教育や医療など、さまざまな分野で活用されている技術としてVRやARがあります。しかし、VRとARの具体的な違いがわからないという方もいるでしょう。
本記事では、VRとARの違いについて解説します。また、これらの技術の活用事例やおすすめの開発環境も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
VRとARの違いは?
VRは仮想現実を意味する「Virtual Reality」の略で、ARは拡張現実を意味する「Augmented Reality」の略です。両者は似たような技術のように思えますが、それぞれ以下のような違いがあります。
| VR | AR | |
| 技術 | 仮想空間を構築する技術 | 現実世界にデジタルコンテンツを表示する技術 |
| 使用端末 | VRゴーグル・ヘッドセット | スマートフォンやARグラス |
| 活用目的 | 現実世界の拡張 | 仮想空間での体験やシミュレーション |
VRとARは目的や体験の範囲が異なるため、用途に応じて使い分けることが大切です。
また、以下の記事では、おすすめのVRゴーグル・ヘッドセットや、失敗しないための商品の選び方について紹介しています。VRを楽しむために必要なゴーグルやヘッドセットを探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
VRとAR以外の技術
現実世界と仮想世界を融合させる技術のことを総称して「XR」と呼びます。そんなXRコンテンツには、VRとAR以外にも以下のような技術があります。
- MR
- SR
これらの技術についても確認していきましょう。
①MR
MRは、複合現実を意味する「Mixed Reality」の略称です。ARのように現実世界にデジタルのオブジェクトを表示できるのが特徴ですが、ARと異なり実際にそのオブジェクトに干渉できるのがMRです。
現実世界と仮想オブジェクトが相互に影響するため、手術の支援や3D学習など、さまざまな用途で活用されています。
②SR
SRは、代替現実を意味する「Substitutional Reality」の略称です。過去の映像を目の前に投影し、まるで今目の前でその出来事が起こっているように錯覚させる技術です。
視覚だけでなく、聴覚や触覚にもアプローチできるため、よりリアルな没入感を得られます。SR技術を使うことで、現実と虚構の区別が難しく感じる不思議な感覚を体験できます。
VRとARの活用事例

VRとARが実際どのような場面で使われているのか、その活用事例について確認していきます。
VRの活用事例
VRの活用事例は以下のとおりです。
- 医師の研修
- 不動産の内覧
- VRショッピング
これらの活用事例について見ていきましょう。
①医師の研修
VRを活用した医師の研修では、仮想空間で診察や手術の手順を繰り返し体験できます。遠隔からでも参加できるため、場所に縛られず高度な研修を受けられる点がメリットです。
映像を見て学ぶだけの研修と比べて臨場感が高く、より実践的なスキルを身につけやすいのが特徴です。
②不動産の内覧
VR技術を活用した内覧では、現地へ足を運ばなくても部屋の広さや動線をリアルに確認できます。写真では伝わりにくい天井の高さや部屋の奥行きなどもVRなら把握できます。
また、一度に複数の物件をチェックできるため、時間を節約しながら効率的に比較できるのもメリットです。特に、忙しい方や遠方からの引っ越しを検討している方に適しています。
③VRショッピング
VRショッピングでは、店内を実際に歩き回るような感覚で商品を選べます。気になる服はその場で試着シミュレーションができ、サイズ感や雰囲気を確認できます。
事前にクレジットカードを登録しておけば、そのままVR空間で購入まで完結できるのも魅力です。自宅にいながら混雑を避けて、かつ試着しながら買い物できるため、新しいショッピング方法として今後の広がりが期待されています。
また、ビジネス用途ではVR会議も活用事例としてあります。以下の記事では、VR会議に必要なものや始め方、おすすめのサービスなどについて解説しているので、ビジネスにVRを導入してみたい方はぜひこちらもあわせてご覧ください。
ARの活用事例
ARの活用事例は以下のとおりです。
- 位置情報ゲームアプリ
- 家具の試し置きサービス
- ARメイク
これらの活用事例について見ていきましょう。
①位置情報ゲームアプリ
ARの代表的な活用例として、スマートフォンで利用できる位置情報ゲームアプリがあります。このゲームアプリでは、現実世界に仮想のキャラクターを登場させ、捕獲したり戦わせたりできるのが特徴です。
位置情報と連動しているため、実際に現実世界を歩きながらゲームを楽しめるとして、全世界で高い人気を誇っています。
②家具の試し置きサービス
ARを使って、自宅に家具を試し置きできるサービスも登場しています。また、AR上で既存の家具を削除して新たな家具に置き換えることもできるため、購入前にさまざまなレイアウトを試せます。
購入後に寸法が合わなかったり、デザインがマッチしなかったりといったよくある失敗を防止できる画期的なサービスです。
③ARメイク
AR機能を使って、顔に自動でメイクを施してくれるサービスです。リップやファンデーションなど、さまざまな商品を自分の顔で試すことで、どの化粧品が合っているのかを購入前に確認できます。
また、ヘアスタイルのシミュレーションもできるため、イメージチェンジを考えている場合でも活用できるでしょう。
VRとAR開発に使われるツール
VRやARを開発するには、環境を整える必要があります。VRとAR開発によく使われるツールは以下のとおりです。
- Unity
- Unreal Engine
- ARKit
- ARCore
- Xcode
これらのツールについて見ていきましょう。
①Unity

引用:Unity
Unityは、無料で使えるゲーム開発プラットフォームです。基本的には2Dや3Dゲームの作成に使われますが、VRやARのコンテンツ作成も可能です。
Windows、Mac、iOS、Androidなど多様なプラットフォームに対応しています。また、プログラミング言語であるC#を使うことで、よりリッチな動きや仕組みを実現できるのも特徴です。
また、Unityを使った開発に必要な知識を身につけるなら、Unity基礎セミナーがおすすめです。Unity基礎セミナーなら、実際にゲーム制作をしながらUnityの使い方を学べるため、楽しくスキルアップできます。短期集中型で学習できるので、仕事や学業で忙しい方でも安心です。
セミナー名 Unity基礎セミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 41,800円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング
②Unreal Engine
Unreal Engineは、高品質なゲームや映像を作成できるゲームエンジンです。優れたグラフィック性能を持つため、リアルな表現をしたい場合によく使用されます。
また、VRやARのテンプレートも用意されており、XRコンテンツ作成のツールとしても定番です。オブジェクトの編集も直感的にできるため、専門知識がなくても感覚で操作しやすいのもUnreal Engineのメリットです。
③ARKit
ARKitは、Appleが提供するiOS向けの開発プラットフォームです。iOSデバイスがあれば特別な機材が必要ないのが特徴で、iOSデバイスのカメラとセンサーを用いて、ARアプリの開発を行えます。
平面認識やオブジェクト追従、ポジショントラッキングなど、AR開発に欠かせない機能が豊富に搭載されています。
④ARCore
ARCoreは、Googleが提供するAndroidやiOS向けのAR開発キットです。スマートフォンやタブレットに標準搭載されている機能を使って、ARコンテンツを利用できます。
高精度な空間認識や平面検出の機能を使えるのが特徴です。また、ARCoreを用いてマップアプリを開発すれば、カメラをかざすだけで画面上に矢印が表示され、視覚的にわかりやすく道案内をしてくれる機能を導入できます。
⑤Xcode
Xcodeは、iOSとmacOS向けの統合開発環境です。SwiftやC言語、Javaなど、さまざまなプログラミング言語に対応しています。
ほかにも、直感的に使えるインターフェースやコード編集機能などによって、アプリ開発を効率的に進められます。
UnityでVR・ARの開発環境を構築する方法
VR・ARの開発を始める際に、多くのクリエイターが利用しているのがUnityです。ここでは、Unityの利用に必要なUnity HubとUnity本体のインストール手順を解説します。
①Unity Hubをインストールする
まず、Unityを管理するためのツールであるUnity Hubをインストールします。Unity Hubのダウンロードページにアクセスし、「Windows用ダウンロード」をクリックします。
ダウンロードしたインストーラーを起動するとライセンス契約書が表示されるので、「同意する」をクリックしてください。

次に、インストール先のフォルダを選び、「インストール」をクリックします。

その後、「Unity Hubを実行」にチェックを入れて「完了」をクリックしましょう。インストールができたらUnity Hubを起動します。
②Unityをインストールする
Unity Hubが起動したら、まず「Create account」をクリックして、好きな方法でUnityアカウントを作成します。

アカウント作成後、「Install Unity Editor」をクリックすると、推奨されるUnityのバージョンをダウンロードできます。

次に、「Get Unity Personal」の画面で「Agree」をクリックします。

ここまで終われば、VR・AR開発に必要なUnityの環境が整います。
また、実際にUnityをどうやって使うのかについては、Unity基礎セミナーで学んでみてください。アセットの使い方やスクリプトを活用したサイコロゲームの作り方など、Unityの知識を網羅的に学べます。専門性の高いツールだからこそ、始めは講座で体系的に学びましょう。
VRとARについてのまとめ
今回は、VRとARの違いについて紹介しました。VRは仮想空間での体験を提供する技術で、ARは現実世界に情報を重ね合わせる技術です。
目的や利用シーンによって適した技術は異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。また、UnityやUnreal Engineといったツールを活用することで、初心者でも開発にチャレンジできます。
VRやARに興味のある方は、今回紹介した内容を参考に、ぜひ開発や学習に取り組んでみてください。