【2024】Autodesk Fusion(旧Fusion360)をチュートリアル動画で学習しよう!

Autodesk Fusion(旧Fusion360)は、非常に多機能な3DCADソフトです。機能が多い分、何から学べばよいか迷ってしまう初心者の方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、公式チュートリアル動画を用いたAutodesk Fusionの学習について解説します。順番に取り組んでいただき、スキルアップに活用してください。

Autodesk Fusionの概要

fusion360の概要

Autodesk Fusionは、Autodeskが提供するCAD/CAM/CAEの統合ソフトウェアです。Autodesk Fusionを使用することで、設計からシミュレーション、加工プログラムの作成までの一連のプロセスを1つのソフトウェア内で実施できます。

Autodesk Fusionのスキルを習得することで、ご自身のアイデアを具現化することに役立てられるでしょう。以下の記事ではAutodesk Fusionの概要をより詳細に解説していますので、こちらも参考にしてください。

Autodesk Fusion(Fusion 360)とは?AutoCADとの比較や4つのメリットも解説

Autodesk Fusionの学習にチュートリアルが効果的な理由

Autodesk Fusionの学習には、チュートリアル動画が非常に効果的です。動画形式であれば視覚的に操作の流れを確認できます。Autodeskが公式提供しているチュートリアル動画は体系的に構成されているので、初心者でも段階的にスキルアップが可能です。

初めてAutodesk Fusionを学ぶのであれば、まずは基礎的なチュートリアル動画から手をつけてみることをおすすめします。動画で説明される内容を元に実際にソフトウェアを動かすことで、3DCADスキルを効果的に向上させることができます。

Autodesk Fusionのチュートリアル動画

ここから実際にチュートリアル動画を見ていきます。Autodesk Fusionに初めて触れる方は、レッスン1から順番にみていただくのがよいでしょう。

レッスン1 基本操作

チュートリアルのレッスン1は「ユーザーインターフェースとビュー操作」についてです。この動画を通して、ファイルの取り扱いや操作画面、マウス操作など、3DCADの基本的な操作方法を身に付けていきましょう。
チュートリアル1の学習ポイントは以下の通りです。

  • ファイルの開き方
  • ユーザーインターフェース(操作画面)の概要
  • マウスとキーボードによるビューの操作
  • 3Dモデルの表示方法の変更
  • データの保存方法

特に「マウスとキーボードによるビューの操作」は、最初に覚えておくと3DCADの操作が捗ります。次の3項目は予め抑えておきましょう。

ビュー操作の種類 マウスとキーボード操作
画面移動 マウスホイールを押したままドラッグ
拡大縮小 マウスホイールのスクロール
回転 Shift + マウスホイールを押したままドラッグ

3DCADを学習する際は、初めに基本操作を身に付けておくことで効率的なスキル習得につながります。基本操作のマスターから始めて、徐々にステップアップしていきましょう。

レッスン2 モデリング

fusion360 チュートリアル(モデリング)

引用:Autodesk Fusion360 ビギナー向けレッスン

チュートリアルのレッスン2は「基本的なモデリング方法」についてです。基本操作をマスターしたところで、いよいよモデリングの手順を学んでいきます。

モデリングのチュートリアル動画は前編・後編の2つに分かれており、全体を通して汽車の3Dモデルを作成する構成となっています。モデリングは、3DCADを扱う上でメインとなる機能の1つです。チュートリアル動画でモデリング手順の基本を身に付けましょう。

モデリング前編

モデリングのチュートリアル前編では、汽車の外形を途中まで作成していきます。学習ポイントは以下の通りです。

  • 立体形状を作成するコマンドの使用方法
  • スケッチを作成し、寸法を付与する方法
  • 作成したデータの保存方法

動画の冒頭には、押し出しや回転、スイープなどの「立体を作成するコマンド」の説明があります。最初から通して閲覧していただくことで、初心者の方でも3Dモデリングの手法を理解しやすい内容になっています。

モデリング後編

モデリングのチュートリアル後編では、汽車を完成させるまでの作業を行っていきます。前編で作成した3Dモデルを元に細かい形状の追加を行っていくので、順番に取り組んでみてください。
モデリング後編の学習ポイントは以下の通りです。

  • 立体形状を足し引きする方法
  • スケッチに拘束をつける方法
  • 立体形状を修正するコマンドの使用方法

前後編を通して、3Dモデリングの基本的な手順を確認できました。作成したスケッチを立体化し、立体形状の足し引きで目的の形状を作っていく工程は、3DCADにおいて基本的なモデリングの手法となります。

この動画で学習した内容を応用していくことで、複雑に見える3Dモデルも基本的には作成可能です。モデリングの基礎を習得できたら、シンプルな形状のモデリングから始め、徐々に複雑なモデル作成にトライしてみましょう。

なお以下の記事ではAutodeskの公式チュートリアルとは別の形状を題材とし、Autodesk Fusionを用いた3Dモデリングの方法を順を追って解説しています。よろしければこちらも参考にしてください。

【2024】Autodesk Fusion(Fusion360)の使い方を実践形式で解説!

レッスン3 アセンブリ

チュートリアルのレッスン3は「アセンブリ」についてです。アセンブリ機能を使うことで、複数のパーツを組み合わせて機械や製品の全体像をシミュレートできるようになります。アセンブリの学習ポイントは以下の通りです。

  • アセンブリにおけるコンポーネントの定義
  • コンポーネントの作成方法
  • ジョイントの種類と設定方法

アセンブリは、各パーツの干渉や動作範囲の確認を行うための重要なプロセスです。Autodesk Fusionにはアセンブリを効率的に行うための機能が揃っており、動作確認と並行して設計を進めることも可能になっています。

レッスン4 図面

チュートリアルのレッスン4は「図面の作成方法」についてです。設計した部品類を製造する際、製作仕様を製造業者と共有するために図面が必要になります。図面の学習ポイントは以下の通りです。

  • 図面モードの設定
  • 図の配置方法
  • 寸法や中心線の引き方
  • 表題欄の設定方法
  • 図面の出力方法

近年、3Dモデルの活用が進み、図面レスでの製造対応も少しずつ広がってきました。しかし特に日本においては、図面がないと「ものづくり」を進められない場合がまだまだ多いのが実情です。図面作成においても、Autodesk Fusionの機能を有効活用しましょう。

レッスン5 CAM2軸加工

fusion360 チュートリアル(CAE)

引用:Autodesk Fusion360 ビギナー向けレッスン

チュートリアルのレッスン5は「CAMの2軸加工の基本」についてです。CAMとは「Computer Aided Manufacturing」の略で、3Dモデルを基に、工作機械での加工に用いるNC(数値制御)プログラムを作成するツールです。

CAM2軸加工のチュートリアル動画は、前編・後編に分かれています。実際に工作機械を動かす予定のない方にとっても加工工程をイメージするよい機会となりますので、チュートリアル動画を通して、一度、CAMに触れてみることをおすすめします。

CAM2軸加工 前編

CAM2軸加工では、元々Autodesk Fusionに保存されているサンプルの3Dデータを用いて切削加工の設定を行っていきます。前編は粗加工までの工程です。前編での学習ポイントは以下の通りになります。

  • CAMを始めるための基本設定
  • 加工パスの作成方法(粗加工)
  • 加工シミュレーションの実行方法

具体的な数値設定などは加工の知識がないと難しいところですが、「CAMを使うとどんなことができるのか」という観点でチュートリアル動画を進めていただけるとよいと思います。

CAM2軸加工 後編

CAM2軸加工の後編では、仕上げ加工、面取り、ドリル穴あけを行っていきます。後編の学習ポイントは以下の通りです。

  • 加工パスの作成方法(仕上げ加工)
  • NCデータの作成方法
  • NCデータの出力方法

Autodesk FusionのCAM機能は2軸加工の他に、3軸加工や旋盤加工にも対応しています。ただし4軸や5軸加工は、拡張機能(Machining Extension)の追加が必要になりますので注意が必要です。

レッスン6 線形静的応力解析(CAE)

チュートリアルのレッスン6は「線形静的応力解析」についてです。Autodesk FusionにはCAE(Computer Aided Engineering)の機能も実装されており、「線形静的応力解析」はCAE機能の中の1つです。

今までCAEに触れたことがない方でも、チュートリアル通りの手順を追っていけば解析を実行することができます。線形静的応力解析の学習ポイントは以下の通りです。

  • 材料の定義方法
  • 拘束条件の定義方法
  • メッシュの定義方法
  • 解析を実行する方法
  • 解析結果の確認方法

なおAutodesk FusionではこのほかのCAE機能として、モード周波数解析や熱解析、熱応力解析などにも対応しており、目的に応じた活用が可能です。CAEのスキルを習得し、効率的な設計開発に役立てましょう。

Autodesk Fusionチュートリアル後の応用方法

Autodesk Fusionのチュートリアルで3DCADの基本操作やモデリング方法を覚えたら、次のステップでは3Dプリンターで出力してみることをおすすめします。
3Dプリンターを所有していなくても、インターネットから申し込みできる3Dプリントサービスを利用すれば出力可能です。

まずは、どんな形のものを作りたいか考えてみましょう。アイデアが浮かんだら、Autodesk Fusionでモデリングを行います。
チュートリアルで学んだ「スケッチ」や「押し出し」を駆使して立体形状にしていきましょう。

モデリングが完了したら、3Dプリント出力用にデータをエクスポートします。3Dプリント出力用の3Dデータは、一般的には「STL形式」で保存することが多いです。
3Dデータを保存できたら、各種3Dプリントサービスの利用方法に従いデータをアップロードします。

3Dプリントが完了すると、パソコン上にあった形状が現実のものとして手元に現れます。初めて自分でモデリングした形状を手に取る時には、達成感を感じることでしょう

Autodesk Fusionのスキルを磨いてさまざまなモデリングにチャレンジしてください。

Autodesk Fusionをもっと詳しく学ぶ方法

Autodesk Fusionセミナー講習

Autodesk Fusionの独学でつまずいたり、さらに深く学びたい場合は、プロから直接教わることをおすすめします。特に初心者の場合は、自分一人で頑張るのではなく疑問点を解決できる学習環境で学んだ方が、圧倒的に上達スピードが早いからです。

Autodesk Fusionセミナー講習なら、未経験からでも2日間でAutodesk Fusionの実務スキルを習得できます。受講者の方から「自己流でやっていた操作方法が間違っていた点等が良く分かりました。」といった感想があげられており、効果的な講習であったことが伺えます。

セミナー詳細をご覧になりたい方は、下記リンクよりご確認ください。

Autodesk Fusionチュートリアルに関するまとめ

Autodesk Fusionを学習する上での、チュートリアル動画の活用方法をみていただきました。3DCADスキルの習得には、チュートリアル動画の活用はとても有効な学習手段です。

チュートリアル動画を参考に実際にソフトウェアを操作して、少しずつでもスキルアップを図ってください。

Autodesk Fusionセミナー講習の詳細はこちら

fusion360 チュートリアル
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