エクセル内で改行するとセル内のテキストが整然と表示され、データの理解や可読性が向上します。
しかし中には、「セル内で改行する方法を知らない」という方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、エクセルのセル内で改行する方法について解説します。
セル内の改行手法を駆使して、エクセルでのデータ整理や表現の柔軟性を高めましょう。
エクセルの改行とは?
エクセルでセル内の文字列を改行する方法にはいくつかのテクニックがあります。
通常、エクセルではセル内でエンターキーを押すと次のセルに移動します。そのため、セル内でテキストを改行したい場合はうまくいきません。
エクセルで通常のエンターキーをセル内で改行に使わないのは、セル内でのテキスト編集とセルの移動を区別するためです。
通常のエンターキーがセル内で改行に使えない背景には、エクセルの基本的な動作原則が関与しています。
エクセルは表計算ソフトウェアとして設計されており、セル内でエンターキーを押すと次のセルに移動する仕様となっています。
この仕様は、ユーザーがセル内でデータ入力や編集を行いながらも、セルの移動がスムーズに行えるようにするための機能です。
セル内でのエンターキーの動作を改行に利用することはできませんが、その代替手段はいくつかあります。
エクセルの利用者は大体手法を覚えると、柔軟で効果的なセル内改行を実現することが可能です。
エクセルのセル内で文字列を改行する方法
それでは、エクセルのセル内で文字列を改行する方法を詳しく解説します。
改行する方法1.Alt + Enterキーを利用した改行
通常のエクセルでは、セル内でエンターキーを押すと次のセルに移動しますが、セル内改行には「Alt + Enter」キーを使用します。
具体的な手順は、以下の通りです。
- まずセル内で改行したい位置にカーソルを移動しましょう。
- 次に、「Alt」キーを押したまま「Enter」キーを押すと、セル内で新しい行(改行)が挿入されます。
この方法は、テキストをセル内で整理したい場合に効果的です。
改行する方法2.テキストボックスを使用した改行
別の方法として、テキストボックスを挿入して改行を行う方法があります。
この方法はセル内で自由度が高く、複数の行にまたがるより複雑な改行が必要な場合に適した手法です。
- まずタブ「挿入」→「テキストボックス」を選択し、セル内にテキストボックスを挿入します。
- 次に、テキストボックス内で自由にテキストを入力し、Enterキーを押すと改行は完了です。
この方法も用いるとテキストボックス内で改行ができるため、テキストの位置やスタイルを細かく調整できます。
ただし、通常のセル内改行とは異なるため、使い分けが重要です。
改行する方法3.複数のセルに分割して改行
テキストを複数のセルに分割して改行する方法もあります。「通常のセル内改行と同様の効果を得たい」という方におすすめです。
- まずは、セル内のテキストを編集し、改行したい位置でセルを分割します(右クリック→「セルの分割」)。
- 続いて、分割したセル内でそれぞれのテキストを編集し、必要に応じてフォントや配置を調整したら完了です。
これにより、複数のセルを使ってテキストを改行することができます。
ただし、連続する複数のセルを使うため、使い勝手や見栄えを考慮するときに適した手法です。
エクセルでは通常のエンターキーではセル内改行ができません。そのため、上記の手法を用いて、データの整理や視認性を高め、効果的な表現を実行しましょう。
手法は状況に合わせて使い分け、エクセルの表現力を最大限に引き出してください。
エクセルの基本操作について以下の記事で詳しくご紹介していますのでご参照ください。
エクセルでセル内の改行を解除する方法
エクセルでセル内の改行を解除する方法は、セル内に入力されたテキストの改行を取り除く手順を行うことで実現できます。
以下に、その具体的な解説を行います。
解除する方法1.文字列内の改行コードを削除する
エクセルでセル内の改行を解除するためには、文字列内の改行コードを削除する方法があります。
- まずは対象のセルを選択します。セル内のテキストを編集するために、編集バーまたは直接セルをダブルクリックしてください。
- 次に、カーソルを改行したい位置に移動し、削除を行います。
改行は通常、キャリッジリターン(CR)およびラインフィード(LF)として表されます。 - 編集が終わったら、セル外の場所をクリックするか、エンターキーを押して編集を確定し完了です。
解除する方法2.文字列を結合して改行を除去する
エクセルでセル内の改行を解除するためには、文字列を結合して改行を除去することもできます。
- まずは別のセルに、=SUBSTITUTE(A1,CHAR(10),”” “”)の関数を使用してください(ここでA1は対象のセルを指します)。
この関数は改行をスペースに置換するもので、新しいセルに改行が除去されたテキストが表示されます。 - そして、必要に応じて、新しいセルの内容をコピーし、元のセルに貼り付けたら完了です。
解除する方法3.CLEAN関数を使用する
エクセルでセル内の改行を解除する方法には、CLEAN関数の使用が挙げられます。
- まず別のセルに=CLEAN(A1)の関数を使用します。ここでA1は対象のセルのことです。CLEAN関数は、テキストから非表示文字を削除します。
- 続いて、新しいセルに改行が除去されたテキストが表示され、セル内改行の解除が完了です。
選択する方法は、具体的なケースや使用状況により異なります。改行を除去する際には、元のデータの内容と解除後の表示を確認して、意図した変更が行われていることを確認しましょう。
エクセル関数は非常に便利で使用することにより作業効率が大幅に向上する機能の一つです。
以下の記事にて、エクセル関数をたくさん紹介しております。
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エクセルのセル内で改行する時に留意すべきポイント
セル内改行時に気を付けるべきポイントを紹介します。
セル内改行時のポイント1.セルの幅と高さ
まずセルの幅と高さを調整することです。セル内で改行すると、テキストが複数行にわたって表示されるため、セルの幅と高さが不十分な場合は情報が欠落する可能性があります。
そのため、改行後にセルを適切なサイズに調整し、全てのテキストが見やすく表示されるようにすることが大切です。
セル内改行時のポイント2.印刷時の確認
印刷時の確認も重要なポイントです。セル内改行が印刷物に含まれる場合、印刷プレビューや実際の印刷前にデータのレイアウトを確認します。
特に大量のデータや複数のセルで改行を使用する場合は、印刷時に意図しないフォーマットの変更が生じないよう注意が必要です。
セル内改行時のポイント3.テキストの編集
テキストの編集時にも注意しましょう。セル内で改行したテキストを編集する際は、編集モードに入るためにダブルクリックまたはF2キーを使用します。
このとき、不注意でセル内の他のデータを編集してしまわないように気を付けてください。
セル内改行時のポイント4.フィルタリング時の取り扱い
フィルタリング時の取り扱いにも注意が必要です。セル内で改行を行った場合、一部の検索やソート機能は改行を無視するため、セル内の特定の行で正確な結果を得られない場合があります。
セル内改行時のポイント5.コピー・貼り付ける際のフォーマット
セル内で改行したテキストを別のシートやワークブックにコピー・貼り付ける際には、フォーマットの整合性を確認してください。フォントやセルの書式が変わらないように心掛けることが大切です。
セル内改行時のポイント6.使用するフォントやフォントサイズ
セル内改行の際、使用するフォントやフォントサイズの選択も重要です。可読性を高めるために、適切なフォントやサイズを選ぶとともに、背景色や罫線を活用してテキストを強調することが良いでしょう。
これらのポイントに留意することで、エクセルでセル内改行をより効果的かつ問題なく活用することができます。データの見やすさや整理を重視しながら、適切なフォーマットとセルの管理を行いましょう。
操作しやすい方法を使ってエクセルのセル内で改行しよう
エクセルのセル内で改行するには、Alt + Enterキーを使用するなど、操作が簡単で効果的な方法があります。
セル内でテキストを整理することで、データの可読性向上などメリットも多いです。
Alt + Enterは手軽に改行できるため、大きな表やテキストデータの整理に役立ちます。操作しやすい方法を使って、エクセルの利便性を最大限に活用しましょう。
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