AutoCADは、建築や製図分野で広く使用される優れたCADソフトです。利用を検討している人の中には、無料で使えるのか疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。この記事では、AutoCADを無料で使う方法やメリットなどについてご紹介します。
AutoCADとは？簡単に解説
AutoCADは、オートデスク社が提供する汎用のCADソフトウェアであり、1982年に初めてリリースされたバージョン1.0から進化をし続けています。建築、土木、機械分野を含むさまざまな領域で、幅広く利用されています。AutoCADを用いることで、コンピュータを活用して設計や図面作成を効率的におこなえるため非常に便利です。このソフトウェアは、建築物や機械部品などの図面を作成するためのツールとして使用されます。
3Dモデリングやレンダリングなどの機能も備えており、完成した3Dモデルからは、リアルなレンダリング画像や迫力のあるアニメーションを生成することができます。これにより、設計者はより詳細で魅力的なビジュアル表現を実現し、クライアントや関係者に設計のイメージを伝えることができるのです。AutoCADは、パーソナルコンピュータの普及とともに設計業界において必要不可欠な存在となっています。使いやすさや多機能性が高く評価され、多くの設計者にとって欠かせないツールとなっています。
常に最新のバージョンが開発され、新たな機能や改善が加えられることにより、より効率的な設計作業が可能となるのが特徴的です。AutoCADは、デザインや建築、エンジニアリング分野において創造性と効率性を両立させるための強力な支援ツールとして、幅広く活用されています。
AutoCADのプランと価格は？
AutoCADには、1カ月契約、1年契約、3年契約の3種類のサブスクリプションプランがあります。価格が異なるため、用途に合ったプランを選びましょう。
・1カ月契約が8,800円
・1年契約が71,500円
・3年契約が214,500円
AutoCADを無料で使う方法は？
そんなAutoCADを無料で使う方法をいくつか解説します。
教育機関限定ライセンス
教育機関向けの特別ライセンスは、学生や教員が1年間無料でオートデスクの製品やサービスにアクセスできる権利です。このライセンスは、利用資格を維持している限り、更新することが可能です。教育機関向けライセンスを利用するには、在学または在職状態を証明する書類を提出し、資格認証プロセスを完了する必要があります。2020年3月からは、教育期間限定ライセンスの有効期間が3年から1年に変更されました。2020年8月以前に発行された個人向け教育機関限定シングルユーザーライセンスの有効期限が1年または3年の場合、そのライセンスは引き続き有効期限まで利用することが可能です。
ただし、特別ライセンスの有効期限が終了した場合は、エデュケーションプランの利用資格を再確認し、製品をダウンロードしてライセンスをアクティベートする必要があります。これにより、教育機関向けの権利を持続的に享受することができます。教育機関限定ライセンスは、学生や教員がオートデスクの製品触れられる貴重な機会だと言えるでしょう。
無料の体験版
AutoCADの体験版は、最新版のフル機能を30日間限定で無料で利用することができます。この無料体験版は、オートデスクの公式ウェブサイトから簡単にダウンロードできます。ダウンロード後は、インストールをおこない、アクティベーションを完了することで、30日間の無償利用が可能です。この無料体験版は、AutoCADの機能を実際に体験する機会を提供しています。設計や図面作成に必要なツールや機能をフルに活用することができ、期間中は制限なく使うことができるのです。また、最新版の無料体験版を利用することで、最新の機能や改善点を試すことができます。
無料体験版は、AutoCADを導入する前に製品の性能や使い勝手を評価するために便利な方法です。とくに、建築家、エンジニア、デザイナーなどの専門家にとって、自身のニーズに合うかどうかを確認するための重要なステップです。30日間の無料体験期間中に、AutoCADの優れた機能や効果的な作業フローに慣れることができます。その結果、設計プロセスの効率性向上や品質向上につながる可能性があります。無料体験版を通じて、AutoCADの機能や柔軟性に触れ、自身のプロジェクトにどのように活かせるかを体験してみるのもいいかもしれません。
AutoCADを使うメリット
AutoCADを使うメリットは下記があります。
安定して高品質な製図を実現できる
AutoCADを利用した製図は、手書きに比べて高い精度を持ち、修正や変更も容易であり、優れた品質の製図を実現することができます。AutoCADは寸法や角度の計算を自動化するため、より正確な表現が可能です。例えば、建築業界ではCADソフトを利用して建物の設計図を作成します。AutoCADを使用することで、建物の各部分の寸法や角度を正確に計算し、実際の建設プロセスでの問題を最小限に抑えることができます。建物の間取りを変更する場合でも、AutoCADを使って部屋の配置や寸法を簡単に修正可能です。これにより、手書きの場合よりも迅速かつ正確に変更を反映することができます。
また、自動化機能もAutoCADの大きな利点です。同じ形状の部品を何度も描く必要がある場合、AutoCADを使えば一度作成した部品をコピーして繰り返し利用できます。作業効率が向上し、時間の節約にもなるのです。
情報共有が容易
CADデータは、図面作成の際に最初からデジタル形式で作成されるため、情報共有が簡単におこなえます。CADデータはデジタルデータとして保存されるため、紙媒体と比較して保管や管理が容易です。例えば、データベースやクラウドストレージに保存することで、長期的な保管やバックアップも容易におこなえます。また、CADデータは複数人で共有することも可能です。複数の関係者が同じデータにアクセスし、リアルタイムで変更やコメントをおこなうことで、情報共有の効率化やコミュニケーションの改善ができます。
建築プロジェクトでは建築士、構造エンジニア、電気設備エンジニアなど複数の専門家が関与します。CADデータを使用すれば、各専門家が必要な部分を編集し、連携しながら作業を進めることができるのです。これにより、作業効率を向上させ、時間の節約やミスの軽減につながります。
初心者でも扱いやすくて3Dモデリング機能も備えている
AutoCADは、初心者でも取り組みやすく、2Dおよび3Dの図面を作成できるため、CAD初心者にとって選びやすいソフトウェアです。3Dモデリング機能を備えており、立体的なモデルの作成や編集もできます。建築や製品設計など、視覚的な表現が求められる場合には、3Dモデルを利用して建物や製品の外観をシミュレーションすることも可能です。さらに、3Dプリンターやその他の出力機器との連携もサポートしています。これにより、作成した3Dモデルを直接出力機器に送信してプリントアウトすることができるのです。簡単に製品のプロトタイプを作成し、デザインの検証や製品の評価をおこなうことができます。
AutoCADの利点は、その使いやすさと多機能性にあります。初心者がCADを始める際に、簡単に扱えるインターフェースと幅広い機能を提供するAutoCADは、適切な選択肢となるでしょう。
AutoCADは無料で使えるのかについてのまとめ
無料版を試すことで、AutoCADの基本機能や操作方法に慣れることができ、将来のキャリアに役立ちます。また、無料版を使用することで、優れた設計ツールを手に入れ、プロジェクトの品質と効率を向上させることができます。AutoCADは建築などで幅広く活用されており、無料で利用できることは大きなメリットです。AutoCADを使うかどうか迷っている人は、まずはお試しで利用してみてはいかがでしょうか。
