Jw_CADは、2D CADソフトウェアの中でも使いやすさと機能性で知られており、企業でも利用されているソフトです。
CADにおいて寸法入力は、正確な図面作成において重要な要素となっています。物体の形状を作成するのと同等に必須と言っても良いでしょう。
この記事では、Jw_CADを使用して寸法を入力する方法についてわかりやすく、簡潔に解説します。また、斜めの図形から矢印の入れ方まで、Jw_CAD初心者の人でもわかりやすくステップバイステップで説明していきます。
Jw_CADの正確な寸法を入力するテクニックをマスターし、効率的な図面作成のスキルを向上させましょう。
Jw_CADの寸法とは?
Jw_CADを使用する際に寸法を適切に扱うことは、設計や製図の正確性を確保するために欠かせません。
また、寸法はモデリングにおいても不可欠な要素であり、正確な寸法を書きこむことで建造物や製品の品質も保証します。
Jw_CADに限らず、寸法は図形やオブジェクトの大きさや位置を明確に示すための指標です。寸法により、設計者やエンジニアはプロジェクト全体の詳細を把握し、製品や建造物の仕様を正確に伝えることができます。
寸法が正確でない場合、製品の製造過程や建築工事において重大な問題が生じる恐れがあります。
以降の章から、Jw_CADを使用して寸法を入力する方法について詳しく解説していきます。
Jw_CADの基本知識やインストール手順を知りたい方はこちらの記事を参照ください。
Jw_CADの寸法入力方法
図面作成において、寸法はその中心的役割を果たしています。正確で明瞭な寸法表記は、製造や構築の際に明確な指示を提供し、ミスや不具合を未然に防ぐことが可能です。
この章では、Jw_CADの本的な寸法入力方法に焦点を当て、その手順とヒントを詳しく解説するので、まずは試してみましょう。
4つの寸法パターンとその特徴
まず、寸法入力は4つのパターンがあります。
Jw_CADでは、寸法を選択し、上部のボタンをクリックすることでパターンの変更が可能です。
指定が無い限りどのパターンを選んでも良いですが、以下ではそれぞれのパターンについて解説します。
通常の寸法線:ー
通常の寸法線です。基本的にはこの寸法入力を使用します。
一本線を指定、距離を測る2点を指定するだけで寸法線を作成できます。
主に、固定的な距離や特定の範囲を示す際に使用されます。
2つの基準線を指定する寸法線:=
2つの基準線を指定して、その空間で寸法の記号を記入できます。
自動で基準線が作成される寸法線:=(1)
自動的に2線が指定され、寸法の記入をすることができます。
自動で基準線が作成される寸法線(2):=(2)
(1)とほぼ同じ機能になっています。
Jw_CADで矢印を使った寸法を入力してみよう
それでは実際に、Jw_CADを使って寸法を入力してみましょう。
Jw_CADのデフォルトでは、矢印を使った寸法になっています。
1.Jw_cadを開く
まず、Jw_CADソフトウェアを起動し、新しいプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを読み込みます。
なお、この章では寸法の形状は「通常の寸法線:ー」パターンを使っていきます。
2.対象図形を作成
対象図形を作成、用意します。
Jw_CADの左側の□マークをクリックし、左クリックで任意の形状を作成しましょう。
3.寸法ツールを選択
ツールバーから「寸法」ツールアイコンを選択します。
これにより、寸法ツールがアクティブになります。
4.基準を作成
寸法ツールがアクティブになったら、選択した図形上にカーソルを移動させて、寸法の基準となる部分をクリックします。
寸法を取得したい2点(画像だと②と③)を選択します。
5.入力完了
寸法が入力されます。
Jw_cadで寸法値だけを表示させたい場合
矢印を表示せず、寸法値だけ表示したい場合は上部のツールバーで「寸法地」を選択し2点(②と③)を選択します。
Jw_CADで寸法値を作成時に気を付けること
Jw_CADで寸法値を作成する際に気をつけておくことを以下の3つにまとめて解説します。
- 寸法の単位は一貫性を保つ
- 寸法の表示方法は他の要素と分ける
- 寸法が他の要素と被らないようにする
寸法の単位は一貫性を保つようにする
Jw_CADのみならず作図環境において、使用する寸法の単位は一貫性を保つようにしましょう。
同じ単位で表示されることで、図面の読み取りミスが減ります。
寸法の表示方法は他の要素と分ける
作図環境において、寸法の表示は他の要素と区別できるように工夫が必要です。
寸法の線やテキストが他の図形と混ざらないように注意してください。
寸法が他の要素と被らないようにする
また、寸法値やテキストが他の要素と被らないよう、オーバーレイを避けるよう心がけましょう。
印刷する際はプレビューで念入りに確認する必要があります。
Jw_CADで斜めの図形に寸法を入れる方法
Jw_CADにおいて斜めの図形に寸法を入れる方法は、初心者の方には少し難しいでしょう。
しかし、一つ一つ分けて考えれば簡単です。
考え方としては四角形に寸法を入れるのと同じで、基準線の角度を斜めの図形の角度と同じにします。
この章ではJw_CADで斜めの図形に寸法を入れる方法を、わかりやすく解説します。
斜めの図形への寸法の付け方は、正確に角度を取得し、適切な場所に寸法を表示することが必要です。
以下は、Jw_CADで斜めの図形に寸法を入れるための基本的な手順を示すものです。
斜めの角度の取得方法
Jw_CADにおいて斜めの角度は、手動で入力できます。
しかし、図面を見ながら角度を入力してくのは大変です。
ここでは、まず斜めの角度の取得方法を紹介します。
- 斜めの測りたい部分を右クリックします。
- 右クリックしたままドラッグをすることでクロックメニューを出します。
- 4時方向に線角度を選択することで、左上に線角度を自動入力してくれます。気を付けるのが、右クリックで最初に出てくるのはAMのクロックメニューです。
PMのクロックメニューにするには、一回クロック部分からカーソルを外して、再度選択することで変更可能です。 - 線角度を選択すると、左上の傾きに角度が入力されます。
別の方法としては、クロックメニューを出した後に左クリックでPMメニューを選択する方法があります。
斜めの図形に寸法を入力する
ここまできたら、矢印を使った寸法入力方法と同じです。
- 寸法コマンドから基準線を入れたい部分をクリックします。
基準線は左上の傾きの角度で入力されます。 - 測りたい2点を選択します。
Jw_CADで円形の図形に寸法を入れる方法
Jw_CADにおける円の作成は直感的で、多くの設計プロジェクトで基本的な要素として使用されます。
円は、機械設計から建築設計まで、多岐にわたる用途があります。
円形専用の寸法を選択する
Jw_CADは、「直径」「半径」など寸法を選択することができるので、選択します。今回は直径でやってみましょう。
寸法を表示する角度を選択
左上の角度を選択することで、寸法の線角度を選択できます。
斜めの角度に寸法を入れる時に利用したものと原理は同じです。
寸法を作成する
左クリックをすることで、寸法を作成できます。
一度Escを押して、再度寸法を作成すると外周に寸法を作成可能です。
Jw_CADで寸法を変更する方法
図面作成の際、計画のアップデートや小さなミスから生じる誤りを修正する必要が頻繁に生じます。
このような状況は、寸法の精度や表示方法の微調整に特に当てはまります。寸法の正確性はプロジェクトの成功に直結している存在なので無視してはいけない技術です。
Jw_CADは、このような寸法の変更や調整をスムーズに行うための特別な機能を搭載しています。
以下に、Jw_CADで寸法を変更する方法を具体的に解説します。
1.寸法の選択
Jw_CADのメインツールバーにある「寸法」ボタンをクリックします。
これにより、図面上の既存の寸法を選択することができます。
2.寸法値の選択
選択した寸法の数値部分がどれかを特定するためのステップです。
ツールパネルの右側に表示されている「寸法値」ボタンをクリックします。これで、寸法の数値部分のみが選択状態になります。
3.数値の編集
寸法値を変更する際に、まず選択した数値部分をダブルクリックします。
これにより、数値が編集モードに入ります。
必要な数値に変更し、エンターキーを押すか他の場所をクリックして変更を確定させます。
以上の方法で、Jw_CADで寸法値の変更が可能です。
Jw_CADで寸法を連続で入力する方法
連続寸法入力は、一度の操作で複数の寸法を追加する方法のことを指します。
特に大量の図面データを取り扱う際や、効率的に作業を進めたい時に非常に役立つ方法です。
1.寸法の作成
まず、通常の方法で図面上に寸法を入力します。これは、これまでに習得してきた通常の寸法入力手順と同じです。
図形や直線を選択し、「寸法」ツールを使用して基準となる寸法を設定します。
2.連続寸法入力
基準となる寸法が設定された後、その寸法の終点(または始点)を右クリックします。
この右クリック操作によって、Jw_CADは次の寸法入力を待機モードに移行します。このモードでは、連続して複数の寸法を追加することが可能となります。
3.追加寸法の設定
待機モードに移行した後、新しい図形や直線を選択して次の寸法を設定します。
この操作を繰り返すことで、一度の操作で複数の寸法を迅速に追加することができます。
Jw_CADでの寸法入力をスムーズに!
Jw_CADは、多くの設計者やエンジニアにとって手軽で信頼性のある2D CADソフトウェアとして知られています。
その中で、特に寸法入力は、図面を読む人にとって不可欠な情報を提供する役割を果たしています。正確な寸法を迅速に入力するためには、Jw_CADの寸法ツールの選択や活用が重要です。
また、図面のクリアリティを保つためには、寸法のテキストの大きさやフォントの調整も不可欠です。
Jw_CADには、これらのテキストの見た目を簡単にカスタマイズする機能が備わっており、図面の見た目や可読性を簡単に向上させることができます。
そして、Jw_CADはMacユーザー方も使用可能です。MacでJw_cadを使う方法やメリットをこちらの記事で解説しています。
ソフトウェアは常に進化しているため、新しい機能や操作方法を学ぶことで、作業の効率をさらに向上させることができます。
定期的にアップデート情報をチェックし、Jw_CADの新しい機能やショートカットを学び続けることで、よりスムーズな作業が期待できます。
Jw_CADの基本操作を習得するだけでなく、その上での小技やショートカットを知ることで、寸法入力作業を効率的かつ高品質に行えるようになりましょう。