【2024】エクセルの計算式はどう使う?コピーや固定の方法も解説

エクセルではセルに計算式を入力することで、数値の計算を自動的に行えます。
しかし、一般的な計算式とは指定の方法が違うため、使い方について理解しておく必要があります。

本記事で、エクセルの計算式を使う方法や、計算式のコピー・固定の方法などについて見ていきましょう。

エクセルの計算式で四則演算をする方法

エクセルの計算式で四則演算をする方法

エクセルでは足し算、引き算、掛け算、割り算などの四則演算を得意としています。しかし、エクセルで四則演算を行う際は、一般的な数式とは記述が異なる点に注意が必要です。

エクセルで四則演算をするときの数式は下記の表のとおりです。

演算内容 数式
足し算 =1+1
引き算 =1-1
掛け算 =1*1
割り算 =1/1

掛け算を例に挙げると、結果を出力したいセルに「=」を入力し、「数値」「*」「数値」の順に入力をし、Enterキーで確定することで計算ができます。

「=」を数式の後ろではなく前に入力することを押さえておきましょう。

セル参照で四則演算をする

計算式に入力する数値を実際に打ち込むのではなく対象のセルをクリックすることで、そのセルに入力されている数値を計算式に反映させることもできます。

セル参照で四則演算を行う手順は下記のとおりです。

  1. セルに「=」を入力する
  2. 演算を行いたい一つ目のセルをクリックする
  3. 演算子(+、-、*、/)を入力する
  4. 演算を行いたい二つ目のセルをクリックする
  5. Enterキーで確定するセル参照で四則演算をする

セル参照で数式を作ることで、セルの値が変わった際に自動的に計算式も更新されるため、手入力による計算漏れを防止できます。

また、エクセルの足し算を手入力やセル参照で行う以外の方法については、下記の記事で解説しています。
ほかにも、足し算の計算が合わない場合の原因と対処法についても解説しているので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。

【2024】エクセルで足し算をする簡単な方法!合計が合わないときの対処法も解説

エクセルの計算式をコピーする方法

エクセルで作成した計算式は、コピーすることでほかのセルにも反映できます。エクセルの計算式をコピーする方法は下記のとおりです。

  1. オートフィルでコピーする
  2. ショートカットキーで隣接セルにコピーする
  3. ショートカットキーで離れているセルに貼り付けする

これらのコピー方法について見ていきましょう。

方法①オートフィルでコピーする

列や行に既存の数式を反映させたい場合は、オートフィル機能を使うのがおすすめです。
オートフィルでコピーする方法は下記のとおりです。

  1. コピーしたいセルを選択する
  2. セルの右下にカーソルを合わせて、ポインターが十字に変わったら貼り付けたい範囲をドラッグするオートフィルでコピーする

オートフィルを使えばドラッグに含まれている範囲すべてに数式が反映されるため、列や行に同じ数式を使いたい場合に便利です。

方法②ショートカットキーで隣接セルにコピーする

ショートカットキーで隣接セルにコピーする

上下左右隣接しているセルに数式をコピーしたい場合は、ショートカットキーの使用がおすすめです。
隣接セルにコピーできるショートカットキーは下記のとおりです。

  • Ctrl+D:アクティブセルの上のセルがコピーされ、アクティブセルに貼り付けされる
  • Ctrl+R:アクティブセルの左のセルがコピーされ、アクティブセルに貼り付けされる

また、コピー元のセルが一番上、もしくは一番左になるように複数セルを選択した状態でショートカットキーを押すことで、選択した範囲すべてに一括での数式コピーもできます。

方法③ショートカットキーで離れているセルに貼り付けする

セル同士が離れている場合の、数式のコピー方法です。

数式のコピーは、対象のセルを選択した状態で、ホームタブのクリップボードグループのコピーをクリックし、貼り付けたいセルに再度ホームタブのクリップボードグループから貼り付けをクリックすることで行えます。

しかし、作業の時短を考えるなら、一連の動作をショートカットキーで行うのがおすすめです。
ショートカットキーで離れているセルに貼り付けをする手順は下記のとおりです。

  1. コピーしたいセルを選択する
  2. Ctrl+Cでコピーする
  3. 貼り付けたいセルを選択する
  4. Ctrl+Vで貼り付けするショートカットキーで離れているセルに貼り付けする

また、セルに設定されている塗りやフォントサイズなどの書式をコピーしたくない場合は、Ctrl+Vを押した際にセルの右下に表示される貼り付けオプションから数式を選択することで、数式だけの貼り付けもできます。

エクセル基礎セミナーの詳細はこちら

エクセルの計算式を固定する方法

エクセルの計算式を固定する方法

エクセルで数式を挿入した際の参照方式は、デフォルトで相対参照になっています。
相対参照では、参照するセルがコピー先のセルの位置に応じて相対的に変化してくれる参照方式です。

しかし、参照するデータが固定で動かないようなケースでは、相対参照になっていると参照セルがずれてしまい、うまく計算ができません。

そのような場合には、絶対参照を使いましょう。絶対参照とは行や列を固定した参照方式です。
相対参照を絶対参照に切り替えるやり方は、下記の2パターンあります。

  1. 行や列番号の前に「$」を入力する
  2. 相対参照を選択した状態でF4キーを押す

また、F4キーは押す回数によって下記の表のように参照方式が変わります。

参照方式 数式 押す回数
絶対参照  =$A$1 1回
複合参照(行のみを固定)  =A$1 2回
複合参照(列のみを固定) =$A1 3回
相対参照 =A1 4回

絶対参照とは相対参照のほかに、行や列のみを固定する方式である複合参照もエクセルでは使われます。

また、エクセルの絶対参照についてより詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
参照方式の違いや、絶対参照とは関数を組み合わせる方法について解説しています。

【2024】エクセルの絶対参照とは?使い道やショートカットキーについて解説

エクセルを学ぶのにおすすめの講座

Excel基礎セミナー講習

エクセルは初心者でも簡単な計算式であれば、すぐに扱えるようになるでしょう。
しかし、関数を使った複雑な計算式の場合は、講座でプロの講師に教えてもらうのがおすすめです。

Excel基礎セミナー講習では、関数の使い方から条件の入力方法まで幅広く教えてくれます。
さらに、実務でもよく使うAVERAGE関数やROUND関数、IF関数などについても学べるため、受講後は学んだことをすぐに業務でお使いいただけるでしょう。

エクセル基礎セミナーの詳細はこちら

また、Excel基礎セミナーとあわせてチェックしてもらいたいのが、Excelマクロ・VBAセミナーです。
Excelマクロ・VBAセミナーでは、今まで手作業で行っていた計算式の入力を自動化できるマクロやVBAプログラミングについて学習できます。

マクロやVBAの扱いには深い理解が必要になるため、学習を考えている方はぜひExcelマクロ・VBAセミナーを検討してみてください。

Excelマクロ・VBAセミナーの詳細はこちら

エクセルの計算式が反映されない原因

エクセルの計算式が反映されず計算ができない場合は、下記のような原因が考えられます。

  1. 「=」を忘れている
  2. セルの書式設定が文字列になっている

上記の原因について詳しく見ていきましょう。

反映されない原因①「=」を忘れている

エクセルの計算式は、「=A1+A2」のように計算式の前に「=」をつける必要があります。
「=」をつけ忘れてしまうと計算式ではなく文字列として認識されてしまうため、自動で計算が行われません。

特に、計算式が文字列としてそのまま出力されてしまっているケースでは、「=」のつけ忘れが起こっている可能性が高いでしょう。

一般的な計算式とは異なる書き方で間違いやすい箇所でもあるので、計算式が反映されずセルに文字列が出力されてしまう場合は「 =」の入力忘れがないか確認しましょう。

反映されない原因②セルの書式設定が文字列になっている

セルの書式設定が文字列になっている

セルの書式設定が文字列になっている場合、計算式を文字列として認識してしまうため、自動計算が行われません。
書式設定はセルのデータ形式を変更したり、セルのフォントやサイズなど書式に関する設定を変更、確認できる機能です。

セルの書式設定は対象のセルを右クリックすると表示されるメニューから「セルの書式設定」を選択し、表示形式タブから分類を「標準」にすることで変更ができます。

また、ホームタブにある数値グループのドロップダウンメニューからも書式設定は変更可能です。
計算式が合っているのにも関わらず計算がされない場合は、セルの書式設定を確認してみてください。

エクセルの計算式がエラーになってしまう原因

数式は間違っていなくても、結果にエラーが出力されてしまうケースがあります。
エクセルの計算式がエラーになってしまう際には考えられる原因は、主に下記の2つです。

  1. 文字列が入力されている
  2. 空白文字のセルを参照している

これらの原因について確認していきましょう。

エラーの原因①文字列が入力されている

参照済みのセルに文字列が入力されていると、「#VALUE!」エラーが発生します。
よくあるケースとして、金額を計算したい場合に、金額を表示しているセルに「円」と入力してしまっているケースなどが挙げられます。

この場合は文字列がエラーの原因となっているため、セルに入力されている「円」を削除すれば問題は解決しますが、見た目的に文字列の円までを同じセルで表示したい場合も多いでしょう。

そのような場合は、セルの書式設定の表示形式で単位を表示させることで解決できます。

表示形式で単位をセルに表示させる方法は下記のとおりです。

  1. ホームタブの数値グループにある右下の矢印アイコンをクリックする
  2. セルの書式設定のダイアログボックスから「表示形式」タブを選択する
  3. 分類を「ユーザー定義」に変更し、種類の項目を「G/標準」から「#,##0″円”」に変更する文字列が入力されている
  4. OKボタンで編集を確定する

計算式を使う場合はセルに文字列を入れず、表示形式から単位を付与するようにしましょう。

エラーの原因②空白文字のセルを参照している

空白文字のセルを参照している

空白文字(スペース)が含まれているセルを計算式で参照している場合も、「#VALUE!」エラーが表示されてうまく計算ができません。

そのため、なにも入力されていないセルを参照している場合にエラーが出力されてしまうケースでは、数式バーに目には見えない空白文字が紛れ込んでいないか確認しましょう。

空白文字が原因であれば、Deleteキーを使って空白文字削除することでエラーは解消されます。

エクセル基礎セミナーの詳細はこちら

エクセルの計算式についてのまとめ

今回はエクセルの計算式について紹介しました。
エクセルでは計算式を使うことで、複雑な計算を自動で行うことができるため、使いこなせると業務の効率化につながります。

しかし、計算式の入力方法やセルの書式設定が間違っているとエラーになって、自動計算ができないケースもあります。
そのため、まずは基本的な四則演算から始め、セル参照や関数についての理解を深めていくようにしましょう。

こちらから自分に合うExcelの講座をお選びください。

エクセルの計算式はどう使う?コピーや固定の方法も解説
最新情報をチェックしよう!