G検定とE資格の違いは?向いている職種や合格するための対策方法を紹介

日本ディープランニング協会が主催する検定の中に、G検定とE検定があります
両者はどのような違いがあるのか、自分はどちらを選ぶべきかで迷う人も少なくありません。

こちらでは、それぞれの違いについて見ていきましょう。

G検定とE資格の違いとは?

G検定とE資格の違いとは?

そもそも、G検定とE資格というのはどのような違いがあるのでしょうか。
G検定とE資格、どちらも日本ディープラーニング協会(通称JDLA)が実施する資格であるという点では共通しています。なお、JDLAの理事長は東京大学大学院工学系研究科教授の松尾豊氏であり、デジタルリテラシー協議会にも参画しているなど、この分野において信頼性の高い組織の一つと言えるでしょう。

G検定とは

G検定というのはジェネラリスト検定のことで、その中でも次世代のビジネスマンに要求されるITリテラシーとして、特にAIに特化した知見を広めるための検定と言えます。

そもそも、G検定で出題されるディープラーニングというのはAI技術を構成する機械学習の主要の一つであり、これを学ぶことでAIに関連するプロジェクトの推進に役立つノウハウの取得が可能です。

G検定は、マスターすればAIプログラムを実装できるようになれるような内容ではありません。
しかし、AIの構築に関して知見を得ることができますので、AIが発展した背景や事例などを熟知して、企業が求める成果を出すために適切な導入をサポートすることができるようになります。

G検定は通常年3回、220問程度の知識問題を120分以内で解答する内容です。
ディープラーニングや人工知能についての幅広い知識を求められますが、合格率は6~7割程度ときちんと学習すれば比較的取得しやすい難易度となっています。

E資格とは

G検定がビジネスマン向けの資格である一方、E資格というのはエンジニア向けの資格の一つです

G検定ではAIの限界を知り、ビジネスサイドの要求を要件定義することやシステム構築のためにエンジニアと連携を取る際のコツについて学びますが、E資格では実際にディープラーニングを実装し、システムを構築できるスキルが求められています。
従って、試験の内容もより専門的になっており、実際にディープラーニングのコーディングが行えるスキルを有しているかを確認するための内容です。

E資格は120分程度で100問の試験ですが、その内容は難易度が高い上、JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していることが受験資格となっています。
なお、こちらも合格率は6~7割と高めですが、元々受験資格で基礎知識を持っている人に限定されていることを考えると、かなり難易度は高くなっていると判断できるでしょう。

こちらの記事にて、E資格の難易度、E資格に合格するためのポイントを詳しく解説しております。

E資格の難易度はどれくらい?合格率と攻略のポイント

E検定という資格は存在しない

G検定という言葉がある以上、E検定という資格もあるように思われがちですが、E検定という資格は存在しません。
あえて言うとすれば、E資格を取得するための試験がE検定ということになりますが、資格としてはG検定、E資格という資格の名称になります

 

G検定とE資格、向いている人とは?

G検定とE資格、どちらが自分に向いている?

G検定とE資格は、大きく分けてビジネスマン向けとエンジニア向けに分かれています。
では、どちらが自分に向いているのでしょうか。
単なる仕事のポジションだけでなく、ディープラーニングの知識やスキルは向き不向きがありますので、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

G検定が向いている人

資格の取りやすさとしては、G検定の方が挑戦しやすい内容です。というのも、G検定は受験資格がないため、知識があればすぐに受験することができますし、出題範囲もE資格に比べればはるかに狭く、浅くなっています。
とはいえ、AI関連の事業においてはG検定もE資格も必須項目として挙げられることが多いため、まずはG検定に挑戦するのが良いでしょう。

本来ビジネスマンとして、AIをビジネスに活用する方法を検討したい、企業で使われているAIを改善するための手助けがしたいなど、基本的なAIの知識を求めているのならばG検定でも十分役立つでしょう。

E資格が向いている人

ビジネスマンの場合、AIに関する知識をある程度習得できるG検定があれば、エンジニアとのスケジュールの調整や開発の相談などが可能です。
しかし、ビジネスマンではなくエンジニアとして就職する予定ならば、やはりE資格まで取得しておいた方が良いでしょう

E資格は、G検定の内容をさらに深く、広く掘り下げた出題内容です。加えて、幅広い分野におけるAI開発について学ぶことができますので、エンジニアとしてスキルアップを目指すのであれば取得しておきたい資格の一つと言えます。

提案する側ではなく、自分でクライアントからの依頼を受けてAI開発を進めたいというエンジニアであれば、G検定より上位になるE資格を取得しておいた方が、転職活動でも潰しがきく資格となるでしょう。

以下の記事にてE資格を取得した人の年収相場を職業別に紹介しておりますのでご参考にしてください。

E資格を取得した人の年収は?資格のメリットや年収相場を職業別に紹介

G検定とE資格に合格するための対策方法

G検定やE資格の合格を目指すためには、どのような対策を取ればよいのでしょうか。

G検定の対策方法

まず、G検定は受験資格の定めがありませんので、AIに関して基本的な知識を有しているのであれば、そのまま受験しても差し支えはありません。
現在ビジネスマンとして働いており、AIに関する知識が全くないという人がG検定を受験する場合には、対策講座で学ぶことが最も近道と言えるでしょう
G検定の場合、基本的な知識がある人ならば、独学でG検定向けのテキストなどを購入して学習することも可能です。

全く知識がない状態で始めるのであれば、G検定対策講座のように初心者向けの分かりやすい講座を受講してから挑戦するのも良いでしょう。
目安としては、AIの基本的な仕組みや機械学習アルゴリズムについての知識があり、どんな機械学習アルゴリズムがあるのかを理解しているレベルとなります。

E資格の対策方法

一方、E資格の場合はJDLA認定プログラムを修了していることが受験資格となっていますので、原則JDLAが認定する講座を受講して、そのまま検定を受けるという流れがおすすめです。
認定プログラムの受講でE資格の取得に必要な内容は学ぶことができますが、試験はディープラーニングについて深く理解している知識が求められるため、独自にテキストを購入して並行して学習するのも良いでしょう。

短期間で資格取得を目指したいのであれば、E資格対策ディープラーニング短期集中講座のような短期集中型の講座を受講するのもおすすめです。
こちらの講座は合格に必要な知識をわかりやすくまとめて短期間で指導していくシステムですので、講義の内容を理解していれば資格の取得も不可能ではありません
ただし、必要な内容を短期間で効率よく詰め込んでいきますので、講義以外に自分でその内容を理解するための自主学習が必要になるでしょう。
時間に余裕がある場合には、独学やもっと時間をかけて学べる講座に申し込むこともできますので、自分に合った講座を選びましょう。

G検定とE資格は自分に合った資格を選ぶと良い

このように、E資格とG検定はどちらもディープラーニングやAIに関わる内容ではあるものの、学習すべき内容や求められているものが全く異なります。
ビジネスマンの立場でエンジニアと連携を取るか、エンジニアとして活躍するか、目指す方向で選ぶようにしましょう。

G検定とE資格の違いは?向いている職種や合格するための対策方法を紹介
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