「Microsoft製品を導入したが、従業員が使いこなせない」「研修を受けさせたのに、現場で効果が出ていない」という法人も多いのではないでしょうか。
Microsoftセミナーと一言でいっても、セミナーの種類はさまざまであり、価格や知名度だけで選択すると、効果が実感できないことも多くあります。そこで本記事では、Microsoft製品の法人研修・導入支援サービス12選を、目的と種別ごとに比較します。
Microsoftセミナーとは

Microsoftセミナーとは、研修会社やIT企業などが提供するExcelやMicrosoft 365 Copilot、Power BIなどの活用方法を学ぶ研修・講座のことです。日本マイクロソフトが直接開催するものだけを指すわけではありません。
まずは、Microsoftセミナーで学べる内容を見ていきましょう。
Microsoftセミナーで学べる内容
学べる範囲は基礎操作から生成AIの活用まで幅広く、自社の課題によって選ぶべき対象が変わります。まずは学べる内容の概要を押さえましょう。
| 学べる内容 | 概要 |
|---|---|
| Excel(基礎・応用) | 表の作成やセルの書式設定、関数、グラフ、ピボットテーブルなど |
| Excelマクロ・VBA | Excel上で繰り返し行う作業を自動化する方法 |
| PowerPoint | スライドの作成方法や図表の挿入、レイアウト調整、アニメーションの設定など |
| Microsoft 365 Copilot | WordやExcel、PowerPoint、Outlook、Teamsなどで生成AIを活用する方法 |
| Power BI | 複数のデータを取り込み、グラフやダッシュボードとして可視化する方法 |
| MOS(資格対策) | Microsoft Office Specialistの試験範囲に沿った学習 |
Microsoftセミナーを選ぶ際は、受講後にどの業務を改善したいのかを明確にすることが重要です。例えば、日々の集計作業に時間がかかっている場合はExcelやVBA、経営数値を分かりやすく可視化したい場合はPower BIといった具合です。
以下の記事では、Excelに特化したおすすめのセミナーを紹介していますので、あわせてご覧ください。
Microsoftセミナーの選び方

ここでは、目的に合わせて選ぶといった一般的な基準ではなく、法人がMicrosoftセミナーを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
- 何を学ぶかより先に誰に受けさせるかを決める
- セミナーの形式を業務課題に合わせて選ぶ
- 受講後に一人で実践できるかを確認する
①何を学ぶかより先に誰に受けさせるかを決める
Microsoftセミナーを選ぶ前に、明確にしておきたいのが受講対象者です。対象者が曖昧なままMicrosoftセミナーのカリキュラムや運営会社だけを基準に選ぶと、内容の難易度や学習テーマが合わず、セミナーで学んだことを実務に活かせない可能性があります。
例えば、同じMicrosoft Copilotのセミナーでも、一般社員と情報システム部門では学ぶべき内容が異なります。一般社員向けのMicrosoftセミナーでは、メール作成や会議内容の要約、資料作成など、日常業務での使い方が中心です。
一方、情報システム部門向けのMicrosoftセミナーでは、権限管理、データ保護、セキュリティ対策などの知識が求められます。異なる立場の社員を同じMicrosoftセミナーに参加させると、一部の受講者には難しく、別の受講者には物足りない内容になることがあります。
②セミナーの形式を業務課題に合わせて選ぶ
受講対象者を明確にしたあとは、解決したい業務課題に合わせてMicrosoftセミナーの形式を選びます。同じMicrosoftを扱うセミナーでも、受講形式によって向いている目的や学習効果が異なるためです。
| セミナーの形式 | 向いているケース | 向いていないケース |
|---|---|---|
| 公開セミナー・集合型セミナー | 特定のMicrosoft製品や操作方法を短期間で学びたい | 全社への導入や定着までまとめて進めたい |
| オンラインセミナー・動画講座 | 多くの社員に各自のペースで受講させたい | 講師への質問や実践的な演習を重視したい |
| ハンズオンセミナー・ワークショップ | Microsoft製品を実際に操作しながら学びたい | 大人数に同じ内容を一斉配信したい |
| 導入・定着支援付きセミナー | Microsoft製品を組織全体に浸透させたい | 一部の操作だけを短期間で学べればよい |
例えば、Microsoft 365 Copilotを全社に導入し、継続的に活用してもらいたい場合は、単発のMicrosoftセミナーだけでは成果を得られない可能性があります。操作方法だけでなく、利用ルールの策定や管理者向けの説明、受講後のフォローまで含まれるMicrosoftセミナーを検討するとよいでしょう。
③受講後に一人で実践できるか確認する
Microsoftセミナーでは、受講中に操作できたかどうかだけでなく、セミナー終了後に受講者が一人で同じ操作を再現できるかを確認します。講師の説明や指示がある状態ではMicrosoft製品を操作できても、自分の業務に戻った途端に手が止まるケースは少なくありません。
Microsoftセミナーの受講後も実務で再現できるようにするため、次のような内容が用意されているかを確認しましょう。
- 自社の業務に近いデータや課題を使った演習がある
- Microsoft製品を実際に操作する時間が確保されている
- Microsoftセミナー終了後に見返せる教材や操作マニュアルがある
また、Microsoftセミナーを比較する際は、演習内容やセミナー終了後のサポートまで確認することが重要です。
おすすめの法人向けMicrosoftセミナー12選
ここからは、Microsoft製品を学べる法人向けセミナーや導入支援サービスを12社紹介します。
| サービス名 | 運営会社 | 受講形式・種別 | 主な学習内容 |
|---|---|---|---|
| Microsoft 365 Copilotセミナー | GETT Proskill | 全社員向けセミナー | RAGやMicrosoft Graphを活用した生成AIチャットの構築など |
| Excel基礎セミナー講習 | GETT Proskill | 全社員向けセミナー | 関数、グラフ作成、ピボットテーブル、マクロ、データ分析 |
| Microsoft Office研修~Excel基礎編 | インソース | 公開セミナー | Excelの基本操作、関数、表・グラフ作成、データの並べ替え・抽出 |
| Microsoft Copilotセミナー 対話式Copilot編 | リスキル | 一社向けセミナー | 生成AIの基礎、Copilotの活用方法、プロンプト設計などの応用機能 |
| 生成AI実務活用研修-Copilot | ユースフル | 法人向けセミナー | Microsoft Copilotや社内GPTを活用した業務効率化、部署ごとの生成AI活用 |
| Excel研修 | LEC東京リーガルマインド | eラーニング・講師派遣 | Excelの基礎・応用、データ分析、WordとExcelの連携 |
| Copilot for Microsoft 365活用セミナー | 大塚商会 | eラーニング | Microsoft 365 Copilotの基本操作、日常業務での活用方法、初級・中級レベルの実践方法 |
| Microsoft Copilot Studio講座 | スキルアップAI | 法人向け講座・ハンズオン | Copilot Studioを活用したチャットボット・AIエージェントの構築 |
| PowerPoint基礎【Microsoft 365】 | Schoo | オンライン動画セミナー | スライド作成、図形・画像・表の挿入、アニメーション、スライドショーの操作 |
| Softcreate Premium Workshop | ソフトクリエイト | 無料ワークショップ | Microsoft 365 Copilot・Copilot Studioの実機体験 |
| Microsoft 365 Copilot定着化支援 | ソフトバンク | 導入・定着支援 | 環境設定、利用促進、実践支援、効果測定 |
| MOS対策短期集中講座 |
GETT Proskill | 全社員向けセミナー | Wordでは、文字や段落の書式設定、表・リストの管理。Excelでは、セルやテーブルの管理、数式・関数を使った計算 |
①Microsoft 365 Copilotセミナー|GETT Proskill
GETT Proskillの「Microsoft 365 Copilotセミナー」では、プロンプトエンジニアリングや生成AIとの連携方法に加えて、RAGやMicrosoft Graphを活用した生成AIチャットの構築、Copilot StudioによるAIエージェント開発も学習することができます。
セミナーでは、到達目標が設定されており、Copilotの使い方だけでなく、
- 生成AIの種類と大規模言語モデル(LLM)の仕組みを理解する
- 生成AIの業務活用における課題と解決策が理解できる
- 自社独自の生成AIが作成できる
など、生成AIの全体的な概要も理解できます。Copilotを導入したものの、社員がどの業務で使えばよいか分からない企業にも適しています。まずは以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
| セミナー名 | Microsoft 365 Copilotセミナー |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 29,700円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
②Excel基礎セミナー講習|GETT Proskill
GETT Proskillの「Excel基礎セミナー講習」は、Excelを初めて操作する方でも、基本操作から関数、グラフ作成、ピボットテーブル、マクロ、データ分析まで学べる講座です。 ハンズオン形式で、セルへのデータ入力や表の作成だけでなく、CSVファイルの読み込み、顧客情報の管理、ダッシュボードやレポートの作成など、実務を想定した操作を身につけられるのも魅力です。
Excelを導入しているものの、社員によって操作スキルに差がある企業や、手作業による集計・資料作成に時間がかかっている企業は、以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
| セミナー名 | Excel基礎セミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 29,700円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
③Microsoft Office研修~Excel基礎編|インソース
インソースの「Microsoft Office研修~Excel基礎編」は、Excelを基本操作から学び、日常業務の効率化につなげたい方を対象としたMicrosoftセミナーです。Excelを仕事で使い始めた方だけでなく、普段から使用しているものの、操作に苦手意識がある方にも適しています。
講師の説明を聞くだけでなく、実際にパソコンを操作するワークや総合演習が組み込まれています。そのため、Excelの機能を知識として覚えるだけでなく、業務で使うための操作方法を実践的に習得できます。
④Microsoft Copilot研修 対話式Copilot編|リスキル
Microsoft Copilotの基本概念から、業務で成果を出すためのプロンプト設計、応用機能まで体系的に学べる法人向けMicrosoftセミナーです。新入社員や若手社員、中堅社員、管理職を含む全従業員が対象で、受講にあたって前提知識は必要ありません。
セミナーでは、生成AIの基本やChatGPTとの違い、アプリ専用Copilotと対話式Copilotの違いを学んだうえで、役割・指示・文脈・出力形式を指定するプロンプトの作り方を習得します。
⑤生成AI実務活用研修-Copilot|ユースフル
ユースフルの「生成AI実務活用研修-Copilot」では、Microsoft Copilotや社内GPTを実務で活用する方法を学べる法人向けサービスです。以下3つのセミナー形式が用意されており、自社の状況に合わせて受講形式を選択できます。
- ワークショップ型
- オーダーメイド型
- eラーニング
Microsoft MVPを5年連続で受賞している代表がコンテンツを監修しているため、Microsoft Copilotを導入したものの活用方法が分からない企業や、自社の業務に合わせて生成AIを定着させたい企業に適しています。
⑥Excel研修|LEC東京リーガルマインド
社員のExcelスキルを一定の水準まで引き上げたい企業には、LEC東京リーガルマインドのExcelセミナーがおすすめです。Excelの基本操作から実務での活用方法まで、段階的に学べる内容が用意されています。
- 基礎講座
- 応用講座
- データ分析編
- Word・Excel連携
表の作成や関数の利用、データ集計など、業務で使用するExcelスキルを体系的に身につけたい場合に向いています。
⑦Microsoft 365 Copilot活用セミナー|大塚商会
大塚商会が提供する「Microsoft 365 Copilot活用セミナー」は、参加費が無料のオンラインセミナーです。日常業務を題材にMicrosoft 365 Copilotを導入したものの十分に活用できていない方や、導入を検討している方に向けた内容です。
初級編と中級編に分けられているのも特徴で、初心者の方でも実務レベルの向上を実現することができます。
⑧Microsoft Copilot Studio講座|スキルアップAI
生成AIを使用するだけでなく、自社の業務に合わせたチャットボットやAIエージェントを構築したい企業は、スキルアップAIのMicrosoft Copilot Studio講座を受講しましょう。
Microsoft Copilot Studioを使用し、ローコードでチャットボットやエージェントを構築する方法を学べます。少しレベルの高いセミナーではありますが、ハンズオン形式で実際に操作しながら進めるため、Microsoft Copilot Studioの画面や構築手順を実践的に理解できます。
⑨PowerPoint基礎【Microsoft 365】|Schoo
Schooの「PowerPoint基礎【Microsoft 365】」は、PowerPointを実務で使うために必要な基本操作と、効率的な資料作成方法をオンライン動画で学べるMicrosoftセミナーです。コースは全3回で構成され、合計の動画時間は約140分です。
第1回は無料で受講でき、第2回以降はプレミアムプランの対象です。社員にPowerPointの基礎を学ばせたい企業や、Microsoft製品を使った資料作成のスキルを段階的に身につけさせたい場合に活用しやすいセミナーです。
⑩Softcreate Premium Workshop|ソフトクリエイト
「Softcreate Premium Workshop」は、Microsoft 365の機能や設定方法を実機で学べる法人向けの無料Microsoftセミナーです。導入・運用目的に応じた以下複数のテーマが用意されています。
- Microsoft 365 Copilot
- Copilot Studio
- Microsoft Intune
- Power Automate
セミナーでは、ソフトクリエイトが用意した検証環境を利用するため、参加者側でMicrosoftのライセンスを準備する必要はありません。実際にパソコンを操作しながら機能を試せるほか、講師が作成した設定マニュアルを持ち帰って受講後の確認に活用できます。
⑪Microsoft 365 Copilot定着化支援|ソフトバンク
Microsoft 365 Copilotの環境整備から社内への浸透、導入効果の検証までを6カ月間にわたって支援する法人向けサービスです。導入後は、社員の利用状況や業務への効果を確認するWebアンケートを実施し、回答データと報告書をもとに次の施策を検討します。
Microsoftセミナーを一度実施するだけでなく、環境設定・学習・実践・効果測定を一連の流れで進めたい企業に適したサービスです。プログラムの組み合わせや料金は個別見積もりとなるため、必要な支援範囲を整理したうえで問い合わせるとよいでしょう。
⑫MOS対策短期集中講座|GETT Proskill
「MOS対策短期集中講座」は、WordとExcelの操作を体系的に学びながら、MOS資格の合格を目指せる講座です。本記事で紹介している11個のセミナーとは異なり、資格取得に向けたセミナーではありますが、Microsoftの実務スキルを身につけられます。
受講者には281ページのオリジナル教材がPDFで配布されるため、講座終了後の復習やMOS試験直前の確認にも活用できます。社員のWord・Excelスキルを底上げしながら資格取得まで目指したい企業は、以下のリンクから詳細を確認してみてください。
| セミナー名 | MOS対策講座 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 16,500円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング |
今回はMicrosoft製品に関連するセミナーを紹介しましたが、Copilotのみのセミナーを確認したい方は以下の記事をあわせてチェックしてみてください。
Microsoftセミナーの受講費用を抑える方法

最後にMicrosoftセミナーの受講費用を抑える方法を2つ紹介します。
- 人材開発支援助成金を活用する
- 無料セミナーで基礎を学んでから有料セミナーを利用する
①人材開発支援助成金を活用する
法人が従業員にMicrosoftセミナーを受講させる場合は、厚生労働省の「人材開発支援助成金」を活用できる可能性があります。人材開発支援助成金は、従業員の職業能力開発を目的とした訓練に対し、経費や訓練中の賃金の一部が助成される制度です。
ただし、一般的な人材育成の訓練では原則10時間以上のOFF-JTが要件となるため、半日や3時間の講座を単独で受講する場合は対象外となる可能性があります。 複数講座を組み合わせて時間要件を満たすなど、工夫が必要です。
出典:厚生労働省
②無料セミナーで基礎を学んでから有料セミナーを利用する
Microsoftセミナーの費用を抑えるには、無料で提供されているMicrosoft公式のセミナーや学習コンテンツを先に活用する方法もあります。また、AIなどを学べる無料イベントを開催しており、専門家によるオンライン形式の解説を受けられます。
社員がMicrosoft Learnや無料セミナーで基礎知識を身につけてから、有料のMicrosoftセミナーで実務演習や自社向けの活用方法を学べば、セミナー時間やカリキュラムを必要な範囲に絞れます。全員を同じ有料セミナーに参加させるのではなく、無料コンテンツで基礎をそろえ、専門的な知識が必要な社員だけを有料セミナーの対象にすることが、受講費用の削減につながります。
Microsoftセミナーについてのまとめ
Microsoft製品のセミナーは、ExcelやCopilotなど学ぶ目的によって、選ぶべき内容も種別も変わります。今回紹介した10社も、公開講座から動画、ハンズオン、定着支援まで、内容はさまざまでした。
大切なのは、誰に受けさせるか、学んだ翌日に使う場面があるかという視点で選ぶことです。まずは自社で最も工数がかかっている業務を1つ挙げ、それに合うサービスから検討してみてください。社員のスキルが底上げされれば、業務効率化につながります。