AutoCADの初心者向け使い方!基本操作のコツも徹底解説

AutoCADは、コンピュータ支援設計(CAD)のための強力なツールです。
この記事では、AutoCADの初心者向けの使い方を徹底的にわかりやすく解説します。
この記事の通りにAutoCADを操作すれば、AutoCADの基本的な概念を学ぶことが可能です。

基本操作や便利な機能、練習法、無料で使い続ける方法、おすすめのマニュアル本やサイトについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

AutoCADの基礎知識!AutoCADとは?

AutoCADの基礎知識

AutoCADは、Computer-Aided Design(CAD)ソフトウェアの一つであり、コンピュータ上で2Dおよび3Dの図面を作成するためのツールです。

AutoCADは、

  • 建築
  • 製図
  • 機械設計
  • 電気設計
  • 土木工学

など、さまざまな分野で広く利用されています。AutoCADを使用することで、正確で詳細な図面を作成し、設計やプロジェクトの効率性を向上させることができます。直感的なインターフェースと豊富な機能セットを備えており、幅広い図形やオブジェクトの作成、編集、変更が可能です。

また、AutoCADは多くの標準フォーマットをサポートしており、作成した図面を他のCADソフトウェアや関連アプリケーションと共有することも容易です。さらに、3Dモデリングやレンダリング機能も備えており、現実的なイメージや視覚的な表現を作成することができます。

その信頼性と柔軟性から、AutoCADはCADソフトウェアの中でも最も一般的で広く採用されているツールの一つとなっています。

基本操作

まずはAutoCADを操作する基本操作をお伝えします。

まずは新規作成を押し、作業画面を開きましょう。
実際に操作方法を試してみることで、早く覚えられるでしょう。

AutoCADを操作する基本操作

拡大・縮小

図面の拡大

マウスホイールを上方向に回転させると、図面が拡大されます。

図面の縮小

マウスホイールを下方向に回転させると、図面が縮小されます。

画面の移動

マウスホイールをクリックした状態でマウスを動かすことで、画面を上下左右に移動させることができます。

コマンドの実行

リボンメニュー

AutoCADの上部にあるリボンメニューには、様々なコマンドがアイコンとして表示されています。
実行したいコマンドのアイコンをクリックすることで、コマンドを実行できます。

リボンメニュー

エイリアスコマンドの代わりに使用できる短縮形のことをエイリアスと呼びます。
「LINE」コマンドは「L」と入力することでも実行できます。

戻る

[Ctrl]+[Z]キーは直前の操作を取り消すためのショートカットキーです。
これにより、1つ前の状態に戻ることができます。

以上が基本的なAutoCADの使い方です。

図面の書き方

オブジェクトは「図面」とも言われています。
線の作成以外にも、簡単な図面を作成してみましょう。
ここでは、実際の図面の書き方について解説していきます。

オブジェクトの作成

まずは「線分」を選択して、線分というオブジェクトを作成してみましょう。

オブジェクトの作成

作業画面をクリックすることで、線が伸びます。
再度クリックすることで、線の区切りをつけられます。
そのままだと線が永遠に増え続けるので、Enterキーを押して線を終わらせることができます。

オブジェクトの作成

オブジェクトの選択

オブジェクトの選択は、画面をマウスで長押しして囲むことで選択可能です。
オブジェクトをクリックして、Ctrlを押しながら選択することで複数選択もできます。

オブジェクトの選択

選択後はDelキーを入力して消すことも可能です。

円の描画

  1. [/円] ツールを選択します。
    ツールバー上のアイコンをクリックするか、[CIRCLE] と入力してエンターキーを押します。
  2. 中心点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で円の中心点としたい位置に移動し、クリックします。
  3. 半径を指定します。
    マウスカーソルを中心点から半径の長さに合わせて移動し、クリックします。
    これにより、指定した中心点と半径を持つ円が描画されます。

四角形の描画

  1. [長方形] ツールを選択します。
    ツールバー上のアイコンをクリックするか、[RECTANG] と入力してエンターキーを押します。
  2. 対角線の1つ目の端点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の端点に移動し、クリックします。
  3. 対角線の2つ目の端点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の端点に移動し、再度クリックします。
    これにより、指定した2つの対角線の端点を持つ四角形が描画されます。

寸法の追加

  1. [寸法記入] ツールを選択します。
    ツールバー上のアイコンをクリックするか、[DIM] と入力してエンターキーを押します。
  2. 寸法を追加したいオブジェクトを選択します。
    マウスカーソルをオブジェクト上に移動し、クリックします。
  3. 寸法の位置を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の位置に移動し、クリックします。
    これにより、選択したオブジェクトの寸法が表示されます。

寸法の追加

基本的なコマンド

AutoCADでは、さまざまなコマンドを使用して作業を行います。
まずは初めて触る人のために、いくつかの基本的なコマンドを紹介します。
実際に触ってみましょう。

移動(MOVE)コマンド

  1. 下部の「ここにコマンドを入力」と書かれているので、[MOVE] と入力し、エンターキーを押します。または、ツールバー上の移動アイコンをクリックします。
  2. 移動したいオブジェクトを選択します。
    マウスカーソルをオブジェクト上に移動し、クリックします。
  3. 移動先の基準点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の基準点に移動し、クリックします。
  4. 移動先の位置を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の位置に移動し、クリックします。
    オブジェクトは指定した距離と方向に移動されます。

コピー(COPY)コマンド

  1. [COPY] と入力し、エンターキーを押します。
    または、ツールバー上のコピーのアイコンをクリックします。
  2. 複製したいオブジェクトを選択します。
    マウスカーソルをオブジェクト上に移動し、クリックします。
  3. 複製先の基準点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の基準点に移動し、クリックします。
  4. 複製先の位置を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の位置に移動し、クリックします。
    オブジェクトは指定した距離と方向に複製されます。

回転(ROTATE)コマンド

  1. [ROTATE] と入力し、エンターキーを押します。
    または、ツールバー上の回転のアイコンをクリックします。
  2. 回転させたいオブジェクトを選択します。
    マウスカーソルをオブジェクト上に移動し、クリックします。
  3. 回転の基準点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の基準点に移動し、クリックします。
  4. 回転角度を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の角度に移動し、クリックします。
    オブジェクトは指定した角度に回転されます。
  5. これらのコマンドを使用することで、オブジェクトの移動や複製、回転が行えます。

他にも、以下のようなコマンドがあります。

拡大縮小(SCALE):オブジェクトのサイズを変更します。
削除(ERASE):オブジェクトを削除します。
レイヤーの管理(LAYER):オブジェクトをグループ化し、表示や編集を制御します。
オブジェクトのプロパティ設定(PROPERTIES):オブジェクトの色、線種、線の太さなどのプロパティを設定します。

PDFでも可能!保存方法

AutoCADでは、図面をPDF形式で保存したり、PDFファイルを読み込んで編集したりすることができます。PDF形式は、図面の共有や印刷に便利です。
試しに今回練習したファイルを保存してみましょう。
出力→書き出しを選択すると、好きな形式で保存できます。

保存方法

便利機能

AutoCADの基本操作には、ポリラインと極トラッキングという便利な機能があります。
以下にそれぞれの操作方法を具体的に説明します。

ポリラインの作成

  1. [ポリライン] ツールを選択します。
    ツールバー上のアイコンをクリックするか、[PLINE] と入力してエンターキーを押します。
  2. 線分や曲線の始点を指定します。
    マウスカーソルを図面上で目的の始点に移動し、クリックします。
  3. 追加の線分や曲線を指定します。
    マウスカーソルを次のポイントに移動し、クリックします。
    必要なだけポイントを指定してください。
  4. ポリラインの作成を終了するには、[閉じる] オプションを選択するか、最後のポイントで右クリックします。

ポリラインを使用することで、複数の線分や曲線を連続的に結合して一つのオブジェクトとして扱うことができます。これにより、図形の作成や編集が容易になります。

極トラッキングの使用

  1. [極トラッキング] ボタンをクリックして有効にします。
    または、キーボードで [F10] キーを押します。
  2. 相対的な位置関係で操作したいポイントまたはオブジェクトを指定します。
    マウスカーソルを近づけると、ポイントやオブジェクトの近くに赤い円が表示されます。
  3. 極トラッキングポイントにスナップさせたい場所にマウスカーソルを移動させ、クリックします。

極トラッキングは、特定のポイントやオブジェクトに対して、相対的な位置関係で操作するための便利な機能です。たとえば、正確な角度や距離でオブジェクトを配置したり、寸法を取得したりする際に役立ちます。

ポリラインや極トラッキングを活用して、より効率的に図面作成や編集を行いましょう。

初心者の練習法

AutoCADには公式のチュートリアルが用意されています。
以下の手順でチュートリアルを完了し、基本的な操作に慣れましょう。

  1. AutoCADを起動し、右上の[?] をクリック。
    「新機能と UI の概要のビデオ」 を選択します。
  2. チュートリアルを選択し、手順に従って作業を進めます。
    チュートリアルでは、基本的な図面作成や編集の方法を学ぶことができます。

これらの練習を通じて、AutoCADの基本的な操作や機能に慣れていきましょう。
練習を重ねることで、より自信を持ってAutoCADを活用することができるようになります。

無料で使い続ける方法はある?

AutoCADは商用ソフトウェアですが、Autodesk社から学生や教育機関向けに無償提供されているバージョンや、試用期間が設けられた無償試用版があります。
また、オンライン上で利用できるWebベースのAutoCADも存在します。
これらの選択肢を活用することで、無料でAutoCADを使い続けることができます。

ただし、無料での体験版は期限が設けられているため、無料で使い続ける方法はありません。

AutoCAD無料体験版ダウンロードはこちら

おすすめのマニュアル本やサイト

AutoCADの使い方を学ぶためには、マニュアル本やオンラインサイトが役立ちます。
以下はおすすめの情報源です。

AutoCAD基本操作マニュアル

AutoCADに特化したオンラインコミュニティやフォーラムもあり、他のユーザーとの情報交換や質問への回答が行われています。有益なヒントやトリックを共有し、新たな知識を得ることができます。

まとめ

この記事では、AutoCADの初心者向け使い方について徹底的に解説しました。
基本操作のコツや図面の書き方、便利機能の活用方法などについても紹介しました。
AutoCADを使いこなすためには、練習と情報の収集が重要です。

このガイドを参考にして、AutoCADのスキルを向上させてください。

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