企業の業務効率化でマクロ研修が注目されています。社員にExcel業務の自動化スキルを身につけさせたいと考える管理職の方は多いのではないでしょうか。しかし「どのマクロ研修を選べばよいのか」「マクロ研修にコストをかけて本当に成果が出るのか」と不安になる企業もいるかと思います。
そこで、本記事ではマクロ研修のメリットとおすすめの研修6選、研修の選び方や実務で成果を出すポイントなどを紹介します。最後まで読めば自社に合ったマクロ研修を判断できるので、ぜひ参考にしてください。
マクロとは?研修を選ぶ前におさらい
マクロとはExcelなどで行う一連の操作手順を記録し、ボタンひとつで再生・実行できる自動化機能です。たとえば毎月の売上データを別シートにコピーして集計する作業や、経費精算の入力フォーマットを整える作業など、繰り返し発生する定型業務を自動化できます。
Excelには「マクロの記録」という機能があり、プログラミング知識がなくても簡単な操作の自動化は可能です。
マクロ研修では「マクロの記録」の使い方からVBAの基本文法まで体系的に学べるカリキュラムが組まれています。そのため、社員が独学で挫折した経験があっても効率よくスキルを習得させることができるでしょう。
VBAとマクロの違い
マクロとVBAは混同されがちですが、厳密には異なる概念です。マクロはExcelの操作を自動化する「機能」であり、VBAはそのマクロを作成・制御するための「プログラミング言語」を指します。両者の違いを表にまとめると以下のとおりです。
| 項目 | マクロ | VBA |
| 操作方法 | Excel上の操作を録画するだけ | コードを自分で書く |
| プログラミング知識 | 不要 | 必要 |
| 条件分岐・繰り返し処理 | 対応できない | 自由に設定できる |
| 実務での活用範囲 | 単純な操作の再生のみ | 複雑な業務の自動化が可能 |
つまり、簡単な自動化なら「マクロの記録」で十分ですが、実務で本当に役立つ自動化を実現するにはVBAの知識が不可欠です。マクロ研修の多くはこの両方をカバーするカリキュラムになっているため、プログラミング未経験の社員でも安心して受講できるでしょう。
VBAも社員に学ばせたい企業は下の記事がおすすめ。初心者向けの講座や選ぶポイントなどを網羅しています。
マクロの研修を活用するメリット
企業としてマクロ研修を活用するメリットを下の表にまとめました
| マクロ研修を活用するメリット | 概要・特徴 |
| 体系的なカリキュラムで学べる |
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| 講師に直接質問できる |
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| 短期間で実務レベルのスキルを習得可能 |
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| 組織全体の業務効率化を推進できる |
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このように、マクロ研修は社員個人のスキルアップにとどまらず、組織全体の生産性向上につなげられる点が魅力です。加えて厚生労働省の「人材開発支援助成金」を活用すれば、研修費用の一部と受講中の賃金が助成されるため、中小企業でもコストを抑えて導入できるでしょう。
人材開発支援助成金について詳しく知りたい方は、下の記事も参考にしてみてください。詳しい助成金額や申込みの流れが体系的にまとめられています。
おすすめのマクロ研修6選

ここからはおすすめのマクロ研修を6つ紹介します。それぞれに特徴があるため、自社のニーズに合わせて検討しましょう。
| おすすめのマクロ研修 | 講座の特徴 |
| GETT Proskill「Excelマクロ・VBAセミナー」 |
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| インソース「Excel研修~ゼロから学ぶマクロ・VBA基礎編」 |
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| リスキル「Excel VBA研修」 |
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| インターネット・アカデミー「Excel VBA研修」 |
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| フロンティアリンク「ExcelマクロとVBA入門 1日速習講座」 |
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| TAC「自宅でマスター Excel VBA基礎」 |
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①GETT ProSkill「Excelマクロ・VBAセミナー」
Excelマクロ・VBAセミナーは、GETT Proskillが運営する短期集中型の研修プログラムです。カリキュラムはマクロとVBAの基礎知識から帳票作成の自動化まで網羅されており、実務に即した内容を短期間で習得できる点が強みです。
受講後すぐに「売上データを複数ファイルから集約する」「請求書を自動作成する」といった業務に応用できるスキルが身につきます。未経験の社員でもステップバイステップで無理なく学べる設計になっているため、独学で挫折した経験がある方でも安心です。
また、172ページのオリジナル教材が配布されるため、受講後の復習や社内での知識共有にも活用できる点が魅力です。
さまざまな受講形式に対応しており、ライブウェビナーでは受講者1人につき会場のPCが1台接続され、講師がリアルタイムでリモートサポートを行ってくれます。操作が追いつかない社員がいても、安心して受講させられるでしょう。
セミナー名 Excelマクロ・VBAセミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 29,700円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
②インソース「Excel研修~ゼロから学ぶマクロ・VBA基礎編」
インソースは年間数万人が受講する国内最大規模の研修会社で、マクロ・VBA研修の法人導入実績が圧倒的に豊富です。
大きな特徴はコースのレベル分けが非常に細かいこと。半日・1日・2日・活用編の4段階が用意されており、Excelスキルチェックシートを使って受講者に最適なコースを診断できます。社員のスキルにばらつきがある企業でも、適切なコースを振り分けられる点が強みといえるでしょう。
2日間コースは「プログラミングの経験がない方」を対象に設計されており、VBAに初めて触れる社員でも無理なく基礎を習得できるカリキュラムになっています。PC演習を中心とした実践型の研修で、受講後には簡単なマクロの作成や他人が作ったマクロの読解・修正ができるレベルを目指します。
受講形式は講師派遣型と公開講座の両方に対応。全国主要都市およびオンラインで開催されているため、場所を問わず導入しやすいのも魅力です。
③リスキル「Excel VBA研修」
リスキルは「料金一律」の明瞭な価格体系が特徴の法人向け研修サービスです。想定研修時間と概算人数を伝えるだけで見積もりをすぐに取得でき、後からの人数変更も無料で対応してくれます。研修費用の見積もりに時間をかけたくない研修担当者にとって、非常に使い勝手の良いサービスです。
カリキュラムはマクロとVBAの違いから学習をスタートし、VBE(VBAの開発環境)の設定・操作方法、基本文法、プログラムの作成・編集まで一通り網羅しています。
注目すべきは研修内容のカスタマイズにも追加料金がかからない点です。「自社の経理業務で使っているExcelファイルを教材にしたい」といった要望にも追加費用なしで対応してくれます。加えてオンライン研修への切り替えも追加料金なしのため、急なスケジュール変更にも柔軟に対応可能です。
④インターネット・アカデミー「Excel VBA研修」
インターネット・アカデミーはIT研修に特化した法人向けサービスで、カリキュラムのカスタマイズ性の高さが強みです。
VBA開発の環境構築から基本文法、セルの操作、繰り返し処理、条件分岐まで体系的に学び、演習を通じて受講者自身がマクロを構築するところまで到達できます。企業ごとの業務課題に合わせてカリキュラムやスケジュールを柔軟に設計できるため、「自社の経理業務に特化した内容で研修をやってほしい」という要望にも対応可能です。
また、厚生労働省の「人材開発支援助成金」に対応しているのも強みです。研修費用に対する経費助成と受講中の社員の賃金に対する賃金助成の両方を受けられる可能性があります。
助成金の申請サポートや支給額シミュレーションも実施しているため、研修費用を大幅に抑えたい中小企業に特におすすめです。
⑤フロンティアリンク「ExcelマクロとVBA入門 1日速習講座」
フロンティアリンクの1日速習講座は、1日でマクロとVBAの基本を一通り学べる短期集中型のプログラムです。「マクロの記録」によるボタンの作成・登録方法からVBAの基本文法(変数・条件分岐・繰り返し処理)までを実習を交えて習得できます。
また入門講座の上に「VBA基本文法編」「ExcelVBA実践編」「発展編」など複数のステップアップ講座が用意されているのも特徴。社員のスキル向上に合わせて段階的に受講させる育成計画を立てることができます。
運営元のフロンティアリンクは日経BP社からExcelVBAのセミナーテキストを出版しており、教材の質にも定評があります。「まずは1日で社員にマクロの全体像をつかませたい」という企業に適しているといえるでしょう。
⑥TAC「自宅でマスター Excel VBA基礎」
資格の学校TACが提供するこの講座はWeb通信のオンライン完結型で、社員が自宅やオフィスで自分のペースで学習を進められます。
教材はWeb講義動画(全2回・約3.5時間)とオリジナルテキスト(1冊)で構成されており、マクロ機能とVBAを組み合わせた簡単なプログラムの作成スキルを習得可能です。オブジェクト・メソッド・プロパティといった基本知識を初学者にもわかりやすく解説しています。
レベルチェックテストと実力判定テストが付属しているため、学習の進捗と理解度を客観的に確認できます。また学習サイトの「メンタリングボックス」やメールで講師に質問も可能です。
Excelのバージョンに依存しない設計のため、社内のExcel環境がバラバラでも問題ありません。通常業務への影響を最小限に抑えつつ、複数名の社員にそれぞれのペースで学ばせたい企業に適しているといえます。
マクロ研修を選ぶポイント4つ

マクロ研修は数多く存在しますが、選び方を間違えると「社員がついていけなかった」「実務に活かせなかった」という結果になりかねません。研修選びで失敗しないために、以下の4つの観点から比較検討しましょう。
| 選び方のポイント | チェック内容 |
| 費用対効果を精査する |
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| 受講形式を確認する |
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| 受講生の口コミをチェックする |
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| サポート内容を確認する |
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特にExcelやプログラミングに不慣れな社員が受講する場合、サポートの手厚さが学習の継続と定着に直結します。気になる研修会社があれば、まずは問い合わせや無料相談を活用して、カリキュラムの詳細を確認してみましょう。
マクロ研修を実務で生かすポイント
マクロ研修は受講させて終わりではありません。研修後の取り組みによってスキルの定着度と業務改善の成果が大きく変わります。
まず、研修直後の1〜2週間はテキストの再読やサンプルコードの写経を業務内で行いましょう。この時期が最も記憶が定着しやすいためです。
最初の自動化テーマは「簡単で効果が見えやすい業務」を選ぶのが有効です。売上データの転記・集計や定型レポートの自動出力など、短いコードで実現でき成果が伝わりやすいものが適しています。
成果が出たら部署内で共有し、受講者による社内勉強会の開催も検討しましょう。1人の知識を横展開することで、研修費用以上のリターンが期待できます。
マクロ研修のまとめ
今回はマクロ研修のメリットとおすすめの研修6選、研修の選び方と実務で成果を出すポイントを解説しました。
マクロ研修を活用することで、社員の独学任せでは難しいマクロ・VBAスキルを短期間で体系的に習得させることができます。加えて研修で育成した人材が社内にスキルを展開すれば、組織全体の業務効率化も期待できます。
研修選びの際は「費用対効果」「受講形式」「口コミ」「サポート体制」の4つの観点で比較検討することが大切です。自社の現状や課題と照らし合わせて、最適なマクロ研修を活用してください。
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