E資格の受験資格とは?おすすめJDLA講座と内容

E資格は、一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定するエンジニア資格です。取得するとディープラーニングに関する知識や実装のスキルがあることを、社内評価などで客観的にアピールできます。E資格の受験資格と、受験資格を得る方法をご紹介します。

E資格について

E資格の正式名称は「JDLA Deep Learning for Engineer」です。Eはエンジニアを指します。E資格を取得するとディープラーニングの理論を理解し、適切に実装できる能力や知識があると認められます。

主催するJDLAは2017年6月に、ディープラーニングを事業の核とする企業が中心となって設立されました。ディープラーニング技術を日本の産業競争力につなげていこうという意図のもと、AI人材の育成を目指すG検定とE資格試験を行っています。

G検定はディープラーニングの基礎知識と、適切に事業活用する能力の有無を計れる検定です。Gはジェネラリストを意味し、ビジネス向けとなっています。2018年に始まったE資格の合格率は2020年までは70%弱でしたが、2022年の1回目には74%まで上昇しました。受験者数も、始まった当初の4倍ほどに増加しています。

E資格の受験資格とは

E資格の受験資格はJDLA認定プログラムを、試験日の過去2年以内に修了していることです。JDLA認定プログラムとは、高等教育機関や民間の教育事業者が提供している教育プログラムのうちの、JDLAが定める基準とシラバス(試験範囲)を満たしているものです。JDLAが審査し、認定推奨しています。

JDLAはディープラーニングの最新動向を踏まえて1年~2年を目安にシラバスを見直しているため、受験資格には2年以内という制限があります。JDLA認定プログラムを提供する事業者も、それに合わせてカリキュラムを更新します。2022年8月の改正では、実装のためのフレームワークとしてPyTorchやTensorFlowが追加されました。

事業者がカリキュラムの審査を希望する場合は、事前に面談が必要です。面談では提出書類のチェックと、法令順守や受講者へのサポート体制を確認されます。

プログラムの審査はJDLAの認定部会の審査員によって厳正に行われ、結果が出るまでには2週間~3週間かかります。修正が必要な場合は、合格するまで最長で3週間ほど必要になる場合もあります。認定登録されると、JDLAのホームページに認定事業者として記載されます。

E資格の受験範囲

JDLAのシラバスによれば試験の内容は数学的基礎、機械学習、深層学習の基礎分野・応用分野と開発・運用環境の5分野となっています。
従ってJDLA認定プログラムには、深層学習だけでなく確率・統計などの数学的理論をAI学習に適用し、強化学習から環境構築までを含めた幅広いカリキュラムが求められます。

専門性も高く、線形代数などの大学で学ぶ数学や、AI技術の応用としてのディープラーニングを学ばなければなりません。コーディングによる実装もあるため、実践的なスキルを身につけることができる内容となります。

E資格の受験資格を得る方法3選

前述の通り、E資格の受験資格を得るにはJDLA認定プログラムの受講が必須です。E資格を受験する前にJDLA認定プログラムを受講することで、AIやディープラーニングを独学で学んできた人やAIに関わる業種への転職を考える人などが、正しい知識と実際的な技術を得られます。

試験には実技はありませんが、認定プログラムを終了することで実装の技術があることを担保します。JDLA認定プログラムの中でも評判の良い講座を3つ厳選しました。

CU Synergy-Program~AI基礎と応用~

「CU Synergy-Program~AI基礎と応用~ 」は、中部大学が第一線で活躍する社会人向けに開いている講座です。地域連携と生涯学習を目的として、1回3時間15週にわたって開講されます。社会的な関心事や注目度の高いテーマを取り上げることで、多くの企業に共通する問題の解決につながる、AIの基礎の体系的な知識や実践的な技術を学べます。中部大学の3人の教員が講師を務め、モノづくりの現場で外観検査などに使われる画像認識技術や異常検知、製造業以外の分野でも応用できる技術も習得可能です。愛知県の中部大学春日井キャンパスで開催されるため参加者は限定されますが、大学教員と企業、企業同士などの交流の場も設定されます。実際に受講した人からは「業務に直結する課題を自由に設定できて有意義だった」、「講義内容を業務に活かすために気をつけるべきポイントがわかった」などのコメントがありました。E資格の受験資格を得るには、「アドバンスコース」を併せて受講する必要があります。

費用を抑えて最短合格!E資格対策ディープラーニング短期集中講座

コンサルティング事業やDX流通事業などを手がける、株式会社VOSTが提供する講座です。E資格の合格率は83.3%と、受験者全体の合格率よりも高い成果を出しています。会場受講とウェビナーでは、1か月(4日間)で強化学習やニューラルネットワークまで習得できます。

e‐ラーニングで受講すれば、会場受講と同等の動画を視聴開始から1年間見られるので自分のペースで学べます。現役のAIコンサルタントの動画講義はわかりやすく、ディープラーニングの予備知識が全くなくても大丈夫です。完全自社開発のカリキュラムとオリジナルテキスト教材で低価格を実現し、専門スタッフの徹底フォローで脱落者を出さないため、修了率は99%以上を誇ります。

わからないところをメールで質問すると、24時間以内に回答されます。回数制限はありません。試験直前まで復習できる、E資格徹底攻略テキストは無料配布されています。体験学習を意味するハンズオン講座は東京で行われますが、受講した講座はオンライン動画で視聴できるので安心です。

都合がつかずウェビナーに参加できなくても、講義は動画で共有されます。E資格に合格した受講者からは「講座の内容が受験対策になっていたことが功を奏して、短い期間でも難しい試験を突破できた」、「膨大な試験範囲から効率的に重要な部分を教えてもらえた」などの声が上がっています。

E資格対策講座

「E資格対策講座」は株式会社アイデミーが提供する、働きながら無理なく学習できるオンライン講座です。厚生労働省の指定講座となっており、受講料の最大70%が国から支給されます。独自の合格保証制度があり、一定の条件を満たせば、受講開始日以降に実施される2回目のE資格試験まで継続サポートされます。受講期間は3か月ですが、応用数学も教材でしっかり解説され、Pythonの入門から始まるのでプログラミングの経験も必要ありません。わからないところは、パーソナルメンターのチャットサポートが受けられます。コードについてはプロのチューターがレビューするので、実務で通用する質の高いコードを書くことができるようになります。予約すれば、1回25分のオンラインカウンセリングが可能です。学習についてだけでなく、興味のある分野のディスカッションなど、何を聞いてもかまいません。E資格の受験を希望する場合は、追加でE資格対策用カリキュラムが受講できます。両方の講座を修了した時点で、E資格の受験資格が与えられます。

E資格の受験資格はJDLA認定プログラムの修了

E資格の受験前にJDLA認定プログラムを修了することで、ディープラーニングの知識だけでなく適切な実装の技術が身につくというメリットがあります。認定講座には様々なものがありますが、受講料が安く短期間で学べる講座を選ぶと学習の負担が少なくなります。

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