MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)とは?資格概要を詳しく紹介

ビジネスシーンで活用できる資格は、種類が非常に多いです。その中でも、WordやExcelなど、パソコンを使った作業スキルをアピールしたいのであれば、MOSという資格の取得を考えてみると良いでしょう。では、MOSとはどういった資格なのか、詳しく解説していきます。

国際資格のMOSとは?

MOSとは、Microsoft社が提供している、オフィスソフトに関する資格です。Word、Excel、PowerPointなどを使いこなせることを証明できる資格で、Microsoft社から認定を受けています。
MOSという名前は、Microsoft Office Specialist(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)を略したものです。そして、世界中で実施されている国際資格であり、日本だけでなく海外でも活用できる可能性があります。

一般レベルと上級レベルに分かれる

MOSは、一般レベルと上級レベルの2通りに分かれています。
かつてスペシャリストやアソシエイトと呼ばれていた、基本的なスキルを証明できるのは、一般レベルの方です。
上級レベルは、エキスパートが名前を変えたもので、一般レベルよりも高いスキルを証明できます。
どちらもMOSである点は共通ですが、上級レベルの方が重要視されやすく、試験の難易度が高いです。

随時新しいバージョンの取得が望ましい

MOSは、特に更新する必要のない資格です。ただ、オフィスソフトは、次々と新しいバージョンが登場します。そして、新しいソフトには、新機能が追加されることが多い上に、古いバージョンとは使い勝手が異なります。
そのため、古いMOSは、新しいオフィスソフトを使いこなせるという証明にならないかもしれません。よって、必要に応じて、新しいMOSを取得することが望ましいです。

MOSの資格試験概要

MOSの資格試験概要
MOSの資格を取得するためには、試験に合格しなければなりません。
その試験の概要について、詳しく解説していきます。

5つのオフィスソフトから選択

MOSの対象となるオフィスソフトは、以下の5つです。
  1. Word
  2. Excel
  3. PowerPoint
  4. Acces
  5. Outlook
それぞれ独立した資格なので、必要なもののみを選択して受験できます。また、必ずしも最新のバージョンを選ばなければならないわけではありません。廃止されるまでは、古いバージョンに対応したMOSの受験もできます。
そして、受験料もそれぞれ個別に設定されていますが、試験の方式や会場次第では、複数を同時に受験することが可能です。

上級レベルからの受験も可能

MOSでは、一般レベルと上級レベルもそれぞれ独立した資格となっています。どちらを選ぶのかは受験者の自由で、最初から上級レベルを受験することが可能です。
一般レベルを取得した上で、上級レベルに挑むというステップを踏む必要はありません。ただ、PowerPointとOutlookには上級レベルが存在しないため、一般レベルを受験することになります。

全国一斉試験と随時試験から選択

MOSの試験には、全国一斉試験と随時試験という2通りの方式があります。全国一斉試験は、月に1回から2回の頻度で、全国にある会場で同じ日に実施されます。
それに対して随時試験は、会場ごとに実施される試験です。コンピュータ教室などの会場では、ほぼ毎日随時試験が実施されているため、好きなタイミングで受験しやすいでしょう。
ただ、会場によって営業時間や試験官の人数などが異なるため、複数の受験ができない恐れがあります。

パソコンを使用した実技試験

MOSの試験は、ソフトの種類やレベルに関係なく、全て実技となっています。受験会場に用意されたパソコンに自らのIDを使用してログインをし、50分以内に提示された問題を解く形です。
厳密な合格基準は公表されていませんが、1000点中550点から850点以上が目安とされています。

数日を空ければ再受験が可能

MOSの試験に不合格になってしまった場合、1日が経過すれば改めて受験が可能です。3回目以降の受験は、2日経過後にできるようになります。
年間の受験回数に上限はないため、受験間隔の条件を満たしていれば、何度受験しても問題ありません。

MOSを推進している企業

MOSを推進している企業
MOSは、オフィスソフトに特化しているので、比較的マイナーな資格です。そのため、本当に役に立つのか不安に感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで、実際にMOSを推進している企業を、具体的な活用例と共にご紹介していきます。

株式会社ぐるなび

株式会社ぐるなびは、飲食店情報サイトの運営会社として全国的に有名です。そして、大手であるため、毎年大勢の新入社員が入社してきますが、それぞれのパソコンスキルには差があります。
その差を埋めるために導入しているのが、MOSを取り入れた新入社員教育です。MOSの取得という明確な目標は、研修を受ける新入社員モチベーションに繋がっています。

株式会社JTBデータサービス

旅行会社で有名なJTBグループのひとつであり、ハンディキャップを持っている人を対象とした就職転職サービスを行っている会社です。
元々は社員全体がパソコンを使用するスキルを持っていたわけではなく、スキルを持った社員との差がある環境でした。その差を埋めるために、全社員を対象としたパソコン研修を実施しています。
そして、その研修の一環として推奨されているのが、MOSです。

兼松株式会社

半導体や食料品など、幅広い品物を取り扱っている総合商社です。非常に大きな企業ですが、業務の関係上、どの部署であってもExcelを使用します。そのため、社員にExcelのスキルを習得させる目的で、MOSを推進しています。
2006年からは、ExcelのMOSを取得していることは、昇格のための要件になりました。そして、社員がMOSに対応した共通のスキルや知識を持つことで、業務の改善にも繋がっています。

MOSと一緒に取得しておくと良い資格

MOSと一緒に取得しておくと良い資格
MOSは、単体でもオフィスソフトのスキルを持っていることの証明になりますが、他の資格と組み合わせるとより強い効力を発揮させられます。
そのため、他の資格と一緒に取得することを考えるのも良いでしょう。具体的には、以下の資格が適しています。

VBAエキスパート

ExcelあるいはAccesのMOSを取得するのであれば、VBAエキスパートと組み合わせると良いでしょう。
ExcelとAccesで使用されるMicrosoft社独自のプログラミング言語、VBAに精通していることを証明できる資格です。VBAを使用すれば、機能の一部を自動化できます。
そのため、効率的な作業を行うために必要とされ、ExcelとAccesに関するスキルの中でも重要視されることが多いです。
MOSとVBAの両方を取得し、基礎だけでなく高度なVBAプログラミングができることをアピールすれば、活躍できる場面は増えるでしょう。

エクセルの関数を重点的に学びたい方にはExcelマクロ・VBAセミナーの受講をおすすめします。
Excelマクロ・VBAセミナーでは、経験豊富なプロの講師が未経験の方でも2日間でマクロやVBAを実務で活用できるような知識をレクチャーしてくれます。Excelマクロ・VBAセミナーを受講してエクセルをマスターすることはMOSの学習にも役立つでしょう。

IC3

IC3は、コンピュータとインターネットに関する、基礎知識とモラルがあることを証明できる資格です。MOSと一緒に取得しておくと、正しい知識を持った状態でパソコンやオフィスソフトを使えるという証明になります。
そして、日本で受験する場合、基本的な試験の仕組みはMOSと同じです。よって、一緒に取得することもそう難しくはないでしょう。

ITパスポート

日本独自の資格であるITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を証明できる資格です。MOSと似ていますが、国家資格である点が違います。
そのため、MOSとITパスポートの両方を保有していれば、Microsoft社のネームバリューを大事にする企業と、国家資格を重要視する義業のどちらからも認められるでしょう。
また、ITに関する基礎をひと通り修めた上で、さらにオフィスソフトも使えるというアピール材料にもできます。

MOSを取得すると仕事に活用できる

企業では、オフィスソフトを使いこなせる人材が求められる場合が多いです。そのため、MOSを取得して、オフィスソフトのスキルがあるということをアピールすれば、就職活動が有利になる可能性があります。
また、オフィスソフトを満足に使いこなせない人は、MOSの取得を目指しながら、学習すると良いでしょう。スキルが身に付く上に、資格も取得できて一石二鳥です。

MOS取得を目指す方に「MOS対策短期集中講座」をおすすめします。未経験からわずか2日間でMOSのWord・Excelのスペシャリスト試験に合格できるスキルを習得できます。
受講方法が対面、オンラインから選択することができるため自身のスタイルに合った受講方法お選びください。
この機に是非MOSを学んで実務や就職活動に役立ててください。

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