【2025】Unityでオブジェクトに当たり判定をつける方法を解説!

Unityでのゲーム開発において、キャラクターやオブジェクト同士の衝突を判断するためには、当たり判定の設定が欠かせません。

本記事では、Unityでオブジェクトに当たり判定をつける方法や、当たり判定が出ないときの対処法について解説しています。
Unityの基礎が終わってゲーム開発に取り組み出した段階の方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

Unityはゲーム開発ができるプラットフォーム

Unityは、2Dや3Dのゲーム開発をサポートするプラットフォームです。豊富な機能とツールを備えていることから、初心者やプロの開発者まで幅広く利用されています。

特に、物理エンジンを使ったリアルな挙動や、複雑なシーンの描画が簡単にできるため、多くのゲーム開発に使用されているのが特徴です。
その中でも、オブジェクトの衝突や相互作用を制御する「当たり判定」の機能は、ゲームにおいて重要な役割を果たします。

適切な当たり判定を設定することで、キャラクターが敵にダメージを与えたり、アイテムを取得したりするなど、ゲームの基本的なメカニズムを構築できます。

Unityの当たり判定とは

Unityの当たり判定とは

Unityにおける当たり判定とは、オブジェクト同士の衝突や接触を検出する仕組みのことで、以下のような特徴があります。

項目 説明
当たり判定の目的 オブジェクト同士の衝突や接触を検出し、ゲーム内の反応を制御する。
利用シーン キャラクターが敵や壁にぶつかるシーンや、物体が落下して衝突するシーンで使われる。
主な効果 オブジェクトの跳ね返りや破壊、キャラクターがダメージを受けるなどの効果がある。
当たり判定の活用例 敵キャラクターとの接触判定や障害物との衝突、アイテムの獲得などで使われる。
ゲームに与える影響 ゲームのリアリティが向上したり、戦闘やアクションの正確な処理が実現できたりする。

当たり判定により、ゲーム内でキャラクターが敵や壁にぶつかったり、物体が落下して他の物体と衝突したりした際の反応を制御できます。

さらに、オブジェクトの跳ね返りや破壊、キャラクターがダメージを受けるなどのゲーム内効果も実現できます。
これらの当たり判定を利用することで、ゲームにリアリティを持たせたり、当たるとダメージを与える敵キャラクターを作ったりすることができるでしょう。

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Unityの当たり判定はどういうときにつける?

Unityの当たり判定は、主にキャラクターへのダメージや、ゲームの物理的な要素を表現する際に使用されます。
これらの当たり判定に使用される表現について見ていきましょう。

当たり判定をつけるケース①ダメージ表現

プレイヤーが敵やトラップに接触したときに、ダメージを受ける基準を判断するために当たり判定は使われます。

例えば、敵キャラクターとぶつかるとライフが減るといった設定は当たり判定を利用して、どこからがダメージを受ける範囲なのかを制御しています。

敵とプレイヤーのどちらかに当たり判定を設定し、衝突を検知することでダメージを加えることが可能です。

当たり判定をつけるケース②重力表現

重力に基づいたオブジェクトの落下や転がりを実現する際にも当たり判定が使用されます。オブジェクトが地面に触れた瞬間を検知し、物理的に停止させたり反発させたりができます。

このような衝突判定により、リアルな物理表現が実現可能です。

また、Unityを使ったゲーム開発の基礎を学ぶためには、公式が用意しているチュートリアルを活用しましょう。
以下の記事では、Unity公式の学習プラットフォームであるUnity Learnからおすすめのチュートリアルについて紹介しています。

Unityを効率的に学習できる方法を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

【2024】Unity Learnの初心者向けチュートリアルを紹介!利用する注意点・おすすめ学習方法も

Unityに当たり判定をつける方法

実際に、Unityで当たり判定をつけてみましょう。今回は、立方体の上から球体を落として、球体が立方体に触れた瞬間に文字を出力するプログラムを作ってみます。

1.プロジェクトを作成する

プロジェクトを作成する

まずは、新規でプロジェクトを立ち上げます。Unity Hubのプロジェクトメニューから「新しいプロジェクト」をクリックしましょう。
今回は3Dでプログラムを作るので、3D(Built-In Render Pipeline)からプロジェクトを作成します。

2.オブジェクトを作成する

オブジェクトを作成する

プロジェクトが立ち上がったら、Hierarchyビューを右クリックして、「3D Object」から「Cube」を選択しましょう。
立方体が作成できたら、再度Hierarchyを右クリックして「3D Object」から「Sphere」を追加します。

Sphereに関しては、Inspectorビューにある「Position」から「Y」の値を「3」に変更して、オブジェクトの位置を上にずらしておきましょう。

3.Rigidbodyを付与する

Rigidbodyを付与する

続いて、Sphereを選択した状態で、Inspectorの下部にある「Add Component」ボタンをクリックします。検索窓で「Rigidbody」と検索し、Rigidbodyを適用させましょう。

Rigidbodyをつけることで、物理演算が使えるようになります。

4.コードを記述する

コードを記述する

最後に当たり判定をつけるためのコードをVisual Studioに記述します。Projectビューの「Assets」内を右クリックして、「Create」から「C#Script」を選択しましょう。

追加されたスクリプトをダブルクリックでVisual Studioを開き、「public class NewBehaviourScript :MonoBehaviour」の中に以下を記述してください。

void OnCollisionEnter(Collision collision) {
 Debug.Log(“当たり”);
}

コードが記述できたら、「Assets」の中にあるスクリプトをHierarchyの「Sphere」の上にドラッグ&ドロップします。
続いて、ProjectビューをConsoleビューに切り替え、画面上部の再生ボタンをクリックしましょう。

当たり判定_完成図

SphereがCubeに触れた瞬間に当たり判定が出て、Consoleビューに「当たり」と表示されたら、当たり判定の導入は成功です。

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Unityの当たり判定の種類

Unityの当たり判定の種類

Unityの当たり判定には、以下の4種類があります。

  1. Box Collider
  2. Sphere Collider
  3. Capsule Collider
  4. Mesh Collider

これらの当たり判定の種類の特徴について見ていきましょう。

種類①Box Collider

Box Colliderは、立方体に付与される当たり判定です。シンプルな形をしているため、床や壁、建物などの当たり判定を作る場合に使われます。

種類②Sphere Collider

Sphere Colliderは、球状に付与される当たり判定です。ボールのような丸いオブジェクトの当たり判定に使われます。
直径や半径を調整することで、自由な形での当たり判定をつけられます。

種類③Capsule Collider

Capsule Colliderは、カプセル型のオブジェクトに付与できる当たり判定です。正確な当たり判定が必要ない場合の、人間や動物の当たり判定によく使用されます。

種類④Mesh Collider

Mesh Colliderは、3Dモデルの方に合わせて付与できる当たり判定です。形状に合わせた細かな調整ができるため、高度な当たり判定が必要な場合に使われます。

しかし、複雑なオブジェクトの場合、当たり判定が多くなることでCPUに負担をかけてしまいます。
そのため、どうしても必要な場合以外は、なるべくMesh Collider以外の当たり判定を使うようにしましょう。

Unityで当たり判定が出ないときの対処法

Unityで当たり判定が出ないときの対処法

Unityで当たり判定が出ないときは、以下の対処法を試してみてください。

  1. 衝突のスピードを遅くする
  2. Colliderの範囲を調節する
  3. Rigidbodyがアタッチされているかを確認する
  4. 3Dと2Dを間違えていないか確認する

これらの対処法について見ていきましょう。

対処法①衝突のスピードを遅くする

オブジェクトが衝突するスピードが速いと、当たり判定がうまく機能しない場合があります。
そのため、衝突のスピードは速くしすぎないようにしましょう。

また、当たり判定の精度を上げる設定に変更することでも問題の対策はできます。
しかし、その分処理にかかる負荷が重くなるため、動作が悪くなる可能性がある点には注意が必要です。

対処法②Colliderの範囲を調節する

Colliderの範囲が狭すぎたり、意図しない場所に設定されていたりすると、当たり判定がうまく機能しません。Colliderは、オブジェクトと同じ範囲になるように調節しましょう。

対処法③Rigidbodyがアタッチされているかを確認する

当たり判定をつけるには、オブジェクトが当たる側か当たられる側のどちらか、もしくは両方にRigidbodyがアタッチされている必要があります。
Rigidbodyがアタッチされていないと当たり判定は機能しないので注意しましょう。

対処法④3Dと2Dを間違えていないか確認する

作成しているゲームが2Dか3Dかによって、アタッチするColliderやRigidbody、使う関数は異なります。
当たり判定がうまく作用しない際は、作成しているゲームの種類にあった選択ができているかを見直してみましょう。

また、Unityで3Dと2Dを切り替える方法については、以下の記事を参考にしてみてください。2Dと3Dで異なるUnityエディターの設定内容まで紹介しています。

【2024】Unityの3D・2Dモードを切り替えるには?エフェクトの配置実装手順も紹介!

Unityの当たり判定を学ぶなら講座の受講がおすすめ

Unity基礎セミナー

Unityの当たり判定を学ぶなら、実際にゲーム作りを行いながらUnityを学習できる講座を受講するのがおすすめです。
Unity基礎セミナーでは、キャラクターの作成方法や、スクリプトによるサイコロゲームの作成などについて学べます。

また、講座内では当たり判定を使ったダンジョン探索ゲームや、FPSゲームの作成も行うため、当たり判定についての知識も深まるでしょう。
このように、具体的なゲームの作成方法について知りたい方は、ぜひUnity基礎セミナーをチェックしてみてください。

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Unityの当たり判定についてのまとめ

今回は、Unityで当たり判定を導入する方法について紹介しました。当たり判定は、ゲームの物理エンジンやキャラクターの動作を表現するための重要な要素です。

Colliderをオブジェクトにアタッチし、Rigidbodyを適切に設定することで、ゲーム内で当たり判定を導入できます。当たり判定はゲームを作る上で欠かせない要素なので、その仕組みや使い方を押さえておきましょう。

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