【2026】AutoCADとMayaの違いとは?用途・機能・価格ライセンスを徹底比較

「ものづくり」の現場でよく利用されるのが、AutoCADやMayaといったAutodesk製品です。
しかし、2つのソフトの違いがわからず、導入にお困りの方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、AutoCADとMayaについて、それぞれの概要や料金、機能の違い、おすすめの業種についてわかりやすくまとめました。2つのソフトを連携する方法も解説しているので、導入する参考にしてみてください。

AutoCADとは

AutoCADのイメージ

AutoCAD(読み方、オートキャド)は、Autodeskから提供されている2D・3Dに対応した図面を描くためのCADソフトです。

mm単位で寸法を管理でき、平面図から立体的なモデルまで一貫して設計できるため、誤差のない設計に役立ちます。特に、建築や土木、製造、機械といったエンジニア系の分野で役立つことから、基準やルールにもとづく設計をするシーンなどにおすすめです。

主な用途 建築・土木・製造・機械などの設計・製図
提供元 Autodesk
対応データ形式 DWG・DXFなど
特徴 ・高精度の2D、3D設計
・豊富なプラグインあり
・クラウドにも対応

AutoCADの使い方を急いで覚えなければならない方はセミナー講習で効率よく学習するのがおすすめです。以下のセミナーでは、AutoCADの基本操作から実践的な使い方までをプロの講師から学べます。

セミナー名AutoCAD基礎セミナー講習
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)29,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

Mayaとは

Mayaのイメージ

Maya(読み方、マヤ)は、Autodeskから提供されている3DCGソフトです。
主に映画・アニメ・ゲーム・CMなどで3D映像やキャラクターを制作するために利用されています。

映画のCGシーンやキャラクターアニメーションをはじめ、制作現場に欠かせないツールとなっており、「現実では再現できない映像を創り出す力」をもっています。たとえば、映画「アバター」やアニメ制作でもMayaが使われるなど、映像分野で役立つクリエイティブなソフトです。

主な用途 映像・アニメ・ゲームの3D制作
提供元 Autodesk
対応データ形式 FBX・OBJなど
特徴 ・高品質な3Dモデリング
・レンダリング
・リギング

AutoCADとMayaの違いを徹底比較

AutoCADとMayaのどちらを導入すべきか悩んでいる方向けに、以下の5項目に分けてソフトの違いを徹底比較しました。

  • 用途の違い
  • 料金の違い
  • 無料範囲の違い
  • 機能の違い
  • 必要スペック・OSの違い

まずは用途を確認したのち、料金や機能、そして所有するPCのスペックで対応できるのかをチェックしてみてください。

用途の違い

AutoCADとMayaの用途の違い

最初に把握しておきたいのが、AutoCADは「現実にある建物・機械を正確に設計するためのツール」、Mayaは「現実にない映像やキャラクターを創り出すツール」という用途の違いです。

まずAutoCADは、2D図面や3Dモデリングを使って、寸法通りの正確な設計図を描くことが目的です。一方でMayaは、カメラアングルや光源、質感などを自由に調整し、リアルな映像をつくるために設計されています。

AutoCAD Maya
主な用途 建築・設備・製造の設計図作成 CG映像・アニメーション制作
使用シーン 建物の設計、配管図、機械部品の設計など 映画・ゲーム・CMなどの3D表現

上記からわかるように、ベースとなる用途が大きく違います。
自身が携わる業種や、やりたいことを明確にしたうえでAutoCADとMayaのどちらを選ぶべきか検討しましょう。

料金の違い

AutoCADは年間約8万円、Mayaは年間約32万円前後で、Mayaの方が高価格帯です。

税込表記 AutoCAD Maya
月間サブスクリプション 9,900円/月 40,700円/月
年間サブスクリプション 75,900円/年
(6,325円/月)
319,000円/年
(26,584円/月)
Flex(従量課金制) 100トークン当たり44,000円
※24時間使用で7トークン消費
100トークン当たり44,000円
※24時間使用で6トークン消費

なお、AutoCADとMayaの金額だけを比較すると、AutoCADのほうが安価ですが、金額だけで選ぶと利用する業種や目的に合わず後悔するかもしれません。失敗を回避するためにも、金額だけでなく用途や機能についてもチェックしておきましょう。

また、Mayaは3DCGソフトのなかでも、特に金額が高いと言われています。
プロ仕様の高機能ソフトであることから、映画品質のレンダリング・物理シミュレーション・キャラ制御機能などが充実している分、金額設定が高めである点に注意してください。

後述する搭載機能が、自身の目的に必要なものなのかを検討するのが良いでしょう。

無料範囲の違い

AutoCADやMayaを含むAutodesk製品には、いくつか無料でソフトを利用できるサポートが用意されています。以下に、利用できるサポート範囲を整理しました。

AutoCAD Maya
無料版 × ×
無料体験版 30日間あり 30日間あり
学生向け

基本的には、どちらも同じ無料範囲の条件です。完全無料で使えるプランはないものの、操作性や使い方などを確認できる無料体験版が用意されています。

機能の違い

2つのソフトに搭載された機能について、AutoCADは「正確さと効率」、Mayaは「表現力と自由度」に特化しています。

AutoCAD Maya
2D製図 △(簡易的)
3Dモデリング ○(構造物中心) ◎(有機的形状も対応)
レンダリング
アニメーション ×
図面共有(DWG) ×
カスタマイズ性 ◎(LISP対応) ○(スクリプト対応)

たとえばAutoCADは、寸法・座標・線の精度を重視した設計機能を中心に構築されているほか、業界標準フォーマット(DWG)で共有可能です。一方でMayaは、3Dモデリング・アニメーション・VFX・レンダリングといった映像演出のすべてを一貫して行えます。

それぞれ役割が異なるため、2つを導入する場合には、構造物の図面作成はAutoCAD、アニメーションやレンダリングはMayaというように使い分けるのが良いでしょう。

必要スペック・OSの違い

AutoCADとMayaは、それぞれPCに導入して利用するため、PC本体のスペックが処理スピードを変化させます。参考として以下に、それぞれの基本スペックを整理しました。

AutoCAD Maya
OS Windows10、11 Windows10、11
MacOS15.x、14.x、13.x など
プロセッサ 2.5~2.9GHz以上のプロセッサ 記載なし
メモリ 8GB 8GB
画面解像度 1920×1080 記載なし
ディスプレイカード 2GBのGPU NVIDIA RTX PRO 6000
Quadro RTX 6000 ADA など
空き容量 10.0GB (SSD を推奨) 7.0GB (インストール単体の容量)

上の表よりAutoCADやMayaに求められるスペックは似通ったポイントも多い一方で、Mayaについては高スペックはGPUが必要です。また、AutoCADがWindowsOS単体であることに対し、MayaはMacOSやLinuxなどにも対応できます。

まずは自身のPCスペックを確認したのち「今のまま導入できるのか」「もっとハイスペックなPC」を用意すべきなのかを検討しましょう。

また、Maya以外の3DCGソフトも比較したい方は、以下の記事で紹介しているソフト情報もチェックしてみてください。

【2025】おすすめ3DCGソフトを無料・有料別に紹介!基本的な使い方から転職におすすめのソフトまで

AutoCADとMayaのどちらを選ぶべきか業種ごとに解説

AutoCADとMayaは、どちらもAutodesk社の代表的なソフトですが、使われる業界や目的が異なります。ここでは「どんな職種・業種に向いているのか」を明確にし、あなたに合ったソフト選びのポイントを紹介します。

  • 建設・製造系の業界はAutoCADがおすすめ
  • デザイン・映像系の業界はMayaがおすすめ

建設・製造系の業界はAutoCADがおすすめ

建築・製造・土木など、「現実のものを正確に設計・施工する仕事」にはAutoCADが最適です。

AutoCADは、建物や構造物、機械などの正確な寸法管理・図面作成・施工図調整に特化しています。また、多くの建設会社・設計事務所・メーカーの業界標準ソフトであることから、エンジニア系の業務にはAutoCADがおすすめです。

デザイン・映像系の業界はMayaがおすすめ

映像・アニメ・ゲーム・VFX(視覚効果)など、「見せるためのデザインをつくる仕事」「動きを表現する仕事」にはMayaが最適です。

Mayaは、キャラクターや背景などを3Dで自由にモデリングし、アニメーションやレンダリングまで完結できる総合ツールとして使えます。ディズニーやピクサーなどの大手スタジオでも採用されているため、信頼性の高いCGツール導入を検討している方におすすめです。

AutoCADとMayaを連携して使う方法(DWGを共有)

AutoCADのデータをMayaに

AutoCADとMayaは本来別ジャンルのソフトですが、設計図からリアルなCGを制作したい場合や、建築模型を映像化したい場合などには、両者を組み合わせて使うことも可能です。

たとえばMayaには、AutoCADのDWGデータを読み込めるようにするATF (Autodesk Translation Framework) ファイル移動システムが搭載されています。以下の手順でAutoCADのデータを読み込めます。

  1. AutoCADでモデルを仕上げる(DWGデータ)
  2. Mayaを起動して「ファイル>読み込み」をクリック
  3. 形式をDWG_ATFに変えて対象ファイルを読み込む(上の画像参照)

同じAutoCADの製品であるため、拡張子や形式での連携に強いのが特徴です。
ほかにもさまざまなデータ形式の変換ができるほか、他社ソフトで作成したデータを変換する際にも活用できます。

また、AutoCADの使い方を学びたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

【2025】AutoCADの学習・勉強方法とは?初心者が何から始めるべきか解説

AutoCADとMayaとの違いについてよくある質問

AutoCADとMayaに関してよく寄せられる質問をまとめました。

AutoCADとMayaはどちらが初心者向けですか?
初心者から始めやすいのはAutoCADです。AutoCADは「線を引く」「寸法を入れる」といった直感的な操作が中心で、短期間で図面を描けます。対してMayaは、高機能な3DCGソフトのため、アニメーションや質感設定など覚えることが多くのが特徴です。
AutoCADとMayaを両方使う人はいますか?
近年では、建築・デザイン・CG制作の分野で両方のソフトを使う人が増えています。たとえば、AutoCADで作成した設計データをMayaに移動させて、3Dビジュアライズ(映像化)するといった使い方も可能です。
Mayaに買い切り版や永久ライセンスはありますか?
Mayaを含むAutodesk製品は現在、買い切り版(永久ライセンス)が提供されていません。Autodeskは2016年以降、すべてのソフトウェアをサブスクリプション制(定期契約)に統一されました。そのため、Mayaも月額・年額・Flexで契約する形となります。

AutoCADとMayaとの違いについてまとめ

AutoCADは「正確な設計」、Mayaは「自由な表現」に特化したツールです。
そのなかでも、建設・製造などの実物設計にはAutoCAD、映像・アニメなどの創造的制作にはMayaを選ぶことをおすすめします。

また、両方のソフトを連携すれば、図面からCG映像まで一貫した制作も可能です。
用途や機能を比較したうえで、自分の目的に合ったソフトを選び、無料体験版からスタートしてみてはいかがでしょうか。

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