ぼかしは、画像編集において使用する頻度の高い機能の一つです。ぼかしをかけることで、画像に奥行きや柔らかさを加えられます。
しかし、ぼかしだけでも豊富な機能があるので、どの機能を使ったらよいのか迷うこともあるでしょう。
本記事では、Photoshopで画像にぼかしを入れる方法や、ぼかしがうまくかからない時に考えられる原因と、その対処法について確認していきます。
Photoshopで画像全体にぼかしを入れる方法
画像全体にぼかしの効果を付与する方法です。手順を一つずつ確認していきましょう。
1.画像を読み込む
Photoshopに画像を読み込みます。ファイルメニューの「開く」から、対象の画像を選択して読み込みましょう。
画像が読み込めたらレイヤーパネルから背景レイヤーを右クリックして、「スマートオブジェクトに変換」をクリックします。
するとレイヤーがスマートオブジェクト化されて、この後かかるフィルターの再編集がいつでもできるようになります。
2.ぼかしをかける

続いて、フィルターメニューの「ぼかし」から「ぼかし(ガウス)」選択しましょう。ぼかしの種類は豊富にありますが、Photoshopでぼかしをかける際は、ぼかし(ガウス)を使うのが一般的です。
なお、Photoshopのフィルターから使えるぼかしの種類と、その特徴については以下の表を参考にしてみてください。
| 種類 | 特徴 |
| ぼかし | ノイズを除去する効果とファイルサイズを軽くする効果がある。見た目には大きな変化は起きない。 |
| ぼかし(ガウス) | ガウス関数を用いたぼかし処理を行う。半径の値でぼかしの強さを制御できる。 |
| ぼかし(シェイプ) | 選択したシェイプに沿ったぼかしを適用できる。半径の値でぼかしの強さを制御できる。 |
| ぼかし(ボックス) | 近似色のピクセルの平均値でぼかし処理を行う。ボックスのような形でぼかしがかかる。 |
| ぼかし(レンズ) | 深度を考慮してぼかしをつけられる。明るさやノイズなど詳細な設定ができる。 |
| ぼかし(移動) | 角度と距離を変えることで動きのあるぼかしをつけられる。画像の合成時に動きを演出したいケースで使用される。 |
| ぼかし(強) | 画像のエッジに強めのぼかしをつけられる。ファイルサイズを軽くする効果がある。 |
| ぼかし(詳細) | 被写体の輪郭やカラーを残しながらぼかしをかけられる。モードを切り替えることによって見え方が変わる。 |
| ぼかし(表面) | 境界線以外にぼかしをつけられる。半径としきい値を調整できる。 |
| ぼかし(放射状) | 中心から放射状にぼかしをつけられる。外周になるにつれ効果は強くなる。 |
| 平均 | 単色で塗りつぶしがされる。色は画像内の平均値で決められる。 |
ぼかし(ガウス)のダイアログボックスが開いたら、半径のスライダーをスライドしてぼかしの強さを調節しましょう。調節できたらOKボタンで編集画面を閉じてください。

なお、先ほどレイヤーをスマートオブジェクトに変換したため、レイヤーパネルから「ぼかし(ガウス)」の文字をクリックすることで、再編集ができるようになっています。

Photoshopで画像の一部にぼかしを入れる方法
Photoshopで画像全体ではなく、一部分にのみぼかしを入れたいケースでは、事前に選択範囲を作っておく必要があります。
Photoshopで画像の一部にぼかしを入れる手順について確認していきましょう。
1.画像を読み込む
ファイルメニューの「開く」から、対象の画像を選択して読み込みます。あわせてレイヤーをスマートオブジェクトに変換しておきましょう。
2.選択範囲を作成する

ぼかしをかけたい領域に選択範囲を作ります。
このとき、ざっくりと範囲を作りたい場合はなげなわツールや長方形選択ツール、詳細に選択範囲を作りたい場合はクイック選択ツールといった具合に、使うツールを用途に合わせて使い分けましょう。
3.ぼかしをかける

任意のツールで選択範囲を作成できたら、フィルターメニューの「ぼかし」から「ぼかし(ガウス)」を選択してぼかしをつけます。
半径の数値を調節してOKボタンで編集を確定したら、手順2で作成した選択範囲の中にのみぼかしがかかります。
また、Photoshopではぼかしと似た効果であるモザイクを画像にかけることもできます。以下の記事ではモザイクをかけるさまざまな方法について解説しています。
ぼかしよりも大きく粗い効果をかけたいケースでは、ぜひこちらも参考にしてみてください。
Photoshopのぼかしツールで感覚的にぼかしを入れる方法
これまではPhotoshopのフィルター機能を使ってぼかしをかけてきましたが、ツールからもぼかしはかけられます。
Photoshopのぼかしツールで感覚的にぼかしを入れる手順について見ていきましょう。
1.画像を読み込む

ファイルメニューの「開く」から、対象の画像を選択して読み込みます。
ぼかしツールはスマートオブジェクトには使えないため、フィルター機能を使うときと違い、レイヤーのスマートオブジェクト化は行わないようにしましょう。
2.ぼかしツールでぼかしをかける

画像を読み込めたら、ツールバーからぼかしツールを選択して、ぼかしを付与していきます。
ぼかしツールの使い方はシンプルで、ぼかしかけたい箇所をドラッグでなぞるだけです。
オプションバーにあるブラシ設定から、ブラシの大きさや硬さを調節しながらドラッグでぼかしをかけましょう。
Photoshopで被写体の境界線をぼかす方法
Photoshopで切り抜いた画像は、背景と馴染せないと違和感のあるできになってしまいます。
そこで、自然な仕上がりにするためにおすすめなのが、被写体の境界線をぼかす編集です。
Photoshopで被写体の境界線をぼかす手順について見ていきましょう。
1.画像を読み込む
ファイルメニューの「開く」から、切り抜きをしたい画像を選択して読み込みます。
2.選択範囲を作成する
切り抜きたい領域を囲むように選択範囲を作ります。クイック選択ツールで領域を塗りつぶして、範囲を作りましょう。
3.境界線をぼかす

選択範囲ができたら、選択範囲メニュー内の「選択範囲を変更」から「境界線をぼかす」を選択しましょう。専用のダイアログボックスが立ち上がったら、半径の数値を変更してぼかしの強度を調節します。
ぼかしの範囲を広げたい場合は、数値を大きくしましょう。
4.レイヤーマスクで切り抜く
OKボタンでダイアログボックスを閉じたら、レイヤーパネル下部にある「レイヤーマスク」のアイコンをクリックして、画像にレイヤーマスクをかけます。
すると、選択範囲外の箇所が非表示になり、切り抜きができました。このとき、被写体の境界線にぼかしが入っていることを確認してください。
ぼかしがわかりづらい場合は、レイヤーパネル下部の「新規調整レイヤー」アイコンから「べた塗り」を選択して、べた塗りレイヤーを画像レイヤーの下に挿入してみるとわかりやすいでしょう。

また、Photoshopにはレイヤーマスク以外にもさまざまなマスクがあり、それぞれによって用途や使い方が異なります。
以下の記事では、Photoshopで使えるマスク機能の詳細について解説しています。
どのようなマスク機能が使えるのか気になる方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
Photoshopの画像編集スキルを身につけるなら

画像にぼかし処理を施す編集は、Photoshopでよく使用します。Photoshopでよく行う編集のなかには、ほかにも色相・彩度を使った画像の色味変更や、トーンカーブを使った明るさ・コントラストの変更があります。
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Photoshopでぼかしがつけられない原因
Photoshopでぼかしをつけられなかったり、弱かったりする場合は以下の項目を確認してみてください。
- スマートオブジェクトになっている
- ブラシの強さが1%になっている
- 画像のサイズが大きすぎる
これらの原因と対策について確認していきましょう。
原因①スマートオブジェクトになっている
スマートオブジェクトは、レイヤーを破壊せずに編集ができる機能です。
フィルターメニューからぼかしをかける場合は、スマートオブジェクトを活用することで元の画像データを残したままぼかしをかけられて便利ですが、ぼかしツールを使う場合は、スマートオブジェクトでは編集を行えません。
そのため、ぼかしツールを使う際は、スマートオブジェクトを一旦解除する必要があります。
スマートオブジェクトの解除は、レイヤーを右クリックして表示されるメニューから「レイヤーをラスタライズ」をクリックすることとで行えます。
また、ぼかしツールを持った状態で画面上をクリックしたら「続行する前に、このスマートオブジェクトをラスタライズする必要があります。コンテンツ編集はできません。スマートオブジェクトをラスタライズしますか?」と表示されるので、「はい」ボタンを押すことでもスマートオブジェクトは解除できます。
原因②ブラシの強さが1%になっている

ブラシの強さが1%になっていると、ぼかしツールの効果がほとんど反映されません。ブラシの強さはぼかしツールを持った状態で画面上部に表示されるオプションバーから変更できます。
パーセンテージが大きいほど強く効果が反映され、小さいほど弱く効果が反映されます。
そのため、効果を強めたいところではパーセンテージを上げて、弱めたいところでは下げて塗りつぶすことで、自然な仕上がりで編集ができるでしょう。
原因③画像のサイズが大きすぎる
同じ画像でもサイズの大きさによって、ぼかしのかかり具合は異なります。
特にサイズが大きすぎると、ぼかしが反映されるピクセル量が少なくなってしまうため、目に見えた効果は出ない可能性があります。
対処法としては画像のサイズを小さくするか、ぼかしの半径を上げて効果を強めに付与するかが挙げられます。
しかし、画像サイズは大きすぎるとデータ容量を圧迫してしまうので、基本的にはサイズを下げて対処するのがおすすめです。
Photoshopのぼかしについてのまとめ
今回は、Photoshopでぼかし効果を付与する複数の方法について紹介しました。ぼかしをつけることで、画像に奥行きや柔らかさやを与える効果を期待できます。
また、ぼかしフィルターには豊富な種類が用意されていますが、基本的にはぼかし(ガウス)を利用するのが一般的です。
本記事を参考に、画像全体にぼかしをつけるだけでなく、範囲指定する方法や境界線につける方法なども試してみてください。