Unityは、ゲーム開発初心者からプロの開発者まで幅広い層に支持されるゲームエンジンです。その理由の一つとして、無料で利用できる点が挙げられます。
本記事では、Unityを無料で使う条件や、有料版との違いについて詳しく解説します。これからUnityを始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Unityは無料で使えるゲームエンジン!
Unityには無料で使えるプランが用意されているため、コストをかけずにゲームやアプリの開発を始められるのが特徴です。
実際、無料版でも多くの機能が利用できるので、開発自体に大きな制限はかかりません。そのため、個人や小規模な開発チームにとっては魅力的なゲームエンジンといえるでしょう。
また、無料ならUnityを始めてみたいという方は、以下の記事を参考にしてみてください。Unityをインストールする方法や、Unityの学習方法などについて解説しています。
無料で使える以外のUnityの特徴
Unityは、無料で使える以外にも以下のような特徴を備えています。
- 専門知識がなくても使用できる
- マルチプラットフォームに対応している
- VRやARのコンテンツも開発できる
- 豊富なアセットを利用できる
- 商用ゲームでも多く利用されている
- 学習のハードルが低い
これらの特徴について確認していきましょう。
特徴①専門知識がなくても使用できる
Unityは、直感的に操作できるエディターを備えているため、プログラミングの知識がなくても簡単なゲーム作成ができるのが特徴です。
例えば、3D空間にオブジェクトを配置したり、動きを設定したりするのもクリックや、ドラッグ&ドロップのみで行えます。
この優れた操作性により、専門知識のない初心者でも、気軽にゲーム開発にチャレンジできます。
特徴②マルチプラットフォームに対応している
Unityでは、一つのプロジェクトデータがあれば、さまざまなプラットフォームでも実行できるデータの書き出しが行えます。
そのため、Unityならプラットフォームごとに個別でデータを作る手間がかかりません。
展開できるプラットフォームは、PC、スマートフォン、ゲーム機、VRやARデバイスなどさまざまです。
開発時にプラットフォームの違いを気にする必要がないので、効率的にゲームやアプリの開発が可能です。
特徴③VRやARのコンテンツも開発できる
Unityは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)といった先端技術の開発にも対応しています。これらは、ゲームだけでなく、自動車業界、建築業界、医療業界、教育業界など、幅広い分野のコンテンツ制作にも活用されているのが特徴です。
実際の活用例としては、自動車業界では車両デザインの可視化や試作の工程で使用されたり、医療分野では手術のシミュレーションや研修用トレーニングツールとして使用されたりなどが挙げられます。
特徴④豊富なアセットを利用できる
Unityの大きな魅力の一つは、豊富なアセットが利用できる点です。Unityには公式の「Unity Asset Store」があり、キャラクターや背景、エフェクト、音楽、スクリプトなど、開発に必要な素材が数多く揃っています。
これらのアセットは無料のものも多く、資金の少ない初心者でも安心して利用できます。また、アセットをカスタマイズすることで、自分だけのコンテンツ作成も可能です。
特に、開発経験が少ない初心者にとっては、アセットを活用することで作業効率が向上するため、完成度の高いゲームやアプリを制作しやすいでしょう。
特徴⑤商用ゲームでも多く利用されている
Unityは、インディーゲームから大規模な商用ゲームまで、多くの商用ゲームで利用されています。例えば、「原神」や「Among Us」「ポケモンGO」といった人気タイトルもUnityを使って開発されています。
このように、Unityは初心者でも使いやすいプラットフォームでありながら、世界的に人気のタイトルを生み出す力を持っているのが特徴です。
また、Unityでどのようなゲームが開発されているのかを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。Unityで作られた人気のゲームタイトルについて紹介しています。
特徴⑥学習のハードルが低い
Unityは、初心者でも学びやすい環境が整っており、ゲーム開発を始めるハードルが低いことが特徴です。
公式のUnity Learnには、初心者向けのチュートリアルが豊富に用意されており、プロジェクトの作成方法からオブジェクトの動かし方まで、初歩から応用を段階的に学習できます。
また、書籍やオンラインセミナーなど、学習リソースも多いため、初心者から中上級者まで自分に合った方法でスキルを伸ばせます。
わからないところはインターネットを検索すると解決できることも多く、これらの理由からUnityは学習を始めやすいプラットフォームといえるでしょう。
Unityを無料で使うための条件
Unityを無料で利用するのには、条件があります。
2025年1月現在では、収入及び自己資金を含む資金調達の合計が年間10万ドル以下の場合は、無料プランであるUnity Personalを使用できます。
Unity Personalは、個人や小規模な開発チームを対象にしたプランです。そのため、この条件に当てはまらない場合は、有料の上位プランと契約する必要があります。
無料版以外のUnityの料金プラン
無料プランであるUnity Personalは、利用料金がかかりませんが、それ以外のプランはどの程度の価格帯なのでしょうか。以下は、2025年1月時点の無料プラン以外のUnityの料金プランをまとめた表です。
プラン | 価格(税込み) |
Unity Pro |
|
Unity Enterprise | カスタム価格 |
Unity Industry |
|
引用:Unityプランを比較
このように、有料版になると月額でもそれなりの金額が必要になるため、規模が大きくなるまでは無料プランを利用しましょう。
また、Unityの有料プランであるUnity Proについては、以下の記事で詳しく解説しています。Unity Proでできることについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Unityの無料版と有料版の違い
以下は、Unityの有料版でできて無料版でできないことです。
- ゲームコンソールへの展開
- Apple Vision Pro用の空間アプリ構築
- AR/MRのためのUnity Marsオーサリングツール
- Havok Physics for Unity
高度な開発をする場合は有料版が必要ですが、基本的な開発に関しては無料版でも十分対応できます。
そのため、機能性を求めて有料版へアップグレードするのではなく、無料版を使う条件に当てはまらなくなった場合にアップデートするのがおすすめです。
無料版Unityの基本的な使い方
無料版Unityを使う際の、以下の基本的な使い方について見ていきましょう。
- プロジェクトの新規作成
- オブジェクトの新規作成
- オブジェクトの変形
- C#スクリプトの新規作成
使い方①プロジェクトの新規作成
Unityで開発を行うなら、まずプロジェクトを新規作成する必要があります。
新しいプロジェクトを作成するには、Unity Hubを起動し、「プロジェクト」から「新しいプロジェクト」ボタンをクリックしましょう。
その後、プロジェクト名を入力し、テンプレートを選択します。テンプレートには「3D」や「2D」などがあり、開発するコンテンツに応じて選択してください。
この設定を終え、「作成」ボタンをクリックすると、プロジェクトが自動的に生成されます。
使い方②オブジェクトの新規作成
オブジェクトはUnityのシーン内に配置する要素で、ゲームの基本構成を作ります。新しいオブジェクトを作成するには、Hierarchyウィンドウで右クリックし、「3D Object」や「2D Object」から必要なオブジェクトを選択しましょう。
例えば、「Cube」を選択すると、3Dシーンに立方体が追加されます。また、オブジェクトにはInspectorビューのコンポーネントから機能を追加できるため、自由度の高い構築が可能です。
使い方③オブジェクトの変形
配置したオブジェクトは、位置やサイズ、角度を変更できます。Unityでは、Sceneビュー左にある「移動」「回転」「スケール」などのツールを使用して、オブジェクトを変形させます。
例えば、移動ツールを使うと、オブジェクトをドラッグして任意の位置に移動できます。ツールを使用すれば視覚的にオブジェクトの調整ができるため、初心者でも直感的に操作が可能です。
使い方④C#スクリプトの新規作成
C#スクリプトは、Unityで動きをプログラムするために使用します。新しいスクリプトを作成するには、Projectウィンドウで右クリックし、「Create」から「C# Script」を選択しましょう。
スクリプト名を入力して作成したら、ダブルクリックでVisual Studioなどのエディターを開きます。エディターにコードを記述し、オブジェクトにドラッグ&ドロップでアタッチすることで、インタラクティブな動きを実現できます。
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Unityの無料プランについてのまとめ
今回は、無料で使えるゲームエンジン「Unity」について紹介しました。Unityは、無料プランを利用することで、初心者でも気軽にゲーム開発を始められる魅力的なツールです。
ただし、収益規模や利用目的に応じて有料版を選択する必要がある点には注意が必要です。無料プランでもゲーム開発に必要な機能は不自由なく使えるので、ぜひ気軽にゲーム作成にチャレンジしてみてください。
