Pythonを学習する上でプログラムを実際に作ってみることは重要です。手を動かしてみることで、プログラムの記述の仕方やコツを覚えることができ、以降の作業がスムーズにはかどります。
なおプログラムを作る上ではやっておくべき作業や注意点があることを知っておくことが大切です。
今回はPythonを学習し始めたばかりの初心者でも作れる簡単なプログラムを6選紹介。またプログラム作成前に必要な作業や注意点についても解説します。
Pythonで簡単なプログラムを作るために必要な作業
Pythonを使って実際に簡単なプログラムを作るには、まず開発環境の構築、基本文法の学習、ライブラリやフレームワークの活用といった作業が必要です。
Pythonの開発環境を構築する
Pythonのプログラミングを始めるためには、まずPythonの開発環境を構築することが必要です。これにはPythonのインストールが含まれます。
Pythonのインストールの仕方には、
- 公式サイトからインストールする
- パッケージをインストールする
という2つの方法がありますので、どちらかの方法でインストールしておきましょう。
ちなみにパッケージとは、Python本体とプログラム開発に役立つ機能を持つライブラリやツールがセットになっているもの。PythonではAnacondaというパッケージがあり、公式ホームページからダウンロードすることが可能です。
Pythonの基本文法を学ぶ
Pythonで簡単なプログラムを作るには、基本文法を理解することがPythonプログラミングの基礎を学ぶために不可欠です。学ぶべき内容は、変数、データ型、制御構造(if文、for文、while文など)、関数、クラスなどの基本的な概念です。
文法事項を習得するには自分で手を動かして作業することが必要です。他に言語を学習した経験のある方でも記述の仕方が異なっていたり、Python独自の概念があったりしますので、一から基本文法を学んでおかないといけません。
Pythonのライブラリやフレームワークを使えるようにする
Pythonは豊富なライブラリとフレームワークを持っており、これらを利用することで様々なタスクを効率的に行うことができます。ライブラリとはPythonのプログラム作成に役立つ機能をまとめたものであり、フレームワークは、プログラムを開発を効率化してくれるツールです。
これらを活用することで、初心者でも簡単なプログラムから複雑なプログラムまで作れるようになります。
Python初心者におすすめのライブラリとフレームワークはコチラの記事で解説していますので、参考にしてみてください。
Pythonの簡単なプログラムで作れるもの6選
ここではPython初心者でも作ることができる簡単なプログラムで学習に最適なものを6つ紹介します。
Excel自動化プログラム
Pythonのライブラリであるopenpyxlやpandasを使用すると、Excelのデータ操作を自動化するプログラムを作成することができます。簡単なプログラムで数多くのデータを用いて、グラフを作成したり、ファイル内からデータをまとめて計算したりすることが可能です。
Excelの計算ツールとしてVBAがありますが、VBAよりも短時間で必要なデータをまとめてくれます。Pythonは大量のデータを扱うことに適しているため、効率よく計算を行うことができるでしょう。
スクレイピングプログラム
PythonのライブラリのBeautifulSoupやフレームワークのScrapyを使用すると、サイトにあるデータを抽出するスクレイピングプログラムを簡単なプログラムで作成することができます。
スクレイピングとは、インターネット上にある情報を自動的にまとめること。スクレイピングを利用することで、逐一サイトを閲覧しなくても必要な情報を入手することが可能です。ビジネスではマーケティングやSEO分析の分野でも利用されています。
画像検出プログラム
ライブラリのOpenCVを使用すると、画像の検出や処理を行うプログラムを作成することができます。静止している対象物だけではなく、動いているものまで検出することが可能です。
スマホの写真撮影アプリで使用されている顔を認識して、ピントを合わせる機能も、Pythonなら簡単に作ることができます。
API連携プログラム
ライブラリのrequestsやurllibを使用すると、外部APIと連携するプログラムの作成が可能です。SNSと連携を行うことで、情報を送信したり、取得したりといったことができます。
簡単なプログラムで例えばXのアカウントのフォローやポストのいいねといった作業を自動化することが可能です。
人工知能の開発
ライブラリのTensorFlowやPyTorchを使用すると、人工知能や機械学習のモデルを開発するプログラムを作成することが可能です。それ以外にも複雑な計算や機械学習ができるライブラリがPythonにはたくさんあります。
これらを活用することで、自動で質疑応答してくれるチャットボットも簡単なプログラムによって開発できるでしょう。
簡単なゲームプログラム
ゲーム開発専用ライブラリであるPygameを使用することで、簡単なプログラムでゲームを作成することが可能です。
ライブラリを使用することにより、テニスやシューティングのようなちょっとした息抜きに最適なゲームが作れます。
単純な文法学習に飽きてきた時などに、実戦練習として試しにゲームプログラムを作ってみるといいでしょう。
その他にもPythonにはできることがたくさんあります。Pythonを以下の記事ではPythonを使った作業の効率化について解説していますので、一読されるといいでしょう。
Pythonで簡単なプログラムを作成する際の注意点
Pythonで簡単なプログラムを作成する上ではいくつか注意しておくことがあります。
学習する目的を明確にする
簡単なプログラムを作る前にPythonの学習目的を確認しておくことが大切です。Pythonを学ぶ目的を明確にすることで、学習の方向性を定め、効率的に学習を進めることができます。
業務でどうやってPythonを活かせるかを考えると、モチベーションが高まりますし、業務を効率よくこなせるようになるでしょう。
Pythonが苦手な分野があることを知っておく
Pythonは多くの分野で優れていますが、すべての分野で最適な言語であるわけではありません。
例えば、パフォーマンスが重要なシステムや、低レベルのシステム制御が必要な場合には、他の言語が適している場合があります。
高度な処理能力とスピードが求められるRPGのゲームや、かなりのアクセス数が集中するスマホアプリなどは、他の言語で行うことが望ましいです。
学習で挫折しそうな時はセミナーを利用してみる
Pythonの学習は難しく感じることがありますが、挫折しそうな時はセミナーを利用してみると良いでしょう。他の学習者と一緒に学んだり、プロの講師の解説を聞いたりすることで、新たな視点を得ることができます。
またセミナーでは質疑応答の時間が設けられており、Pythonの簡単なプログラムを作成していてわからないことを質問すれば、納得のいく回答が得られるでしょう。
以下のセミナーではPythonの基本を2日でマスター可能です。基本文法の解説から、データ分析や画像処理まで、業務に活かせるスキルを短期間で身につけることができます。
Pythonで簡単なプログラムを作るまとめ
Pythonは強力で多機能なプログラミング言語であり、様々なタスクを効率的に行うことができます。しかし、その力を最大限に引き出すためには、適切な学習と練習が必要です。実際にPythonで簡単なプログラムを作れば、基本文法や業務に必要な知識を身につけられるでしょう。なお、Pythonの学習で挫折しそうなときは、セミナーを活用して効率的に学習することをおすすめします。