応できるようになりました。地味なんですが、こういうところでも3DCAMは威力を発揮しますので、おすすめですよ。

打ち合せが電話で可能に

取引先とのやり取りに、クラウドのデータ共有が活躍しています。
ウェブブラウザさえあれば3Dモデルをぐるぐる回しながらやり取りできるので、加工のちょっとした打ち合せが電話で終わるようになりました。
データは、ダウンロードの可/不可を自由に決められるので、取引先によってデータを出さなくても3Dで確認できるのは重宝していますね。

Fusion 360の導入拡大に期待

今後、取引先でもFusion 360の活用が進めば、3Dデータを直接お送りいただければ今までより安く加工品を提供できるようになってくると思っています。低価格なのに高機能な素晴らしいFusion 360を使う方がどんどん増えてくれれば嬉しいな、と期待しております。