建築パースやリアルタイムレンダリングを簡単につくりたいと考えていないでしょうか。
それなら、建築設計・内装デザイン・ランドスケープ・不動産プレゼンといった、幅広い分野で使われている可視化ソフト「Twinmotion」がおすすめです。
そこでこの記事では、Twinmotionの特徴、類似ソフトとの違い、無料版の仕組みや価格情報、使い方についてわかりやすくまとめました。導入時の必要PCスペックも紹介しているので、ソフト導入の参考にしてみてください。
Twinmotionは何ができるソフト?
Twinmotionとは、Epic Games社が提供しているリアルタイムビジュアライゼーションソフトです。
ゲームグラフィックに活用される「Unreal Engine(ビジュアル処理エンジン)」をベースにしたソフトであり、建築モデルを取り込むことで、次の要素をリアルに表現できます。
- 光
- マテリアル
- 家具
- 人
- 植栽
- 天候
- アニメーション
操作性もシンプルであり、レンダリング待機時間も短いため、初心者でも直感的な編集が可能です。また、画像・動画・VRとしてモデルを出力でき、プレゼンテーション資料の作成や、広告資料の作成としても活用されています。
Twinmotionが向いている人・向かない人
Twinmotionは高グラフィックなモデルレンダリングが可能なソフトですが、目的によって向いている人・向いていない人が次のように分かれます。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| ・SketchUp・Revitなどで建築モデルを扱っている人 ・動画やVRでプレゼン資料を作りたい設計者 ・難しいソフトを避けたい初心者 |
・映画レベルのCG演出を求める方 ・緻密なアニメーションを組みたい方 ・モデルをソフト上で調整したい方 |
たとえば、建築モデルなどの設計→プレゼン→調整→検証→外部共有といった流れをスピーディーに実施したい人に向いています。一方、映像作品としてハイクオリティな動画を生成する際には、細かなビジュアル調整ができるハイエンドのCGソフトのほうがおすすめです。
なお、おすすめの3DCGソフトをお探しの方は、以下の記事もチェックしてみてください。
Twinmotionと類似ソフトの違い(Lumion・UE5)
Twinmotionを検討する際に比較したいのが、類似機能をもつ「Lumion」と「Unreal Engine 5(UE5)」です。以下に、それぞれ強みや用途をまとめました。
| Twinmotion | Lumion | Unreal Engine 5 | |
|---|---|---|---|
| 操作難易度 | 初心者向け◎ | 初心者向け◎ | 上級者向け△ |
| レンダリング速度 | 高速(リアルタイム) | GPUに依存しやすい | GPUに依存しやすい |
| 用途 | 建築・不動産・VRプレゼン | 建築ビジュアライズ専門 | 映像制作・ゲーム・大型開発 |
以上より、Twinmotionは建築や不動産業界向けにおすすめのソフトです。
可能な限り処理を軽くでき、初心者からでも使える製品をお探しなら、Twinmotionが優れています。
また、比較に登場したLumionの価格やプラン情報、使い方もチェックしたい方は、以下の記事がおすすめです。
Twinmotionは無料で使える?

Twinmotionは無料から利用できるお得なリアルタイムビジュアライゼーションソフトです。
以下に導入手順をまとめました。
- Twinmotionの公式サイトにアクセスする
- ランチャーをインストールする
- Epic Games社のアカウントを作成する
- 「Epic Games Launcher」をダウンロードする
- ソフトをインストールする
提供元となるEpic Games社のアカウントを作成しなければ、Twinmotionは利用できません。
公式サイトにアクセスした段階で準備をしておくと、スムーズにインストールを進められます。
また無料・有料版を問わず学習教材を利用できるため、初心者からでも手軽にTwinmotionのスキルアップに着手できます。
無料版・学生版の条件と制限
Twinmotionで無料版を使うための条件は、次の通りです。(学生での利用も同様)
- 年間の総収益が100万米ドルを超えない場合
- クラウド版ではなくデスクトップ版を利用する場合
日本円に換算すると、年間の総収益が約1億5,000万円(150円/ドルの場合)を超えなければ誰でも無料です。なお、無料の範囲は個人・法人を問いません。商用利用であっても無料でスタートできるため、導入ハードルの低いソフトととして人気です。
Twinmotionを有料ライセンスにすべき人の特徴
Twinmotionは高額な収益を出した場合に、有料での契約が必要となるソフトですが、以下の条件にあてはまる方は、収益の有無を問わず有料ライセンスを契約するのがおすすめです。
- Twinmotion Cloudでクラウド共有機能を使いたい
- Epic Gamesの他製品とセットで利用したい
上記の目的の場合、以下のプランが用意されています。
| プラン名称 | 価格(税込) |
|---|---|
| Twinmotion シート | 75,636円/年 |
| Unreal サブスクリプション | 308,499円/年 |
まずは無料版からスタートし、必要性を感じた際に有料ライセンスへ移行すると良いでしょう。
Twinmotionの使い方(初心者向けチュートリアル)
初めてTwinmotionを導入する初心者向けに、ソフトの画面構成説明や、建築物をハイクオリティにビジュアル化する方法をチュートリアル形式で紹介します。
- Twinmotionの画面構成
- Twinmotionで建築ビジュアライズする
Twinmotionの画面構成

Twinmotionは上の画像のように、中央の作業画面をメインとし、上下左右にあるメニューを用いながらビジュアルを調整していきます。
| 箇所 | 役割 |
|---|---|
| 中央 | 作業画面 |
| 上部 | ビュー設定 |
| 下部 | メインメニュー(読み込みなど) |
| 左部 | 外観メニュー(オブジェクトなど) |
| 右部 | シーン設定・照明設定 |
なお、Twinmotionを初めて起動した際には、すべての表示が英語表記となっています。
日本語化したい場合には画面左上にある「Edit>Performance>APPEARANCE>Language」を日本語に設定することで変更が可能です。

英語を読めない方は、初期設定として実施しておくと安心です。
Twinmotionで建築ビジュアライズする

Twinmotionで建築ビジュアライズするためには、まず3Dモデリングソフトで建築モデルを作成します。なお、作成が完了したら、Twinmotionの「インポート」から出力した3Dモデルを読み込みましょう。
無事に3Dモデルが読み込めたら、外観オブジェクトとして建物の横に樹木を配置してみます。
任意の位置に自由なサイズ・向きで挿入できるため、モデルの周辺状況をよりわかりやすくしたい場合に便利です。

なお、Twinmotionで動画を作成したい場合には、画面下側の「メディア」をクリックしてください。

直感的に撮影ブロックをまとめていくシーケンス機能も搭載されているため、好きな方向から建築物を撮影してみてください。
初心者がやりがちなTwinmotionの失敗と回避策
Twinmotionは直感的に操作できる一方で、初心者だと陥りやすいミスがいくつか存在します。
参考として以下に、やりがちな失敗とその回避策を整理しました。
| 初心者のよくある失敗 | 原因 | 回避策 |
|---|---|---|
| 光が暗い・色が濁る | ・光源が設定されていない ・環境光(HDRI)を使用していない |
・環境光(HDRI)と太陽光を併用する |
| 人物や家具が浮いて見える | ・スケールやマテリアル設定が調整されていない | ・参照値を確認し、反射率・粗さを調整する |
| 動作が重くなる | ・植栽やアニメーションを過剰に配置している | ・軽量化(LOD)を設定する ・表示範囲を制限する |
| レンダリング結果が粗い | ・出力設定をデフォルトのまま使用している | ・画質プリセットを設定する |
特に多いのは、光源設定の不備・スケールのズレ・過剰装飾による処理落ち・レンダリング品質の調整不足などです。知らないまま進めると「思っていたより質感が安っぽい」「VR検証でカクつく」など、仕上がりに差が出るので事前に調整しておきましょう。
Twinmotionに求められるPCスペック(Windows・Mac)
Twinmotionは、Windows版・Mac版で求められるPCスペックが少しずつ異なります。
参考として以下に、最小要件を整理しました。
| 項目 | Windows版 | Mac版 |
|---|---|---|
| OS | Windows10・11 64bit | macOS Ventura 13.5 |
| グラフィックカード | 6GB以上(VRAM搭載) | 6GB以上(VRAM搭載) |
| レンダリング | DirectX 11・12 | - |
| CPU | ベンチマークスコア2,000以上 | ベンチマークスコア2,000以上 |
| メモリ | 16GB以上 | 32GB以上 |
| ハードドライブ容量 | 30GB以上の空き容量 | 30GB以上の空き容量 |
出典:Epic Games「ハードウェアおよびソフトウェアの仕様」
基本的な要求スペックは同じである一方、メモリについてはMac版のほうが高いGBを求められるのが特徴です。なお、上記の要件はあくまで最小値です。さらに処理速度を高めたい場合には、ハイスペックなPCを用意する必要があります。
Twinmotionと互換性の高いソフト一覧

Twinmotionを利用するためには、あらかじめ建築物などの3Dモデルを準備しておく必要があります。参考として、Twinmotionとの互換性のある3Dモデル制作ソフトを整理しました。
| ソフト名 | おすすめの用途 |
|---|---|
| SketchUp | 建築・内装・家具など |
| Revit | 施工図・建築設計図など |
| Rhinoceros (Grasshopper) |
高精度曲面で作成された建築モデルなど |
Twinmotionでは、ソフト内に搭載されている「Datasmith エクスポーター」というプラグインを介し、次のよう拡張子を自由に連携できます。
- .fbx
- .skp
- .obj
- .c4d
- .3ds
- .dxf
- .ply
- .stl
建築設計向けの3Dモデリングソフトによるほとんどの出力に対応しているため、まずは自社で利用しているソフトに同様の出力形式があるのかチェックしましょう。
インポートするモデルのつくり方をRevitセミナー講習で学ぼう

自身でTwinmotionに読み込む3Dモデルも作成したいと考えているなら、無料体験版からスタートできるBIMソフトの「Revit」を導入するのがおすすめです。
しかし、使い方を独学する時間がない、独学したけれど挫折してしまったという方も多いのではないでしょうか。それなら、効率的にRevitをマスターするために、セミナー講習で実践的な使い方を学んでみるのがおすすめです。
以下のセミナーでは、プロ講師から実務で役立つRevitの使い方や、操作方法、建築モデルのつくり方などを体系的に学べます。短期間でRevitを習得してTwinmotionに活用したい方は、ぜひ参加を検討してみてください。
| セミナー名 | BIM・建築 3DCAD Revitセミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 41,800円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Twinmotionについてよくある質問
ここまで紹介してきたTwinmotionの利用方法について、よくある質問をFAQ形式で整理しました。
Twinmotionについてまとめ
Twinmotionは、建築・インテリア・不動産提案など、ビジュアライズを短時間で実現できる便利なツールです。
無料版から始められる点や、初心者でもスムーズに操作方法を覚えられる点が特徴であり、商用目的でも活用できます。「まず触って判断したい」「業務に活用したい」というどちらの段階にも対応できる柔軟なソフトですので、まずは無料版の導入を進めてみてはいかがでしょうか。