Unityを使ったゲーム開発には、C#の知識が欠かせません。
C#はMicrosoftが開発したプログラミング言語で、ゲーム内のキャラクターやシーンの制御、プレイヤーの動きなどを実現するために使用されます。
本記事では、C#の基本的な特徴や学習方法について紹介します。C#がどのような言語か知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Unityとは
Unityは、Unity Technology社が開発・提供しているプラットフォームです。Unityを使えば、パソコンやモバイル、家庭用ゲーム機など、さまざまな環境で動作するゲームを制作できます。
また、開発には本格的なプログラミングの知識が必要ないため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。さらに、チュートリアルも豊富に揃っているので、なにから始めたらよいのかがわかりやすいでしょう。
加えて、個人なら無料で利用できる点も、Unityが人気のあるプラットフォームである理由の一つです。
Unityで使うC#とは?
C#は、Microsoftが開発したプログラミング言語で、Windowsのアプリケーション開発やゲーム開発に強みを持っています。同じプログラミング言語であるC言語と名前が似ていることから混同されがちですが、C#とC言語には以下の表のような違いがあります。
| C# | C言語 | |
| 開発 | Microsoft | AT&Tベル研究所のデニス・リッチー氏 |
| 実行方式 | .NET Framework | コンパイラ方式 |
| 得意な開発 | ソフトウェア開発、ゲームの開発 | 業務システムの構築 |
Unityでは、このC#がゲーム開発の専用言語として採用されています。そのため、Unityで効率的に開発を行うには、C#を習得しておくことが重要です。
C#の知識があると、キャラクターやシーンの制御、ギミックの実装など、ゲーム開発の幅広い分野で役立ちます。
Unityを使いこなすために、C#をしっかり学び、スクリプト作成のスキルを磨いていきましょう。
UnityでC#を使う方法

実際にプログラムを組むには、UnityでC#を使う必要があります。C#は、Unity Editorのプロジェクトウィンドウを右クリックして表示されるメニューの「Create」から「C# Script」を選択することで使用可能です。
C# Scriptを作成するとファイルの名前を決めるボックスが開くので、任意の名前をつけておきましょう。ここまで行うと、C#のファイルを作成できます。
また、Unity Editorの英語表記がわかりづらいという方は、Unityの日本語化パックを導入しましょう。
日本語化は、Unityにモジュールを追加することで簡単に行えるので、以下の記事を参考にぜひチャレンジしてみてください。
Unityで使うC#スクリプトの中身は?

作成したスクリプトファイルをダブルクリックすることで、Visual Studioが立ち上がります。Visual Studioには、初期で以下のような記述がされています。
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
public class NewBehaviourScript : MonoBehaviour {
void Start() {
}
void Update() {
}
}
Visual Studioに記述されているこれらの中身について詳しくみていきましょう。
using
コード上部に記述されているusingには、C#の機能とUnityの機能を使うという宣言がされています。
「using System.Collections;」と「using System.Collections.Generic;」はC#の機能を使う宣言で、「using UnityEngine;」はUnityの機能を使う宣言です。
public class
usingの下に記述されているのがpublic classです。
public classに書かれている「NewBehaviourScript」の箇所には、C#を作成した際の名前が付与されており、スクリプトファイルの名前を変えていなければ「NewBehaviourScript」になっています。
このとき、ファイルと異なる名前をつけていると中に書かれたコードは動作しないので注意が必要です。
void
public class の中に書かれているvoid Start()とvoid Update()は、メソッドと呼ばれるもので、この中にプログラムを記述していきます。
void Start()内に書かれた処理は一度のみ、void Update()内に書かれた処理はプログラム実行中に何度も呼び出されます。
UnityのC#を学ぶ方法
プログラミング言語であるC#は、自分に合った方法で学習しなければ、効率的にスキルを身につけられません。
UnityのC#を学習する方法としては、以下のような選択肢があります。
- Unity講座で学ぶ
- 書籍で学ぶ
- 公式チュートリアルで学ぶ
- オンラインツールで学ぶ
- プログラミングスクールで学ぶ
これらのC#を学習する方法についてみていきましょう。
C#を学ぶ方法①Unity講座で学ぶ

Unity講座で、C#を学ぶのも一つの方法です。Unity講座なら、C#だけでなくUnityの操作方法についても学べるため、Unityを使ったゲーム開発をしたい方におすすめです。
特に、Unity基礎セミナーでは、実際にFPSやホラーゲームを作りながら、Unityの使い方やC#を使ったプログラミングを学べます。
講座期間は2日間で、費用は会場受講・オンライン受講なら税込み58,300円、動画で自己学習ができるeラーニングなら税込み27,500円とスクールに通うよりも安価です。
コストパフォーマンスよくUnityやC#の使い方について学びたい方は、ぜひUnity基礎セミナーをチェックしてみてください。
C#を学ぶ方法②書籍で学ぶ

C#を低コストで学びたいなら、書籍を利用する方法が最適です。
書籍なら通勤や休憩などの隙間時間にも取り組みやすく、ペースを自分で管理できるので、忙しい人でも学習しやすいのが魅力です。
C#に関する書籍は、基本の文法が学べるものやUnityに特化した内容のものなどさまざまあり、初心者向けから上級者向けまで幅広く揃っています。
特にプログラミングが初めての方は、基礎から応用まで段階的に解説されている書籍を選ぶと、スムーズに学習が進められます。
また、書籍なら手元に残せるため、困ったときにサッと見直せる点もメリットです。
自己学習のリソースとして活用しやすく、学んだ内容を復習しながら、効率的にスキルを身につけられるでしょう。
C#を学ぶ方法③公式チュートリアルで学ぶ
Unityは、公式によってさまざまなチュートリアルが提供されています。
これらのチュートリアルは無料で利用できるため、Unityの入門としておすすめです。
Unityのチュートリアルは、公式のUnity Learnからアクセスできます。
人気のチュートリアルとして玉転がしやFPSの作成があり、これらのチュートリアルを終えることで、Unityの基本的な操作をある程度理解できるようになります。
ゲーム開発の大まかな流れを理解したい方は、ぜひ公式チュートリアルから学習を始めてみましょう。
また、以下の記事では、Unityの公式チュートリアルの使い方や、おすすめのチュートリアルについて解説しています。
Unityのチュートリアルに興味のある方は、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください。
C#を学ぶ方法④オンラインツールで学ぶ
インターネット上には、C#を学べるオンラインツールが多く提供されています。オンラインツールは、手軽さとコスト面で優れているのが特徴です。
また、テキストやスライドでの解説だけでなく、動画ベースで視覚的に学べるツールもあり、自分のスタイルに合わせて学べるのも魅力です。
さらに、オンライン上で進捗が管理できたり、問題演習が豊富なツールもあったりするので、効率よく知識を身につけられるでしょう。
手軽に始められるオンラインツールは、自己学習を気軽に始めたい人におすすめな選択肢の一つです。
C#を学ぶ方法⑤プログラミングスクールで学ぶ
C#の高度なスキルを身につけたい場合、プログラミングスクールを活用するのが効果的です。
C#を学べるプログラミングスクールでは、基礎から応用まで段階的に学べるカリキュラムが整っています。
プロの講師から直接指導を受けられるため、疑問をその場で解決しやすい点もメリットです。
また、同じ目標を持った仲間と一緒に学べる環境は、モチベーションを保つのにも役立ちます。
さらに、スクールによっては就職支援が充実しているため、今後のキャリアの助けにもなるでしょう。
近年、Unityに特化したC#のコースも増えているので、Unityエンジニアになりたい方は、ぜひチェックしてみてください。
UnityのC#をマスターするまでには何時間かかる?

プログラミング言語をマスターするまでの時間は、一般的に1,000時間程度といわれています。
しかし、C#は環境構築がしやすい点と、プログラムを動かしながら学べる点から、ほかの言語よりも習得の難易度は高くないのが特徴です。
また、JavaやPHPといったほかのプログラミング言語を使える方であれば、さらに習得難易度は下がります。
それでも、C#を不自由なく使えるようになるには数百時間の学習が必要になるため、自分に合った方法でコツコツ続けることが大切です。
UnityのC#についてのまとめ
今回は、Unityで使用するC#について解説しました。C#はMicrosoftによって開発されたプログラミング言語であり、特にWindowsアプリケーションやゲームの開発に強みを持っています。
Unityでは、C#が専用のスクリプト言語として採用されているため、ゲーム内でプログラムを実行させるうえで習得は欠かせません。
C#の深い知識がなくてもゲーム開発自体は行えますが、C#を習得することで、より高クオリティなゲームをUnityで開発できるようになります。これからUnityを使った本格的なゲーム開発を目指すなら、自分に合った方法でC#をしっかり学習しましょう。