昨今はさまざまなIT関連の資格が登場していますが、そのなかの1つとしてITパスポートと呼ばれる資格があります。ITパスポートは国家資格であり、取得を目指す人も多いですが、どのように勉強を進めればよいかわからない人もいるでしょう。
この記事では、ITパスポートの受験を検討している人、興味や関心を持っている人向けに、ITパスポートの勉強方法について解説します。また、勉強するにあたって押さえるべきポイントやよくある質問もまとめて取り上げるためぜひ最後までご覧ください。
ITパスポートとは
ITパスポートとは、経済産業省が認定している国家資格です。ITエンジニアをはじめとするITに関わるすべての人を対象にした資格で、勉強の過程でITの基礎知識のみなず、ITをビジネスに応用する方法がわかるようになります。
受験資格はとくに設けられておらず、ITスキルやパソコンスキルも問われません。 合格すればITの仕組みを理解し、効果的にITを活用できる能力があることを証明できます。
ちなみに、国家試験において誰を合格させたか公に知らせることは行政上の手続きとして法律で定められているため、合格した場合受験番号が官報に掲載されます。
ITパスポートの難易度・合格率
ITパスポートは、IT系国家資格のなかでは難易度は比較的低いです。そのため、適切な勉強方法と対策を行えば、ITの知識が浅い人でも十分合格を目指せます。
ちなみに、ITパスポートの合格率は平均して50%前後ですが、近年はAIやデータサイエンス、アジャイル開発など最新のITトレンドに関する問題も出題されるようになった影響もあり、一部では「難易度が上がっている」という声も聞こえるようになっています。
ITパスポートの出題範囲と形式
ITパスポートの出題範囲は、以下のとおりです。
- ストラテジ系(経営全般):約35問
- マネジメント系(IT管理):約20問
- テクノロジ系(IT技術):約45問
試験の形式はCBT方式を採用しており、すべての問題を解き終えて「終了」ボタンを押すと、その瞬間に画面に自分の得点(評価点)が表示されます。 そのため、正式な合格発表を待たずに、受かったかどうかの目安がその場で分かります。
また、特定の「試験日」は決まっておらず、年間を通じて好きな日時、会場を選んで受験が可能です。
ITパスポートを取得するメリット
ITパスポートは、勉強の過程でITのみならず企業活動や経営戦略についても学びます。そのため、ITの知識と一緒に、ITを活用するうえで前提となる幅広い知識がバランスよく習得可能です。
また、基本情報技術者試験をはじめとする専門性が高いIT資格へのステップアップにつなげやすくなる、情報セキュリティ意識が向上する、企業によっては資格手当や報奨金がもらえるなどのメリットもあります。
ITパスポートの関連資格
ITパスポートに関連する資格として、次の資格があげられます。
| 資格名 | 特徴 | 受験費用 | 試験形式 |
| 基本情報技術者 |
|
7,500円 | CBT方式(通年) |
| 応用情報技術者 |
|
7,500円 | 筆記試験 (年2回) |
| 情報セキュリティマネジメント |
|
7,500円 | CBT方式 (通年) |
| MOS |
|
10,780円 | 実技試験 (随時) |
以下では、それぞれの資格の詳細について解説します。
基本情報技術者
IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験で、取得することでITエンジニアとして必要な基礎知識と実践力を証明できます。IT企業での就職や転職活動で高く評価される資格として知られており、即戦力としてアピールするために取得を目指す人が多いです。
なお、基本情報技術者については以下の過去記事でも取り上げているため、併せてチェックしてください。
応用情報技術者
基本情報技術者の上位資格で、高度IT人材に必要な応用的知識とスキルを問われます。取得できればIT全般に関する幅広い知識と高度なスキルを持っていることの証明になり、市場価値の高い人材として高く評価されるでしょう。
なお、試験では記述式の問題が出されるため、知識のみならず論理的な思考力も必要になります。
情報セキュリティマネジメント
組織の情報セキュリティを守るための基本的な計画や運用、評価、改善スキルなどを問う経済産業省認定の国家試験です。資格というより、合格者のスキル・知識を証明する試験と考えるとよいでしょう。
IT関連の資格のなかでは比較的難易度が低いため、情報セキュリティマネジメントに関する知識やスキルの習得を目指したい人に適しているといえます。
MOS
WordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft Office製品の操作スキルを客観的に証明する国際資格です。実技形式で試験が行われるため、実務スキルを証明する資格として活用できます。また、国際資格という名前からもわかるように、日本のみならず海外でも通用します。
以下の過去記事ではMOSの難易度や料金などについて解説しているため、併せてチェックしてください。
ITパスポートの勉強方法

ITパスポートの勉強方法はさまざまですが、主な勉強方法は次のとおりです。
- 独学
- 通信講座
- スクール
以下では、それぞれの勉強方法の詳細について解説します。
独学
ある程度ITの知識がある人は、独学が候補としてあげられます。独学は勉強にかかるコストを抑えやすい勉強方法で、自分のペースで効率的に学べられる点も魅力です。ただし、学習指針から勉強方法、本番対策まですべて自分で考える必要があるため、自己管理ができない人にはあまりおすすめできません。
なお、独学の場合は書籍、アプリ、無料サイトや動画を利用して学ぶのが一般的ですが、それぞれの勉強方法の特徴は以下のとおりです。
書籍を利用する
書店で販売されている書籍を用いて勉強するのは、オーソドックスな独学の方法です。現在はイラストが多いもの、文字で論理的に説明してくれるものなど、多種多様な書籍が販売されています。そのなかから自分に適した書籍を選択できれば、勉強の効率を高めることが可能です。
なお、書籍によっては最新の情報に更新されていない場合があるため、書籍の発行年度は必ず確認しましょう。
スマホのアプリを利用する
スマホが普及した昨今、アプリを用いた勉強方法も一般的になっています。アプリを利用した勉強方法はスマホさえあれば通勤、通学時間や休憩時間に学習を進められるため、隙間時間を有効活用しやすいです。また、荷物が嵩張らない点もメリットとしてあげられます。
なお、アプリのなかには有料のものもあるため、勉強のコストをできるだけ抑えたいと考えている人は注意してください。
無料サイトや動画を利用する
昨今はオンライン上に、無料でITパスポートについて学べるサイトが動画が公開されています。なかには現役エンジニアやIT分野の講師などがサイトや動画の制作に関わっているものもあり、有料コンテンツに劣らないクオリティの教材として活用できます。
なお、おすすめの無料サイトや動画は以下のとおりです。
- ITパスポート試験
- ITパスポート過去問道場
- ITパスポート試験ドットコム
- みみスタ
- やるかやられるかチャンネル
通信講座
ITの知識がまったくない人や効率的な試験対策をしたい人は、通信講座の利用した勉強方法がおすすめです。通信講座は採点や質問の受付などのサポートを提供している場合があり、疑問点を専門家にすぐ聞ける点がメリットとしてあげられます。
ITパスポート試験対策セミナーでは、最短でITパスポートに合格するためのカリキュラムを提供しています。実務でも使える技術とスキルを習得できるため、ただの試験対策で終わらない点も魅力です。
セミナー名 ITパスポート試験対策セミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 0円(無料キャンペーン中) 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング
スクール
スクールのカリキュラムは合格に必要な重要ポイントに焦点を当てて構成されており、効率的な学習が可能です。また、スケジュールが最初から決まっているため、勉強の仕方がわからない、やる気を出せない人でも最後まで挫折せずに学習を継続できます。
ただし、独学や通信講座よりも費用がかかりやすく、スケジュールが固定されてしまう点に注意しましょう。
【習熟度別】ITパスポートの勉強のポイント
ITパスポートの勉強のポイントは、勉強する人の習熟度によって異なります。以下では、習熟度別の勉強のポイントについて解説します。
IT初心者
ITの知識がほとんどない初心者の場合、暗記だけでなく仕組みの理解が必要なテクノロジ系の勉強に時間をかけるとよいでしょう。また、ITパスポートは3つの分野の点数が300点以上、かつ総合得点が6割を超えていれば合格できるため、合格だけを考えるなら無理に完璧を目指す必要はありません。
そして試験は過去問から類似の問題が毎年複数出題されるため、知識のインプットが終わったらできるだけ早く過去問に取り組むようにしましょう。
IT経験者
IT経験者の場合、知らない知識の穴埋めをしつつ過去問に取り組むのがおすすめです。過去問を一通り解き終えたあとは、正答率が低い分野に注力すると効率的に学べます。IT経験者はテクノロジ系の問題に強い一方、経営や法務などの知識を問われるストラテジ系の問題に弱い傾向があるため、集中的に取り組むとよいでしょう。
また、IT経験者はAIやDXなどに実務で触る機会も多いでしょうが、試験上の定義が異なる場合もあります。そのため、最新のシラバスに対応した用語集に目を通しておきましょう。
ITパスポートに関するよくある質問

最後に、ITパスポートに関するよくある質問について解説します。質問に対する回答も一緒に取り上げるため、順番にチェックしていきましょう。
就職活動や転職活動に役立つ?
近年ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に伴い、全社員に取得を推奨する企業も増えています。そのため、国家資格であるITパスポートを取得していれば、就職や転職の際に「最低限のITリテラシーがある」という証明値となり、就職活動や転職活動の際役に立つ可能性はあるでしょう。
ただし、IT業界では「基礎中の基礎」というイメージがあるため、高評価を狙いたい場合は基本情報技術者以上の資格の取得を目指した方がよいです。
ITパスポート試験の申し込みの流れは?
試験の基本的な申し込みの流れは、以下のとおりです。
- ITパスポート試験公式サイトにアクセスし、利用者IDを登録
- 利用者IDとパスワードでログインし、会場と日程を選択
- 画面の指示に従ってアンケート(会場、日時、個人情報など)に回答
- 受験料の支払い方法を選択
- 確認票をダウンロード
受験料の支払い方法はクレジットカード、コンビニ払い、バウチャー払いの3種類です。コンビニ払いは支払い期限が設けられているため、期限内に振り込みを完了させましょう。
ITパスポートは自分に適した勉強方法を選択することが大切
ITパスポートの勉強方法はさまざまで、それぞれメリットとデメリットが存在します。そのため、両者を理解したうえで、自分に適した勉強方法を選択してください。
また、ITパスポートの勉強が完了すると、関連資格の勉強にも取り組みやすくなります。自身のキャリア形成にもプラスになるため、気になる資格があればぜひチャレンしてみましょう。
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