AI AIをビジネスに活かした企業事例12選!事例からわかる3つのコツも紹介

【2026】AIをビジネスに活かした企業事例12選!事例からわかる3つのコツも紹介

「AIをビジネスに活かしたいけれど、どの業務から始めればよいのかわからない」「他社はどのようにAIをビジネスに導入し、成果につなげているのか知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

AIはビジネスで活用できる領域は広がっているものの、自社のビジネス課題や目的に合わない形で導入すると、現場に定着せず、期待した効果を得られないこともあります。

そこで本記事では、AIをビジネスに活かした企業事例12選を紹介します。また、事例から見えてくるビジネスでのAI活用のコツや、導入前に押さえておきたい注意点も解説します。

ビジネスにおけるAIとは?

ビジネスにおけるAIとは?

ビジネスにおけるAIとは、機械学習や自然言語処理、画像認識などの技術を活用し、業務効率化や意思決定の精度向上などにつなげる取り組みのことです。

たとえば、問い合わせ対応をAIチャットボットで効率化したり、顧客データをAIで分析して営業・マーケティング施策に活かしたりする活用方法があります。つまり、AIは人が判断しやすい状態をつくり、ビジネスの成果につながる業務を支える技術と定義できるでしょう。

AIの導入状況

AIの導入状況を見ると、日本企業でもビジネスにAIを取り入れる動きは広がっています。ただし、総務省の「令和7年版 情報通信白書」では、日本企業の生成AIの業務利用率は55.2%とされ、他国と比べるとまだ低い水準なのが実情です。

AIの導入状況

出典:総務省|令和7年版 情報通信白書

ビジネスにおけるAI導入は、ツールの利用そのものは進みつつある一方で、現場業務にどう組み込み、ビジネス成果につなげるかが課題になっている段階です。今後は、AIを試す段階から、ビジネスの生産性向上や意思決定の高度化に結びつける段階へ移行できるかが重要になるでしょう。

以下の記事では、ビジネスでAIを活用するためのヒントやAIの概要についても紹介していますので、あわせてご覧ください。

【2026】AIの活用事例11選!業界・業種別の導入効果を解説

業種別|AIをビジネスに活かした企業事例12選

ここでは、以下12社のAIをビジネスに活用した企業事例を紹介します。

業種 企業名 取り組み 成果
製造業界 トヨタ自動車 AIによる自動検査と検査データ活用 不良検知の自動化に加え、不良をつくらない本質改善につなげる
パナソニック AI・IoT・ロボティクスを活用したスマートファクトリー化 検査精度向上と省人化により、高品質なものづくりを支援
ダイキン工業 生成AIを活用した工場設備の故障診断支援 故障原因と対策を短時間で提示し、保全業務の属人化を抑制
建設業界 鹿島建設 画像AIで技能者数・作業時間を自動把握 工事出来高と連携し、歩掛の自動算出と生産性の見える化を実現
清水建設 AIでトンネル坑内の作業状況を自動判定 作業状況のリアルタイム共有と帳票作成の自動化で施工管理を効率化
大成建設 AI画像認識でコンクリート打継面を評価 打継面処理を即時・定量的に判定し、品質管理の高度化を支援
金融業界 三井住友銀行 生成AIを活用した「SMBC AIオペレーター」 Oliveの一般的な問い合わせに24時間対応し、顧客接点を拡充
みずほフィナンシャルグループ 生成AIで事務手続照会・与信稟議作成を支援 社内照会や資料作成の負担を減らし、金融業務の効率化を推進
第一生命 生成AIチャットサービス「ICHI-to-Chat」 雑談を通じて保険への関心を高め、顧客との新しい接点を創出
教育業界 ベネッセコーポレーション 生成AIでテスト問題の素案作成・採点を支援 教員のテスト作成・採点負担を減らし、生徒対応に時間を使いやすくする
Z会 AIとの対話型英語学習「AI Speaking」 学習者が英語を何度でも発話練習でき、スピーキング学習を強化
河合塾 AI搭載ICT教材「tokuMo」による個別最適化学習 生徒別の最適問題出題と自動採点で、学習支援と教員負担軽減を両立

製造業|AIをビジネスに活かした企業事例

まずは製造業でAIをビジネスに活用した企業事例を3つ紹介します。

  • トヨタ自動車
  • パナソニック
  • ダイキン工業

トヨタ自動車

トヨタ自動車では、ものづくりの現場にAIを取り入れる取り組みとして、AIを使った自動検査に言及しています。単に機械学習で不良検査を自動化し、省人化するだけでなく、検査で得られる膨大なデータを活用して「不良をつくらない本質改善」につなげることを重視している点が特徴です。

ビジネスにおけるAI活用という観点では、検査工程の効率化だけでなく、品質改善や生産ライン全体の改善活動にAIを組み込んでいる事例といえます。製造業のビジネスでは品質の安定が競争力に直結するため、現場改善にAIを活かすことは、ビジネス価値を高める取り組みでもあります。

出典:トヨタ自動車

パナソニック

パナソニックのライティング事業部 新潟工場では、AI・IoT・ロボティクスを活用し、スマートな生産体制を構築しました。同工場では、2017年頃から生産データをリアルタイムで収集・活用し、業務の自動化や最適化を進めてきました。

具体的には、人協働型ロボットによる自動化に加え、AI、特にディープラーニングを活用して検査精度を高め、省人化と高品質なものづくりの両立を図っています。ビジネス面では、労働人口の不足に対応しながら、品質を維持・向上させるためにAIを活用している点が重要です。

出典:パナソニック

ダイキン工業

ダイキン工業は日立製作所と協創し、工場の設備故障診断を支援するAIエージェントの試験運用を開始しています。対象は、業務用空調機器を生産する堺製作所臨海工場です。

このAIエージェントは、保全技術者が設備点検中にポンプやバルブなどの故障を発見した際、原因と対策を提示する仕組みです。ダイキンが蓄積してきた設備図面や保全記録などのOTデータを、生成AIが扱いやすい形に変換し、設備故障の原因分析に活用しています。事前の実証実験では、10秒以内に90%以上の精度で原因と対策を回答できることが確認されています。

出典:ダイキン

建設業|AIをビジネスに活かした企業事例

次に建設業でAIをビジネスに活用した事例を3つ紹介します。

  • 鹿島建設
  • 清水建設
  • 大成建設

鹿島建設

鹿島建設は、建設現場に設置した固定カメラの映像を画像AIで解析し、作業に関わる技能者の人数や作業時間を把握するシステムを開発しています。

このシステムでは、指定した作業エリア内の技能者数や延べ作業時間を分単位で計測し、工事出来高と連携させることで歩掛の自動算出にもつなげられます。ビジネスにおけるAI活用としては、現場管理を経験や感覚だけに頼らず、データに基づいて生産性を改善するビジネス事例です。

出典:鹿島建設

清水建設

清水建設は、山岳トンネル工事の施工管理を効率化するため、ウェブカメラのライブ映像からトンネル坑内の作業状況をAIで自動判定する「AIサイクル自動判定システム」を開発しています。

このシステムはトンネル先端部の作業状況を可視化し、施工関係者へチャットツールでリアルタイムに通知する仕組みです。ビジネスでAIを活かすうえでは、判断・共有・記録までを一連の業務として効率化している点が重要です。

出典:清水建設

大成建設

大成建設は、コンクリートダムの品質管理にAI画像認識技術を活用しています。コンクリートダムでは、打ち継いだコンクリートを一体化させるために、打継面の処理状態を適切に評価することが重要です。

そこで同社は、タブレット端末のカメラで撮影した打継面の画像をもとに、AI画像認識で処理程度を定量的かつ即時に評価する技術を開発し、ダム建設現場で効果を確認しています。ビジネスでのAI活用としては、品質管理の属人性を抑え、現場判断の再現性を高める事例です。

出典:大成建設

金融業|AIをビジネスに活かした企業事例

3つ目は金融業界でAIをビジネスに活用した企業事例です。

  • 三井住友銀行
  • みずほフィナンシャルグループ
  • 第一生命

三井住友銀行

三井住友銀行は、個人向け総合金融サービス「Olive」の問い合わせ対応に、生成AIを活用した「SMBC AIオペレーター」を導入しています。お客さま向け照会サービスとして初めて生成AIをビジネスに活用した取り組みで、Oliveのサービス内容や年会費、キャンペーン、申込・切替に関する手続概要など、本人確認が不要な一般的な照会に対応します。

ビジネスにおけるAI活用として重要なのは、デジタル機器やデジタルサービスに不慣れな顧客も含めて、必要な情報へたどり着きやすい接点を増やしている点です。

出典:三井住友銀行

みずほフィナンシャルグループ

みずほフィナンシャルグループは、生成AIを活用し、社内の「事務手続照会」や「与信稟議作成」の効率化に取り組んでいます。金融機関では、社内ルールや審査プロセスが複雑になりやすく、担当者が情報収集や文書作成に多くの時間を使う場面も少なくありません。

そこでAIを活用することで、必要な情報の確認や文書作成の初期作業を効率化し、担当者が判断や顧客対応など、より付加価値の高い業務に時間を使いやすくなります。ビジネスにAIを取り入れるうえで、金融機関内部の生産性向上も実現できることがわかる事例です。

出典:みずほフィナンシャルグループ

第一生命

第一生命は、生成AIを活用したチャットサービス「ICHI-to-Chat」を試験的に開発・運用しています。第一生命の公式LINEアカウントと友だちになっているユーザーの一部に対して、期間限定で利用を案内した取り組みです。

サービスでは、キャラクターとの会話を通じて顧客接点をつくり、雑談をきっかけに同社サービスへの興味や関心を深めてもらうことを目指しています。実施結果として、参加者の約73%が会話に「満足」「やや満足」と回答したことも公表されています。

出典:第一生命

教育業|AIをビジネスに活かした企業事例

最後は教育業界におけるAIをビジネスに活用した企業事例です。

  • ベネッセコーポレーション
  • Z会
  • 河合塾

ベネッセコーポレーション

ベネッセコーポレーションは、経済産業省「未来の教室」実証事業において、生成AIを活用した「テスト問題たたき台自動作成・採点」の取り組みに参画しています。教育現場では、授業準備や評価業務に多くの時間がかかり、教員が生徒一人ひとりと向き合う時間を確保しにくいことがあります。

そこでAIを使い、テスト作成や採点の一部を支援できれば、教員は授業改善や個別対応に時間を使いやすくなります。ビジネスにおけるAI活用としては、学校現場の業務効率化まで広げている事例といえます。教育ビジネスでは、教員の負担軽減や学習環境の改善がサービス価値に直結するため、AIをビジネス改善に活かしている点が特徴です。

出典:ベネッセコーポレーション

Z会

Z会は、「Z会の通信教育」中学生向けコースにおいて、AIとの対話型学習機能「AI Speaking」を公開しています。AI Speakingは音声認識機能を用いて、生成AIと英語のスピーキングレッスンを行える機能です。

学習者は、時間や回数に制限されず、AIを相手に英語で話す練習ができます。英語のスピーキングは、相手がいないと練習量を確保しづらく、間違える恥ずかしさから発話量が不足しやすい領域です。ビジネスにおけるAI活用としては、通信教育の中にAIによる発話練習を組み込み、学習体験の価値を高めている事例といえます。

出典:Z-KAI Group

河合塾

河合塾グループは、学校・塾向けICT教材事業において、AIを活用した高校7教科のICT教材「tokuMo」を提供しています。AIが生徒一人ひとりの学習状況を分析し、最適な問題を出題する個別最適化学習や、先生向けの課題作成サポート機能を実現しています。

また、復習問題の自動配信、配信課題の自動採点・集計機能なども紹介されています。教育業界のビジネスでは、生徒ごとに理解度が異なる一方で、教員が全員に個別対応するには限界があります。そこでビジネスにAIを活用すれば、生徒には必要な問題を届けやすくなり、教員には課題作成や集計の負担を減らす支援ができます。

出典:河合塾

AIをビジネスで活用する際は、スモールビジネスから始めるのがおすすめです。以下の記事では、スモールビジネスの概要をはじめ、始め方についても紹介していますので、あわせてご覧ください。

【2026】スモールビジネスとは?代表的なアイデア30選や失敗しない始め方も解説

事例からわかるAIをビジネスに活かす3つのコツ

事例からわかるAIをビジネスに活かす3つのコツ

上記12個の事例からわかるAIをビジネスで活用するコツを3つ紹介します。

  1. どのビジネス課題を解くのかを明確にする
  2. 現場のデータや業務フローとAIを結びつける
  3. 人の判断を支援する形で活用する

①どのビジネス課題を解くのかを明確にする

事例を見ると、AIをビジネスに活かしている企業は、最初からAIを使うことを目的にしていません。たとえば、製造業では検査精度の向上や設備故障への対応など、解決したいビジネス課題がはっきりしています。

AIは便利な技術ですが、目的が曖昧なまま導入すると、現場で使われなかったり、ビジネス上の成果を測定できなかったりする可能性があります。ビジネスでAIを活用する際は、課題を整理し、AIで改善すべき対象を絞ることが重要です。

②現場のデータや業務フローとAIを結びつける

AIをビジネスに活かすには、ツールを導入するだけでは不十分です。成果につながっている事例では、現場で発生するデータや既存の業務フローとAIをうまく結びつけ、ビジネス改善につなげています。

たとえば、建設現場のカメラ映像をAIで解析して作業状況を把握したり、工場の設備図面や保全記録をもとに故障原因を提示したりする取り組みは、現場データがあるからこそ成立します。ビジネス活用では、AIだけを見るのではなく、データ収集・運用体制・現場での使いやすさまで含めて設計することが大切です。

③人の判断を支援する形で活用する

今回の事例に共通しているのは、AIを人の代わりに完全に置き換えるのではなく、人の判断や作業を支える仕組みとしてビジネスに活用している点です。

ビジネスでAIを活用する際は、「自動化できる部分」と「人が責任を持って判断すべき部分」を分けることが必須です。AIを補助役として使えば、判断のばらつき防止やノウハウ共有にもつながり、ビジネス全体の生産性向上にも役立ちます。

本記事をここまで読んで、「AIをビジネスにどう活用するべきかわからない」という方は、「AIコンサルティングサービス」の活用を検討してみてください。AIコンサルティングサービスは、企業ごとのビジネス課題をヒアリングした上で、ビジネスでAI活用を推進できます。

まずは以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。

ビジネスにおけるAIについてのまとめ

AIをビジネスに活かすうえで大切なのは、自社のビジネス課題をどれだけ具体的に捉え、業務の中に無理なく組み込めるかです。

成果を出している企業は、現場で負担が大きい業務や属人化しやすい業務にAIを活用しています。つまり、AIは万能な解決策ではなく、ビジネスの課題を整理したうえで使うことで初めて効果を発揮する技術です。

自社のビジネスに合った使い方を見極めることで、AIは業務効率化だけでなく、品質向上や顧客体験の改善にもつながります。

AIをビジネスに活かした企業事例12選!事例からわかる3つのコツも紹介
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