エクセルを始めるなら最初に覚えておきたいのが表の作成方法です。
表を作成することでデータを見やすく表示できるため、情報の可視化や分析に役立ちます。
また、表に数式や関数を組み込むことで計算や集計も自動化できるので、作業効率を大幅に向上させられるでしょう。
本記事では、エクセルで表を作成する方法について解説していきます。
エクセルで表を作る手順
エクセルで表を作成する基本的な方法を知っておくことで、自由に応用してデータに合った表の作成を自由にできるようになります。エクセルで基本的な表を作る手順は以下のとおりです。
- タイトルを入力する
- 見出しを入力する
- データを入力する
- 関数を設定する
- 見た目を整える
これらの手順を細かく見ていきましょう。
エクセルで表を作る手順1.タイトルを入力する
表の上にタイトルを設定することで、表が何を表しているのかを明確にし、読み手にわかりやすく伝えられます。
今回は、店舗ごとの売上を表にまとめることを目的としているので、「売上管理表」というタイトルをB1セルに入力しました。
エクセルで表を作る手順2.見出しを入力する
エクセルで見やすい表を作成するなら、行と列にそれぞれ見出しを入力する必要があります。
B列には店舗名を、3行には月の見出しを設定しましょう。
これにより、各店舗と各月に対応する売上データを把握しやすくなります。
また、G列には売り上げの合計を表示したいので、G3には「合計」という見出しをつけました。
エクセルで表を作る手順3.データを入力する
タイトルと見出しが設定できたら、データを入力していきます。
C4からF7まで任意の数値を入力しましょう。
エクセルで表を作る手順4.関数を設定する
エクセルで作成したデータの合計や平均を求めて表示したい場合は、関数を使いましょう。
関数はホームタブの「編集」にあるシグマのアイコンから挿入ができます。
今回はG列にデータの合計を求めるSUM関数を入力しました。
シグマのアイコンをクリックすると合計を求める関数を設定でき、自動で計算の範囲を反映させてくれます。
なお、手入力で関数を指定する場合は、対象のセルに「=SUM(C4:F4)」と入力しましょう。
その後、G3に挿入した関数をオートフィル機能を使ってG7までドラックでコピーすれば、合計の列すべてにSUM関数を設定できます。
また、エクセルで使える主な関数は以下のとおりです。
関数名 | 説明 |
SUM関数 | 選択した範囲に含まれる数字の合計を計算する関数 |
AVERAGE関数 | 選択した範囲の数値の平均値を計算する関数 |
COUNT関数 | 選択した範囲に含まれる数値の個数を数える関数 |
MAX関数 | 選択した範囲の数値の中で最大値を返す関数 |
MIN関数 | 選択した範囲の数値の中で最小値を返す関数 |
これらの関数を活用することで、データの集計や分析が簡単に行えます。
データに合った関数を選んで使用しましょう。
エクセルで表を作る手順5.見た目を整える
ここまでで表の枠組みは完成したので、最後に見た目を整えていきましょう。
まずは、タイトルを中央寄せにし、かつ文字の大きさと太さを変更します。
B2からG2までをドラッグで選択し、ホームタブの「配置」から「セルを結合して中央揃え」をクリックしてください。
続いて、同じホームタブ内の「フォント」から「太字」、「フォントサイズ」から「16px」を設定しましょう。
そして、B3~G7までをドラッグで選択し、ホームタブ内の「フォント」の中にある「罫線」から「格子」を選び、表の枠を作ります。
ここまでできたら、C4~G7までをドラッグで選択し、ホームタブ内の「フォント」から「桁区切りスタイル」を選択し、数値の視認性も上げておきましょう。
さらに、行と列それぞれの見出し部分をホームタブ内の「塗りつぶしの色」から任意の色を設定することで、見出しとデータの部分が区別されて、以下の画像のように表らしさがグッと高まります。
ほかにも見出しを中央揃えにしたり、文字色を変えてみたりして自分好みの表を作ってみてください。
エクセルで表を作成する際に便利な機能
エクセルで表を作成する際は、以下の機能を覚えておくと利便性が向上します。
- 行と列の入れ替え
- 行と列の移動
- セルを結合しない中央揃え
上記の便利機能の使い方について確認していきましょう。
行と列の入れ替え
エクセルで表を作成した後に、行と列の項目が逆の方が見やすかったということがあります。
そのような場合に、一つずつ手作業で項目を入れ替えていると、表の規模によっては膨大な時間がかかってしまうかもしれません。
行と列の入れ替えでは、表をコピー&ペーストするだけで、行と列が入れ替わった表を新たに作成できます。行と列の入れ替えをする方法は以下のとおりです。
- 元の表をドラッグで選択し、Ctrl+Cでコピー
- 表を貼り付けたい箇所のセルを選択し、右クリック
- 「形式を選択して貼り付け」をクリック
- ダイアログが開いたら「行/列の入れ替え」にチェックを入れてOKボタンで閉じる
このように、行と列は後からでも柔軟に入れ替えができるので、とりあえず表を作成して違和感があれば入れ替えをするという方法も使えます。
行と列の移動
エクセルで作成した表の行、もしくは列の位置を変更したい場合、わざわざコピー&ペーストをしなくても簡単に移動ができます。
今回は新宿店の行を表参道店の下に移動させましょう。
まず、移動させたい行を範囲選択して、B4の下にカーソルを合わせます。
すると、カーソルが十字のアイコンに変わるので、Shiftキーを押しながらB6とB7の間までドラッグしましょう。
ただし、ドラッグする位置によっては反映される場所がズレてしまう点に注意が必要です。
セルを結合しない中央揃え
表を作成する際は、タイトルや見出しを中央揃えにするケースも多く、そのような場合にセルを結合して中央揃えにしている方も多いでしょう。
しかし、セルを結合してしまうと表をコピーした際に表示位置がズレてしまう可能性があります。
そのような場合は、セルを結合しない中央揃えを活用しましょう。セルを結合しない中央揃えを行う方法は以下のとおりです。
- 中央揃えにしたいセルをすべてドラッグで範囲選択
- 右クリックすると表示されるメニューから「セルの書式設定」を開く
- 配置タブを開いて「文字の位置」の「横位置」を「選択範囲内で中央」に変更
- OKボタンで閉じる
セルを跨いだ中央揃えをしたい場合は、後から修正が発生しないように、なるべくセルの書式設定から行うようにしましょう。
エクセルの表にプルダウンを追加する方法
エクセルの表に入力内容が決まっている項目がある場合、プルダウンを追加しておくとキー入力の手間が省けて便利です。エクセルでプルダウンを作る手順は以下のとおりです。
- プルダウンを設定したいセルを範囲選択
- データタブ内に「入力規則」から「データの入力規則」をクリック
- ダイアログボックスが開いたら、設定タブが開いているのを確認
- 入力値の種類を「リスト」、「元の値」にカンマ区切りでプルダウンに追加したい項目を入力
- OKボタンをクリック
セルの右側に下向き三角形のアイコンが表示されて項目を選択できるようになっていれば完成です。
今回は、部署名の箇所をプルダウンにしたので、元の値は以下のように入力しました。
「人事部,経理部,総務部,法務部,情報システム部」
ほかにも、性別や出身地など、プルダウンにできる項目はたくさんあるので、積極的に活用していきましょう。
エクセルで表からグラフを作る方法
エクセルの表を視覚的にわかりやすくしたい場合に利用されるのがグラフです。
エクセルでグラフを作る手順は以下のとおりです。
- データを入力した表を用意する
- 挿入タブの「グラフ」から好みのグラフを選択
今回は2Dの集合縦棒グラフを選択してみましたが、グラフの種類は豊富にあるので、データに合わせて見やすいグラフを選んでみてください。
グラフはエクセルの基本的な機能の一つなので、表作成と一緒に覚えておきましょう。
また、グラフについてより詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になります。
こちらもあわせてご覧ください。
エクセルで作成した表をテーブルにする方法
エクセルで作成した表はテーブルに変換することで、データの分析や追加を行いやすくなります。また、自動で書式設定をつけてくれるため、表のデザイン性も向上します。
エクセルで作成した表をテーブルに変換する手順は以下のとおりです。
- 表の中のセルを選択した状態で、挿入タブ内の「テーブル」をクリック
- 「テーブルの作成」ダイアログが開いたらテーブルに変換するデータ範囲を確認
- 問題なかったら「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れてOKボタンで閉じる
変換するデータの範囲が異なる場合は、手動で範囲のセルをドラッグして調節しましょう。
また、変換したテーブルの解除方法については以下の記事で解説しています。
こちらの記事もあわせてご覧ください。
エクセルでさらに高度な表作成を学ぶなら
エクセルで表を作成するために必要なスキルは、独学でも十分身に付けられます。
しかし、高度な表を作成したいなら講座の受講がおすすめです。
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特に、関数は理解が難しいため、質問しながら学習することで効率よくエクセルのスキルを向上させられます。
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エクセルと表についてのまとめ
今回は、エクセルで表を作成する方法について紹介しました。
エクセルでわかりやすい表を作成するには、見出しやタイトルのデザイン、セルの結合や書式設定などさまざまな機能を使いこなすことが大切です。
データを表でまとめることで、情報の管理や分析を行いやすくなります。
また、計算式や関数を利用するとデータを追加したり変更したりしても自動で再計算してくれるため、作業の効率も大幅に向上するでしょう。
表作成はエクセルを使ううえでできるようになっておきたい機能の一つなので、ぜひ本記事を参考にチャレンジしてみてください。
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