イラレは、グラフィックデザインやイラスト制作に欠かせないソフトの一つです。
多くのデザイン現場で使用されており、ロゴやアイコン、タイポグラフィなどを作成できます。
本記事で、イラレがどのようなソフトなのかや、基本的な使い方などについて見ていきましょう。
イラレとは

イラレはAdobe Illustratorの略称です。ベクターデータを扱うデザインソフトで、ロゴやイラスト、アイコンなどの制作に向いていることで知られています。
ベクターデータは、サイズを拡大縮小しても画質が粗くならず、美しく表示されるのが特徴です。そのため、印刷物からWebデザインまで幅広い用途で対応できます。
また、使える機能も多いことから、趣味の用途だけでなく、プロのデザイナーまで、さまざまなクリエイターに支持されています。
イラレの価格は?
イラレはAdobeのサブスクリプションに加入することで、利用できるようになりますが、プランには以下2つの選択肢があります。
- Illustrator単体プラン
- Creative Cloudコンプリートプラン
それぞれのプランの料金体系は以下の表のとおりです。
| プラン | 価格(税込み) |
| Illustrator単体プラン |
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| Creative Cloudコンプリートプラン |
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イラレのみを使用する場合は、Illustrator単体プランの方が割安ですが、イラレ以外にもAdobeのソフトを使いたいと考えている場合は、Creative Cloudコンプリートプランの方がお得です。
用途に合わせて契約するプランを選択しましょう。
イラレでできること

イラレを使うことで、主に以下のようなことができるようになります。
- ロゴ制作
- タイポグラフィ
- イラスト制作
これらのイラレでできることについて見ていきましょう。
①ロゴ制作
ロゴ制作は、イラレの主な用途の一つです。ロゴは図形を組み合わせたり、文字を変形したりして作られます。
イラレでデザインしたロゴは、名刺やWebサイト、看板など、さまざまな媒体で利用されます。
ロゴには企業名の文字を装飾したロゴタイプや、会社のブランドをシンボル化したシンボルマーク、ロゴタイプとシンボルマークを合わせたロゴマークなど、さまざまな種類がありますが、イラレならどのタイプのロゴでも柔軟に作成可能です。
②タイポグラフィ
イラレは、文字を美しく見せるためのデザイン手法である、タイポグラフィの作成にも適しているソフトです。
文字をパスに沿って配置したり、アウトライン化して形を変えることで、自由自在なデザインを実現できます。
イラレなら既存の文字をそのままデザインに活かせるため、一からデザインを作り上げる手間がかかりません。
Webバナーや広告のデザインにおいても、インパクトのあるタイポグラフィを用いることで、効果的なビジュアルを作成できます。
③イラスト制作
イラレは、パスを駆使することでイラストを描くこともできます。一般的なお絵かきソフトとは少し性質が異なり、基本は図形を組み合わせてイラストを表現します。
また、イラレにはAI機能が搭載されているので、絵心のない方でも好みのイラストを生成して使用できるのも魅力です。
イラレで作成されたイラストは、広告や雑誌、アイコンデザインなどに最適で、バリエーション豊かな作品を制作できるでしょう。
イラレの基本的な使い方
イラレでは、以下の操作を行いながら作品を作っていきます。
- 図形の作成
- 文字の挿入
- 画像の挿入
- イラストの作成
- 効果の適用
これらの使い方について見ていきましょう。
使い方①図形の作成

イラレでは、長方形や楕円形などの図形を作成できます。図形は、ツールバーから図形ツールを選び、ドラッグすることで作成されます。
また、作成した図形同士をパスファインダーから合体することで、特殊な形の図形も作成可能です。
さらに、ペンツールを使って、自由な形で図形を描画したり、オブジェクト選択ツールから図形の一部のみを変形したりと、図形の描画だけでもできることは豊富です。
使い方②文字の挿入

ツールバーにある文字ツールを使うことで、アートボード上に文字を追加できます。
挿入した文字は、フォントやサイズ、色を自由に変更でき、さらにアウトライン化することでパスの一部として編集も可能です。
さらに、横書きだけでなく縦書きで挿入できたり、文字を使ってマスクをかけられたりもするため、ロゴやバナーの作成には欠かせない機能です。
使い方③画像の挿入

イラレはアートボード上にドラッグ&ドロップしたり、ファイルメニューの「配置」から対象のファイルを開くことで、画像の挿入ができます。
配置した画像は、マスク機能を使って必要な部分だけを表示できるため、デザインに使用しやすいのが特徴です。
また、イラレで画像を挿入する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
リンク配置と埋め込み配置の違いについても解説しているので、これらの配置方法の違いが曖昧な方は、ぜひ参考にしてみてください。
使い方④イラストの作成
イラレでは、塗りブラシツールやペンツールを使って自由にイラストを描けます。その際、ペンタブレットを使えば、手書き感覚でイラストを描けるのも魅力です。
さらに、挿入した図形を組み合わせて、一つのイラストを作り上げることもでるため、イラストを描くスキルがない方でもイラスト制作ができます。
特に、イラレでは、図形を組み合わせて作るデフォルメされたイラストの制作を得意としているため、SNSやWebデザインに使うアイコンを作成したい場合は、イラレの使用が向いているでしょう。
また、以下の記事では、イラレでイラストを生成できるAI機能の使い方や、イラスト制作におすすめのツールについて解説しています。
イラレでイラストを描いてみたいと考えている方は、こちらもあわせてご覧ください。
使い方⑤効果の適用

イラレの効果メニューには、オブジェクトの形状や印象を変えられるフィルターが豊富に用意されています。
効果を使うことで、オブジェクトにぼかしを与えたり、ドロップシャドウで影をつけたりできます。
グラフィックデザインに効果は欠かせない機能なので、使用頻度の高い効果はしっかり押さえておきましょう。
イラレのスキルを磨くのにおすすめな講座

多機能なイラレのスキルを効率的に身につけるなら、プロから教わるのが一番です。
Illustrator基礎セミナーでは、プロの講師からイラレの基礎から応用までを丁寧に指導してもらえます。
講座内でオリジナルアイコンやタイポグラフィの作成など、実務に即した作品作りを行うため、講座の受講後は学んだスキルをすぐに仕事で活かせるでしょう。
また、複数人での応募もできるので、新入社員の社内研修としても人気です。
イラレをこれから学ぼうと考えている方や、社内研修に使えるセミナーを探している企業の担当者は、ぜひIllustrator基礎セミナーをチェックしてみてください。
| セミナー名 | Illustrator基礎セミナー |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 27,500円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
イラレを学ぶとできる職業は?

イラレを学ぶことで、主に以下のような職業を目指せるようになります。
- グラフィックデザイナー
- DTPオペレーター
- Webデザイナー
これらの職業について見ていきましょう。
職業①グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、広告物や商品パッケージ、ポスター、チラシなど、ビジュアル面でのデザインを手がける職業です。
デザインの作成にイラレが使われるのは一般的で、クライアントの要望に基づいて魅力的なビジュアルを作成します。
さらに、ゲーム業界のグラフィックデザイナーであれば、キャラクターや背景、エフェクトのデザインを担当することもあります。
イラレを使ったデザインスキルがあれば、プロジェクトのニーズに応じて、適切な対応ができるでしょう。
職業②DTPオペレーター
DTPオペレーターは、雑誌や書籍、カタログなどの編集デザインを担当する職業です。
デザイナーが作成したデザインデータを印刷用に調整し、印刷物として仕上げるのが主な役割です。
イラレを使って、レイアウトを整えたり、文字や画像の配置を調整して、印刷物のクオリティを上げていきます。
デザイン知識はもちろん、イラレやフォトショなどのデザインソフトのスキルも必要になるため、DTPオペレーターに就職するならイラレのスキルは必須です。
職業③Webデザイナー
Webデザイナーは、ホームページのデザインや、HTML・CSSを使用したコーディングまで幅広く対応する職業です。
イラレを使用して、Webサイトのレイアウトやロゴ、アイコンなどのグラフィックを作成し、視覚的に魅力あるサイトをデザインします。
さらに、Webバナーなど広告用のビジュアル作成も行うため、イラレの多様なツールを使えるスキルを身につけておく必要があります。
イラレとフォトショの違いは?
イラレと似たソフトに、フォトショの愛称で知られるPhotoshopがあります。
イラレとフォトショは、どちらもAdobeのグラフィックソフトですが、用途に違いがあるのが特徴です。
イラレはベクター形式でのデザインに適しているため、ロゴやイラストの作成に向いています。
一方、フォトショはビットマップ画像の編集が得意で、写真の加工や色補正、合成などに優れています。
このように、それぞれのソフトで得意な分野が異なるので、用途に合わせて使い分けることが重要です。
Photoshopを基礎から学んで写真を綺麗に編集できるようになりたい方は、Photoshop基礎セミナー講習がおすすめです。
イラレについてのまとめ
今回は、イラレの基本的な使い方や、価格プラン、フォトショとの違いなどについて解説しました。
イラレは、グラフィックデザインやイラスト制作、ロゴデザインなど、幅広いクリエイティブ作業に対応できるデザインツールです。
そのため、初心者には少し難しそうに見えるかもしれませんが、基本操作を覚えることで、初心者でも十分扱えます。
また、フォトショとは異なり、ベクター形式でデザインを行うため、拡大・縮小をしても品質が落ちないというメリットもあります。
ぜひ、自分に合ったイラレの学習方法を見つけて、クリエイティブな作品作りを楽しんでみてください。