【2025】AutoCADの3Dモデリングを解説!短期間で操作を習得する方法も紹介

「AutoCADで3Dモデリングを始めたいけど、操作が難しそう」と考える方もいるでしょう。

AutoCADは世界でもトップシェアを誇るCADソフト。2D画面の作図だけでなく、3Dモデリングを習得できればデザインや設計の幅は大きく広がります。

そこで本記事では、AutoCADを活用した3Dモデリングの基礎から実践的な操作方法までを徹底解説。また、短期間で実務レベルまで操作スキルを向上させる方法も解説します。3Dモデリングを習得したいという方はぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること
・AutoCADの基本操作方法
・短期間で3Dモデリングを習得する方法
・3Dモデリングのコツ

AutoCADで3Dモデリングをする方法

AutoCADで3Dモデリングをする方法

AutoCADで3Dモデリングをする際は、2Dから3Dモデリングにワークスペースを切り替える必要があります。

画面右下にある歯車マークを押して、3D基本もしくは3Dモデリングに切り替えを行います。ちなみに、「AutoCAD for MAC」では切り替えの作業が必要なく、作図→モデリングに変更すればモデリングをすることが可能です。

3Dモデリングに切り替え

Windowsでは、3D基本と3Dモデリングの2つが選択できます。それぞれについて解説します。

3D基本と3Dモデリングの違いとは

AutoCADの「3D基本」と「3Dモデリング」は、それぞれ異なる機能を持ちます。

「3D基本」は、3Dオブジェクトの作成、移動、回転、スケールといった基本操作に焦点を当てたシンプルな機能で、主に単純な形状の作成や操作を目的としています。一方、「3Dモデリング」は、より複雑な設計や詳細な調整を可能にする高度なプロセスです。曲面操作や材質の設定、精密な形状の作成、リアルなビジュアライゼーションなど、デザインの要件に応じた細かなカスタマイズが行えます。

「3D基本」は入門的な操作に適しており、「3Dモデリング」は専門性の高いデザインに対応すると覚えておきましょう。
また以下よりライセンスの購入、利用期間限定の無料ライセンスが利用できますので、気になる方はチェックしてください。

AutoCADの3Dモデリングにおける基本操作

ここからは画像付きでAutoCADの3Dモデリングにおける基本操作について解説します。まずはワークスペースです。

ワークスペース

画面左ワークスペースの各パネルから自身が作成した図形を選択してモデリングを行っていきます。実際に、プリミティブ(長方形や円柱などの3Dモデルを生成する)の方法を紹介します。

直方体を作成していきます。画面左の直方体を選択し、X軸Y軸および高さを入力またはカーソルをドラッグして、作成していきましょう。実際に作成した直方体は以下のようになります。

長方形

ここだけ見ると、2D作図では?と思うかもしれませんが、画面右上にある「ビューキューブ」で動かすと、以下の直方体が作成されています。

直方体

ここでもう1つ機能を使用してモデリングを行っていきましょう。今回は2D画面で作図した円を円柱に変換する方法です。まずは2D画面で円を作成します。

円の作成

次にモデリングの「境界引き伸ばし」を使用します。高さを入力してEnterを押すと立体的な図形ができました。

円柱の作成

3Dモデリングには様々な機能があります。まずは一通り使用して操作に慣れていきましょう。3Dモデリングの方法は以下の記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

AutoCADで3Dモデリングをする簡単な方法とメリットを解説!

AutoCADの3Dモデリングにおける2つのコツ

AutoCADの3Dモデリングにおける2つのコツ

AutoCADの3Dモデリングにおけるコツについて以下の2点を紹介します。

  • 機能を理解する
  • ショートカット機能を覚える

コツ①機能を理解する

3Dモデリングを行う際は様々ある機能を理解しておきましょう。機能を理解しておくことで、効率的かつ高品質なモデル作成が可能になります。優先的に覚えるべき機能は以下の通りです。

  • 3Dソリッドの作成方法
  • ブーリアン演算
  • 拘束

特に3Dソリッドは優先的に覚えておきましょう。押し出し、回転、スウィープなど様々な方法で3Dソリッドを作成できます。それぞれの方法の特性を理解し、目的の形状に合わせて使い分けることが重要です。例えば、押し出しはシンプルな形状の作成に適していますが、複雑な形状にはスウィープや回転が有効です。

コツ②ショートカット機能を覚える

モデリングを効率よく行いたい場合は、ショートカットキーを覚えることが必須です。使用した機能をマウスで操作するのではなく、キーボード操作をメインにすることで、手間を減らすことができます。

例えば、線分を作成する際にコマンド入力では「LINE」と入力しますが、省略コマンドでは「L」で起動することができるのです。まずは、頻繁に使用するコマンドのショートカットキーから覚えることをおすすめします。例えば、「線を描く」や「円を描く」などの基本的なコマンドのショートカットキーを覚え、徐々に範囲を広げていきましょう。

AutoCADの3Dモデリングは短期間で習得する方法

AutoCADの3Dモデリングは短期間で習得する方法

AutoCADの3Dモデリングを独学で習得しようとすると、参考書やYouTubeの動画を活用するのが一般的ですが、効率的な学習が難しく、時間がかかります。特に、初めて3Dモデリングに挑戦する場合、具体的な操作手順や応用方法が分からず、つまずきやすいのが課題です。

そこでおすすめするのがセミナーの受講です。セミナーでは、プロの講師が体系的に基礎から応用までを分かりやすく指導してくれるため、独学よりも短期間でスキルを習得できます。

ここではAutoCADの3Dモデリングにおけるおすすめのセミナーを2つ紹介します。

AutoCAD基礎セミナー講習

AutoCAD基礎セミナー講習Proskilllが運営する「AutoCAD基礎セミナー講習」は 、2日間でAutoCADの基本操作から応用スキルまでを習得できるAutodesk公式セミナーです。受講形式は会場受講、ライブウェビナー、eラーニングから選べ、全国どこに住んでいても受講が可能。

講義内容は、画面操作や作図、注釈、テンプレートの作成など実務に直結するスキルが中心です。受講者にはPDFで228ページのオリジナル教材が配布されるため、受講期間の復習はもちろん、参考書として活用いただけます。

受講形式 会場/ライブウェビナー/eラーニング
受講費用
  • 会場/ライブウェビナー:38,500円(税込)/2日間
  • eラーニング:27,500円(税込)/1年間
講義内容
  • AutoCADの画面操作と初期設定
  • オブジェクトの作成(線分/円/円弧/ポリライン/長方形/中心線など)
  • オブジェクトの選択(基本/クイック選択/類似選択)
  • 作図補助機能の使い方(グリッドとスナップ、オブジェクトスナップトラッキングなど)
  • オブジェクトの編集(移動/オフセット/回転/トリム/フィレット/ストレッチなど)
  • 画層とプロパティ(画層の設定/オブジェクトのプロパティ)
  • コンテンツ(図形)の再利用(ブロック定義/配置/編集/属性定義)
  • 図面への注釈:文字(文字記入/マルチテキスト/編集/スタイル設定)
  • 図面への注釈:寸法(寸法記入/マルチ引出線記入/編集/スタイル設定)
  • 図面への注釈:ハッチング(作成/編集)
  • レイアウトの使い方(ページ設定/ビューポートの作成/コントロール)
  • 異尺度対応注釈(注釈尺度の設定)
  • 図面比較機能
  • テンプレート(図面テンプレートの作成)
  • データ管理・活用(外部参照・DWGファイルのリンク)
持ち物 特になし(筆記用具程度)
会場住所
  • 東京都千代田区内神田3-18-2 アドミラル神田ビル4階
  • 愛知県名古屋市中区錦3丁目8-7こまビル6階
  • 大阪府大阪市淀川区西宮原1丁目4-25 NLC新大阪12号館3階

AutoCAD自動化セミナー

AutoCAD自動化セミナー Proskilllが運営する「AutoCAD自動化セミナー」は、2日間の短期集中講座で初心者からでもAutoCADの自動化技術を実務レベルで習得できる内容が特徴です。講座では、アクションレコーダーやスクリプトを活用した一括処理から、AutoLISPによる高度な自動化操作、さらにVBAやExcelとの連携まで幅広いスキルを学べます。

会場受講とオンラインウェビナーの2形式が選べ、東京、名古屋、大阪で開催。受講後には復習用のオリジナル教材が配布されるため、講座の復習としても活用いただけます。

受講形式 会場/ライブウェビナー
受講費用
  • 会場/ライブウェビナー:38,500円(税込)/2日間
講義内容
  • AutoCAD自動化の準備と設定(アクションレコーダ)
  • スクリプトを使った複数ファイルの一括追加(画層の設定/文字記入など)
  • スクリプトを利用した図面要素の自動配置(ブロック読み込み/配置など)
  • AutoLISPを利用した図面作成の自動化(変数/AutoCADコマンド実行/ユーザー入力など)
  • AutoLISPを利用したプロパティの自動編集(関数作成/AutoCADコマンド作成/DXFコードなど)
  • AutoLISPを利用した図面要素の自動配置(フォルダのユーザー選択/複数配列/パターン分け/算術演算など)
  • VBAとユーザーフォームを使った自動作図(フォームモジュール/条件分岐/繰り返しなど)
  • Excelと連携した図面/表の自動作成(Excel起動/値の取得/貼付/ポリライン/テーブル作成など)
持ち物 特になし(筆記用具程度)
会場住所
  • 東京都千代田区内神田3-18-2 アドミラル神田ビル4階
  • 愛知県名古屋市中区錦3丁目8-7こまビル6階
  • 大阪府大阪市淀川区西宮原1丁目4-25 NLC新大阪12号館3階
AutoCADの講習については以下の記事で紹介していますので、併せてご覧ください。

【2025】初心者におすすめのAutoCAD講習5選!選び方も解説

AutoCADの3Dモデリングが使いにくいと言われるのはなぜ

AutoCADの3Dモデリングが使いにくいと言われるのはなぜ

AutoCADの3Dモデリングは「使いにくい」という声も多くあります。その理由について以下2点を詳しく解説します。

  • 2Dから3D図面を作成する必要がある
  • BIMソフトが浸透している

2Dから3D図面を作成する必要がある

AutoCADは、元々2次元設計に特化したCADソフトウェアとして開発されました。そのため、3Dモデリングを行う際、2D図面から3Dモデルを構築するという工程が必要になります。その結果、他の3Dモデリングソフトウェアと比較して、AutoCADの3Dモデリングが使いにくいと言われる要因となっているのです。

2D図面はあくまで形状の投影であり、3Dモデルのように立体的な形状を直感的に把握することはできません。そのため、設計者の意図が正確に伝わらなかったり、設計変更が発生した場合に、2D図面と3Dモデルの整合性を維持することが難しくなるのです。

BIMソフトが浸透している

近年、建築業界を中心に「BIM」と呼ばれる3次元設計手法が普及しています。BIMソフトは、建物の設計・施工・管理の全プロセスにおいて、3次元モデルをベースに情報を統合し、一元管理することが可能です。

BIMソフトは事前に2D画面で作成する必要がないため、手間のかからないBIMソフトを使用する人も増えているのです。

AutoCADの3Dモデリングについてまとめ

本記事では、AutoCADの3Dモデリングについて詳しく解説しました。元々2D作図の印象が強いAutoCADですが、3Dモデリングも利用でき、様々な機能が実装されています。

本記事で紹介した基本的な使い方を抑え、3Dモデリングを行ってみましょう。また、短期間で効率よく習得したいのであれば、セミナーの受講がおすすめです。2日間の短期集中講座ですので、受講を検討してみてください。

AutoCADの3Dモデリングを徹底解説!短期間で操作を習得する方法
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