『ポケモンGO』『スーパーマリオラン』などの有名ゲームの開発で知られるUnity。
iOS、Android、パソコンなど、幅広いプラットフォームに対応し、アクティブユーザー数は月間28億人を超える人気ゲームエンジンです(2024年7月時点)。
Unityの学習にはUnity Learnを利用する方も多いですが、初心者の場合チュートリアル選びに迷うこともあるでしょう。
この記事では、Unity Learnの初心者向けチュートリアルを6選ご紹介します。
Unity Learnを利用する際の注意点、おすすめの学習方法もお伝えするので、Unityゲーム開発初心者の方はぜひ参考にしてください。
Unityとは?
Unityは、ゲーム、VR/AR、建築など、幅広い分野で活用されている高機能なゲームエンジンです。豊富な機能と高い柔軟性により、初心者からプロフェッショナルまで、さまざまなクリエイターのニーズに応えています。
特にVR開発では、Unityならではのリアリティあふれる没入感を体験できます。
幅広いVRデバイスにも対応しているので、VR開発初心者の方にもおすすめのツールです。
UnityでVRを開発する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
Unityでできること
Unityを使うとクリエイティブな可能性が大きく広がります。
以下は、Unityでできることを一覧表にまとめてみました。
Unityでできること | 内容 | 具体例 |
ゲーム開発 | 2D/3Dゲームの制作 | アクションゲーム、RPG |
VR/AR/MRコンテンツ | バーチャル空間のゲーム体験 | VRゲーム、ARナビゲーション |
建築・設計 | 3Dモデルを使った建築設計 | インテリアデザイン、景観設計 |
シミュレーション | 現実世界のシミュレーション開発 | 運転・災害シミュレーション |
インタラクティブコンテンツ | ユーザー参加型のコンテンツ開発 | 博物館展示、デジタル広告 |
教育 | 視覚的な教育コンテンツ開発 | 3Dアニメーションの教材 |
プロトタイピング | 製品やサービスの試作品制作 | ウェブサイト、アプリ |
デジタルツイン | 現実世界をバーチャル空間に再現 | 工場設備、インフラ施設 |
プロダクトデザイン | 3Dモデルの製品デザイン開発 | 家具、家電、自動車 |
このように、Unityは幅広い分野で活用されていますが、多くの人は「Unity」と聞くとまずゲーム開発を思い浮かべるでしょう。実際、Unityを使って開発された有名なゲームは数多くあります。
Unityの実力と可能性を知るには、過去のゲーム開発例を見るのが一番です。
以下の記事では、Unityで開発された人気ゲームを紹介しています。
実際の事例を通じて、Unityがどれほど強力なツールなのかぜひ確かめてみてください。
Unity Learnとは?
Unity Learnは、Unity公式の学習プラットフォームです。
対象者は初心者から上級者で、Unityエンジンを使ったゲーム開発やインタラクティブコンテンツ制作のスキルを幅広く学べます。
Unity Learnには主に以下のような特徴があります。
- 豊富な学習コンテンツ
- 段階的に学べるチュートリアル
Unity Learnの特徴①豊富な学習コンテンツ
Unity Learn最大の特徴は、その圧倒的なコンテンツ量です。
Unity Learnは750時間以上におよぶ学習教材が用意されており、自分のペースで好きな分野のスキルアップが図れます。各コンテンツは最新のUnity機能に対応しているため、ゲーム業界の最新トレンドも学べます。
Unity Learnの特徴②段階的に学べるチュートリアル
Unity Learnは、ゲーム開発初心者を対象としたチュートリアルが充実しています。
特に、Unity初心者向けチュートリアルには12の学習コンテンツがあり、徐々にレベルアップする構成になっています。つまり、初心者向けチュートリアルといっても、コンテンツごとに若干難易度が異なるのです。
高度なゲーム開発にチャレンジするためには、ゲーム開発の基礎固めが重要です。
まずは、次項で紹介する基礎的なチュートリアルからスタートし、段階的にレベルアップしていきましょう。
Unity Learnの初心者向けチュートリアル6選
それでは、Unity Learnの初心者向けチュートリアルを6選ご紹介しましょう。
簡単で分かりやすいチュートリアルをピックアップしたので、Unityでゲーム開発をしたい方はぜひチェックしてください。
- 「玉転がし」(Roll-a-Ball) Bolt版
- Creator Kit:パズル
- Creator キット:RPG
- Creator Kit:FPS
- 3Dゲームキット ライト
- John Lemon’s Haunted Jaunt:3D入門
Unity Learnのチュートリアル①「玉転がし」(Roll-a-Ball) Bolt版
「玉転がし」(Roll-a-Ball) Bolt版は、Unityの基礎的なチュートリアルの一つです。
ビジュアルスクリプティングツールBoltを使用して、シンプルな「玉転がし」ゲームを作成しながらUnityの基本操作を楽しく学べます。
このUnity Learnのチュートリアルで学べることは以下の通りです。
- プロジェクトの作成方法
- エディターの使い方
- オブジェクトの追加
- 物理演算
- カメラの動作
- ビューの移動方法
Boltを使ってゲームを作成するので、複雑なコーディングなしでゲームを作れます。Unityゲーム開発の第一歩を踏みだすのに最適なチュートリアルです。
Unity Learnのチュートリアル②Creator Kit:パズル
Creator Kit:パズルは、Unity Learnで最も簡単なゲーム開発チュートリアルです。
このUnity Learnのチュートリアルでは、物理エンジンを活用したシンプルで面白いゲームを作成します。
学習できる主な項目は以下の通りです。
- Unityの基本操作
- 物理ベースのパズル設計
- シーケンス作成
ビー玉を転がしながらゴールまで導いていく簡単なゲームですが、パズルを使って難易度を上げることも可能です。
Unity Learnのチュートリアル③Creator キット:RPG
Creator キット:RPG は、RPGゲームを作れる初心者向けチュートリアルです。
プログラミングの知識がなくても、冒険世界を創作する喜びを体験できます。
このUnity Learnのチュートリアルでは以下の項目を段階的に学べます。
- Unityエディターの基本操作
- 冒険の舞台となる世界の構築
- キャラクターとの会話システム
- クエストの設計
完成したRPGゲームは友達と共有できるので、ぜひ独自の発想を生かした魅力的なゲームを開発してみてください。
Unity Learnのチュートリアル④Creator Kit:FPS
Creator Kit:FPSは、FPSゲームを開発できる初心者向けチュートリアルです。
作成するのは、体内の悪玉菌と闘いながら「病気」という悪を撃退する面白いゲームです。
このUnity Learnのチュートリアルでは以下の項目が学べます。
- 細菌をモチーフにしたターゲットのカスタマイズ
- プレイ可能なレベルのデザイン
- 武器システムの改造
- レベルのエンドポイント作成
幻想的なゲーム世界とかわいいキャラクターが魅力的で、ゲームデザインの楽しさを存分に味わうことができます。
Unity Learnのチュートリアル⑤3Dゲームキット ライト
3Dゲームキット ライトは、効率的に3Dゲーム開発の基礎を学べるチュートリアルです。
こちらはコーディング不要で、重いアートやオーディオアセットも使いません。
このUnity Learnのチュートリアルで学習できる主な項目は以下の通りです。
- ProBuilderを使った直感的な3D編集
- シーン整理とゲーム境界線の設定
- ゲームプレイ要素の実装
- カスタムツールを使ったオリジナルゲーム作成
- プロレベルのゲーム開発概念
学校での使用も想定された軽量版Unity Learnなので、学生はもちろん、パソコンのスペックが低い方や、限られたリソースで学びたい方も安心して使えます。
Unity Learnのチュートリアル⑥John Lemon’s Haunted Jaunt:3D入門
John Lemon’s Haunted Jaunt:3D入門は、3Dゲーム開発初心者向けチュートリアルです。
このチュートリアルでは、10のステップで3Dステルスゲームの制作方法を学んでいきます。
学習できる主な項目は以下の通りです。
- Unityエディターの基本操作
- 3Dゲーム開発概念の理解(物理演算、トリガーなど)
- C#を使ったカスタムコードの作成
- プレイヤー、環境、カメラ、敵AIの実装方法
- オーディオの追加方法
各ステップでは、ゲーム制作の過程だけでなく、その背後にある原理についても解説されています。初心者でも段階的にスキルを身につけられるように工夫されているチュートリアルです。
Unity Learnを利用する際の注意点
Unity Learnを使う場合、いくつかの注意点があります。
以下では、主な3つの注意点について解説します。
- 英語で解説している
- 学習内容が幅広い
- 学習に時間がかかる
注意点①英語で解説している
Unity Learnのチュートリアル動画は英語で解説しているため、英語が苦手な方にとっては理解に時間がかかる可能性があります。
この場合、日本語字幕を活用する、Unity Learn公式サイトの日本語解説を併用するなどの対策を取ってください。正しい情報を得るためにも、適したツールを活用して日本語で学習することをおすすめします。
注意点②学習内容が幅広い
Unity Learnは、初心者から上級者まで幅広いレベルのユーザー向けに、たくさんのチュートリアルと学習リソースを提供しています。Unity Learnを活用したい方にとって魅力的ですが、選択肢の多さゆえに適した教材が分かりにくいという問題も生じます。
Unity Learnで学習する場合、自分のスキルレベルに適したチュートリアルを選択しましょう。選び方に不安がある場合は、初心者向けから段階的にステップアップしていくのもおすすめです。
注意点③学習に時間がかかる
Unity Learnのチュートリアルは非常に詳細で、完了までに相当な時間がかかります。
例えば、「玉転がし」(Roll-a-Ball) Bolt版の視聴は約9時間、3Dゲームキット ライトの視聴は約7時間です。途中で動画を停止する時間まで考慮すると、学習時間はさらに長くなります。
Unity Learnは深い理解を得られる反面、モチベーション維持が困難という課題点も存在します。
初心者の場合は、Unity Learn以外の学習方法を併用してみましょう。
多様な学習アプローチを取り入れることで、より効果的かつ持続可能な学習が可能になります。
Unity Learnを効率的に学ぶ方法は?
「Unity Learnを効率的に理解したい」という方も多いでしょう。
特にゲーム開発初心者の場合、理解が追い付かないと感じることもあるようです。
Unity Learnを効率的に学ぶ方法は、短期集中型のセミナーの利用です。
2日間でUnityのプロに!ProSkillのUnity基礎セミナー
ProSkillのUnity基礎セミナーは、短期間でUnityゲーム開発をマスターできる初心者向けセミナーです。受講期間は2日間で、Unityの基本操作からスタートし、キャラクター作成、スクリプトを使ったゲーム制作から、ゲームAIやホラーゲーム、FPSゲーム開発まで幅広く学べます。
これらの内容は、先ほど紹介したUnity Learnチュートリアルの「玉転がし」(Roll-a-Ball)や「3Dゲームキット ライト」、「Creator Kit:FPS」などの学習項目と重なる部分が多いので、Unity Learnの併用学習にも最適です。
このセミナーでは、Unity Learnで数十時間かけて習得する内容を凝縮して学べます。
疑問点はその場で質問できるので、モチベーション維持に不安がある方にも効果的です。
Unity Learnのスキルを効率的に習得したい方は、ぜひセミナーと並行して学習してみましょう。
Unity Learnおすすめについてまとめ
Unity Learnは個人で自由に学習できる便利なツールですが、近年は短期間で効率的にスキルアップできるセミナーを利用する方も増えています。
ProSkillのUnity基礎セミナーは、会場受講とオンライン受講の2種類から選べるので、ライフスタイルに合わせて柔軟に受講できます。効率的かつ効果的にスキルアップしたい方は、ぜひセミナーとUnity Learnを組み合わせて学習してみてください。