設計業務に利用するCADソフトを探しており、そのなかでもRhinocerosとAutoCADの2択で迷っていないでしょうか。また、他社との業務連携があるため、2つのソフトのデータを変換し合えるのか気になっている人もいるはずです。
そこでこの記事では、RhinocerosとAutoCADの違いをわかりやすくまとめました。
導入がおすすめな人の特徴や、データの変換方法も解説しているので、導入ソフト選びの参考にしてみてください。
RhinocerosとAutoCADの違いとは?
RhinocerosとAutoCADは、次のように提供しているメーカーが違うのはもちろん、搭載されている機能や利用できるファイル形式、求められるPCスペックなどにさまざまな違いがあります。
- Rhinocerosは「Rhino」より提供
- AutoCADは「Autodesk」より提供
そこでまずは、2つのソフトの違いを項目に分けてまとめました。
自身が必要とする機能、ファイル形式、スペックがどちらにあてはまるのかチェックしてみてください。
またRhinocerosの概要からチェックしたい方は、以下の記事がおすすめです。
主な機能の違い
2つのソフトの違いを簡単に説明すると、Rhinocerosは高精度な3Dモデリング(NURBS)に強く、AutoCADは2D図面の作成に強い点が異なります。参考として以下に、2つの機能の違いをまとめました。
| Rhinoceros | AutoCAD | |
|---|---|---|
| 用途 | 高精度な3Dモデリング (NURBSベース) |
2D図面作成 (3Dモデリングも可) |
| 2D図面作成への対応 | 基本機能はあるが補助的 | メイン機能 |
| 3Dモデリングへの対応 | メイン機能 | ソリッドモデリングが中心 (複雑な形状は不得意) |
| 自動化への対応 | Grasshopperを使ったビジュアルプログラミングができる | AutoLISPやVBAなどで自動化できる |
| レンダリング | 高度なビジュアル化に対応している | 対応しているが、高度なビジュアル化はアドインによる外部連携が必要になる |
| BIM対応 | 一部のサードパーティで対応できる | 他Autodesk製品との連携でBIMに対応できる |
どちらも2DCAD・3DCAD・BIMに対応できる(拡張などの条件あり)ソフトですが、得意分野が違う点に注意が必要です。
対応ファイル形式(.dwgなど)の違い
RhinocerosとAutoCADは、それぞれ対応するファイル形式が類似しているほか、相違しているものが複数あります。参考として以下に、両ソフトの対応拡張子を整理しました。
| Rhinoceros | AutoCAD | |
|---|---|---|
| .3dm(Rhino形式) | ○(メイン) | ○ |
| .dwg(AutoCAD形式) | ○ | ○(メイン) |
| .dxf(AutoCAD交換形式) | ○ | ○(メイン) |
| .obj(3D形状ファイル) | ○ | △(制限あり) |
| .stl(3Dプリンタ用) | ○ | △(変換精度が弱い) |
| .step/.iges(工業製品設計) | ○ | △(AutoCAD Mechanicalのみ) |
| .pdf(図面出力) | ○ | ○ |
| .svg(Web・イラスト) | ○ | ○ |
基本的にはRhinocerosのほうが、ファイル形式を網羅しているのが特徴です。
特に3D系の出力に強い点がAutoCADと異なります。
またAutoCADも広いファイル形式に対応していますが、3D系の入出力に少しだけ弱みがあるイメージです。
なお、どちらも入出力の対応形式が豊富に用意されているため、片方でつくったデータを、もう片方で読み込めないという心配はありません。
必要スペックの違い
新たにCADソフトを導入する際には、所有するPCとのスペックの相性を確認しておくことが重要です。参考として以下に、各公式サイトで求められている必要スペックをまとめました。
| 推奨スペック | Rhinoceros | AutoCAD |
|---|---|---|
| OS (オペレーティングシステム) |
Windows10、11 (macOSも対応) |
同左 |
| CPU (演算処理) |
64bitのIntel AMDプロセッサ |
3GHz以上のプロセッサ |
| RAM (一次保存メモリ) |
8GB | 8GB~ |
| GPU (描画・グラフィック) |
4GB VRAM OpenGL 4.1対応 |
8GBのGPU 帯域幅106GB/秒 DirectX 12互換 |
基本的なスペックはどちらも同等ですが、CPU、GPUで求められる性能についてはAutoCADのほうがやや高めとなっています。
上記の数値と自身のPCスペックを見比べて、うまく動作してくれるのか事前に確認しておきましょう。
RhinocerosとAutoCADはどちらがおすすめ?

RhinocerosとAutoCADの違いを見てもソフトを選べないという方向けに、おすすめな人の特徴をまとめました。RhinocerosとAutoCADのどちらが自分向き(会社向き)なのかをチェックしてみてください。
Rhinocerosがおすすめな人
Rhinocerosは主に建築業・製造業向けのCADソフトです。
以下におすすめな人の特徴を整理しました。
- プロダクトデザイナー
- 建築家(意匠設計)
- アーティスト(ジュエリーデザイナーなど)
例えば、RhinocerosはNURBSモデリングに対応していることから、曲面の表現に優れているのが特徴です。デザイン性を求められる製品・アート・建築物にも使いやすいことから、幾何学的なデザイン設計にも活用できます。
そのためRhinocerosは「制約を受けずに3Dモデリングをしたい」「デザイン重視のCADソフトを利用したい」という方に最適なソフトだと言えるでしょう。
AutoCADがおすすめな人
AutoCADは、汎用的なCADソフトであることから多くの業種で活用できます。
そのなかでも特に利用しやすいのが、以下に示すエンジニア系の職業の人たちです。
- 建築
- 土木
- 電機設備
上記の仕事で取り扱う図面などは、規格が決められたものがほとんどであることから、AutoCADの機能内ですべての対応を網羅できます。寸法形状のほか、印刷範囲の細かな設定ができるなど、エンジニア向けの図面作成で必要な機能が豊富です。
よって「建築・土木・電気設備業界で実務設計に携わっている」「寸法や注釈、レイヤー構成が重要な図面を作成しなければならない」という方におすすめのCADソフトだと言えるでしょう。
RhinocerosとAutoCADのデータ変換方法

RhinocerosとAutoCADは高い互換性をもつCADソフトであることから、両者のデータをそれぞれ読み込み・書き出しすることが可能です。
まずRhinocerosで作成したデータをAutoCADに移したい場合には、上画像のように、そのままRhinocerosのソフト上で「dwg」「dxf」として出力できます。
一方でAutoCADで作成したデータをRhinocerosに読み込ませる場合も同様に、AutoCADで「dwg」「dxf」データを出力して、Rhinoceros上で読み込むだけです。

dwg・dxfを利用すれば、手間なく簡単にデータ変換ができるので、ソフトが異なる外部業者とのデータ連携も問題なく実施できると覚えておきましょう。
またAutoCADとの互換性のあるソフトを詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
RhinocerosとAutoCADは無料で使える?

RhinocerosとAutoCADは、どちらも基本有料での契約となります。
そのようななか、導入前に操作性・機能性をチェックしたいという場合には、無料体験版からスタートするのがおすすめです。
| Rhinoceros | AutoCAD | |
|---|---|---|
| 無料体験版 | あり | あり |
| 無料体験期間 | 90日 | 30日 |
| 学生版 | あり(80%OFF) | あり(無料) ※1年ごとに更新 |
どちらも体験期間中であれば、すべての機能を無料で利用できます。
勝手に有料版に移行するといった心配もないので、まずは無料体験版から利用してみてはいかがでしょうか。
また学生や教員の方は、学生版の利用が可能です。
Rhinocerosは80%OFF、AutoCADは完全無料で導入できるため、学習用として利用をスタートできます。
導入ソフトが決まったらセミナー講習に参加しよう
RhinocerosとAutoCADのどちらを導入すべきか決まったら、次のステップとして操作や使い方の勉強を始めることが大切です。
このとき「急いで習得しなければならないが実現できるか難しそうだ」「自力で独学するのは難しそうだ」と不安を感じていないでしょうか。それなら、プロから使い方を学べるセミナー講習に参加することをおすすめします。
Rhinocerosのおすすめセミナー講習

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| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
RhinocerosとAutoCADについてまとめ
RhinocerosとAutoCADのどちらを導入するか迷っているのなら、3D表現力と自由度を重視する人はRhinoceros、実務向けの2D図面作成・業務連携を重視する人はAutoCADを選ぶのがおすすめです。
それぞれ類似の機能も多いですが、対応できる業務などに違いがあるので、自分向きのソフトがどちらなのかをしっかりと検討していきましょう。