Blenderのアップデート方法!メリットと注意点

3Dモデリングやアニメーション制作などで人気の高いオープンソース・Blender。常に進化を続けるソフトですが、「Blenderをアップデートする方法が分からない」という人もいるではないでしょうか?そこでこの記事では、Blenderをアップデートする方法・手順やアップデートするメリット、および注意点について解説します。

Blenderとは?

Blenderは、オープンソースの3Dコンピューターグラフィックスソフトウェアです。Blenderの開発がスタートしたのは1995年で、開発者はオランダのソフト開発者・トン・ローセンダールでした。その後、オープンソースのソフトウェアとして一般に無料で公開されています。

プロフェッショナルなクオリティのコンテンツを制作できる

高度な機能と柔軟性を持つBlenderは、プロフェッショナルなクオリティのコンテンツを制作できるソフトです。3Dモデリングの際には、多様なメッシュ編集ツール、スカルプトモード、サーフェスペインティング機能を使い、複雑なオブジェクトやキャラクターを制作することができます。

VFX制作やゲーム開発に使われることも多い

さらに、キーフレームアニメーションやカーブエディタ、物理シミュレーション、粒子システムなどの機能を使うと、アニメーション作品でリアルな動きを表現することも可能です。また、グリーンスクリーン合成や特殊効果の追加ができるので、VFX制作に利用することもできます。ゲームエンジンを内蔵しているため、ゲーム開発に使われることも多いです。

Blenderは非常に柔軟性の高いソフト

Blenderは、主に3DアーティストやVFXアーティスト、映像制作者、建築設計・デザインを行うアーキテクト、自動車や家電製品のデザインをするインダストリアルデザイナーなどに活用されています。柔軟性の高いソフトなので、今後さらに幅広い業種の人に活用されるようになると予想されています。

Blenderをアップデートする方法・手順

Blenderは自動でアップデートしないため、新しいバージョンをインストールするときには、古いバージョンをアンインストールしなければいけません。今からは、Blenderをアップデートする方法・手順をステップごとに解説します。

ステップ1:公式ホームページにアクセス

Blenderをアップデートする際には、まずBlenderの公式ホームページにアクセスしましょう。公式ホームページにアクセスすると、Blenderの最新バージョンをダウンロードすることができます。

ステップ2:ダウンロード

Blenderの公式ホームページにアクセスしたら、トップ画面上部、もしくは画面下部にある「Download」をクリックしてダウンロードページに移動してください。ダウンロード画面が開くと、「Download Blender 3.3」のように推奨されるダウンロードが表示されます。他の種類をダウンロードしたい場合には、画面上部の「macOS、Linux、and other versions」を開いて選択してください。

ステップ3:アンインストール

次に、古いバージョンのBlenderをアンインストールしましょう。ちなみに、Windowsの場合はコントロールパネル、Macの場合はアプリケーションフォルダ(Mac)からアンインストールできます。

ステップ4:インストール

続いて、ダウンロードしたBlenderのインストーラーを起動し、画面右下にある「Next」をクリックします。するとライセンスの説明が記載された画面が開くので、読了後に画面下部のボックスにチェックしてください。再度「Next」をクリックし、インストールする場所と内容を選択します。最後に、画面下部の「Next」をクリックしたらインストールが始まります。

ステップ5:起動

インストールが完了したら、「Complete the Blender Setup Wizard」と表示されます。最後に、画面下にある「Finish」をクリックしたら、新しいBlenderが起動してウェルカム画面が表示されます。

ステップ6:設定の引継ぎ

Blenderをアップデートする際には、古いBlenderの設定やプリファレンスを新しいバージョンに引き継ぐこともできます。引き継ぐ場合は、ウェルカム画面の下にある「Copy Previous Settings」を選択してください。これでBlenderのアップデートはすべて完了です。ちなみに、GPUを利用すると3DCGレンダリングをスピーディに実施することができます。

Blenderをアップデートするメリットは?

Blenderを定期的にアップデートすると、新機能を利用できる、不具合を修正できるなど様々なメリットがあります。

新機能の利用ができる

Blenderをアップデートすると、新しいバージョンの機能やツールが追加されます。ちなみにBlender3.5には、髪の毛を簡単に追加できる機能、ヘアーシステムを編集できる機能、髪の毛を補完する機能などが追加されています。

不具合の修正がされる

Blenderをアップデートすると、以前に使っていたバージョンの不具合が修正されるケースがあります。具体的な修正内容としては、Metal関連の修正や外部レンダリング不可の修正などが挙げられます。ただし、不具合の状況はそれぞれ異なるので、必ず同様の修正に対応できるわけではありません。

セキュリティシステムが向上し安全性が高まる

Blenderをアップデートすると、セキュリティの安全性が高まります。Blenderは、過去にアメリカのコンピューターネットワーク開発企業・Ciscoからソフトの脆弱性を指摘されたことがありました。そのため、「Blenderの安全性に不安がある」という人は、アップデートすることにより以前よりも高い安全性を確保できます。

最新技術を活用できる

Blenderをアップデートすると、最新の技術や規格を活用することができます。例えば、Blender3.1ではGPUレンダリングによるスピーディな操作、Blender3.0はアニメーションポーズのライブラリ保存を活用できるようになっています。

コミュニティとの連携し最新情報を得る

Blenderはオープンソースのソフトなので、世界中にユーザーコミュニティが存在します。Blenderをアップデートをすると、他のクリエイターと連携して最新情報や知識を共有することも可能です。

公式サポートが提供される

Blenderの公式サポートは最新バージョンに対して提供されるソフトです。そのため、Blenderをアップデートしておくと、問題が発生した際に公式サポートを受けることができます。

Blenderをアップデートするときの注意点

Blenderをアップデートするときは、事前にバックアップを取ることが大切です。バックアップを取ることで、アップデートの際に予期せぬ変更や問題が生じた場合でも対応することができます。

一定のオペレーティングシステム要件が必要とされる

新しいBlenderのバージョンが動作するためには、一定のオペレーティングシステム要件が必要とされる場合があります。アップデートの前には、必ずコンピューターが要件を満たしていることを確認しておきましょう。

アドオンが新しいバージョンで動作しない

Blenderには様々なカスタムアドオンが存在するため、古いバージョンのアドオンが新しいバージョンで動作しない場合があります。そのため、アップデート前に利用しているアドオンが新しいバージョンでも正常に動作するかチェックしておくことも重要です。

Blenderのプロジェクトファイルに互換性があるか要確認

Blenderをアップデートした後は、Blenderのプロジェクトファイルが以前のバージョンとの互換性があるかを確認してください。プロジェクトファイルの変換や再調整をしなければ、新しいバージョンで古いファイルが正しく開かれない可能性があります。

その他には、事前にBlenderの外部のファイルをダウンロードすること、ライセンス違反が生じないかを確認する(商用利用している場合)ことも注意点として挙げられます。Blenderのアップデート時には問題が発生することもあるので、重要なプロジェクト後にアップデートすることも重要です。

Blenderのアップデートは手順に沿って進めよう

最新バージョンのBlenderをアップデートすると、最新の機能を活用できたり、セキュリティ面が強化されたりなど様々なメリットがあります。Blenderをアップデートする際には、まず旧バージョンをアンインストールしてから最新バージョンをインストールするなど手順に沿って進めることが大切です。