AIを活用する企業が増え、ますますAIエンジニアの需要が高まっています。そんな中、ディープラーニングの専門知識や実装スキルを証明できる資格として、E資格が注目されています。ここでは、E資格の試験に関して、実際の試験の流れやおすすめの講座について紹介します。
E資格の試験はどんな試験?
E資格は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が創設したエンジニア向けの民間の資格試験です。ディープラーニングの数学的理論や実装力まで問われる、エンジニア向けの試験であり、AIエンジニアを認定する世界初の資格としても注目されています。
受験資格
E資格を受験するには、受験資格として「JDLA認定プログラム」の受講が必須です。試験日の過去2年以内にこのプログラムを修了している必要があります。
試験時間・問題数
試験時間は120分で、知識問題100問程度が出題されます。解答は多肢選択式です。試験時間120分に対し、問題は100問程度のため、1問当たり1分程度で解く必要があります。じっくり問題に取り組む時間なく、ハイペースで解く必要があるでしょう。
試験申込み方法・試験会場
申込みは、日本ディープラーニング協会の公式Webページから行います。試験会場は各地に指定試験会場があり、申込み時に希望会場を選択します。試験の申込みは約2か月半前から開始され、先着順の予約です。会場や日時に希望がある場合は、早めに予約するようにしましょう。
試験内容
「数学的基礎」、「機械学習」、「深層学習の基礎分野」、「深層学習の応用分野」、「開発・運用環境」の5つの分野に渡って出題されます。試験範囲はシラバスによって確認しましょう。過去問が公開されていないため、どのような問題が出題されるのか、実際に受験するまでは分かりません。専門性が高く、難易度も高い試験です。
受験費用
受験には、一般が33,000円(税込)、学生が22,000円(税込)、会員が27,500円(税込)の受験料がかかります。また、受験資格として修了する必要がある「JDLAプログラム」にも受講費用が必要なことも知っておきましょう。
以下の記事ではE資格を受験するメリット・デメリットを受験するならぜひ受けておきたい講座と共に紹介しております。
E資格の試験当日の流れ
E資格の試験を受けるために必須の「JDLAプログラム」を修了し、試験の申込みを終え、試験当日を迎えた際に慌てることのないよう、当日の流れを知っておきましょう。
受付
試験当日は、E資格の試験を申し込んだ際に選択した試験会場で受付をします。手続きのため試験開始の15分前までには会場に到着するようにしましょう。
受付では、本人確認書類2点を提示します。セキュリティは厳しく、パスポートや運転免許証など顔写真付きの本人確認書類が必要となるため、持っていない場合は、本人確認書類として有効となるものを確認して準備しておきましょう。その後、カメラで顔を撮影し、電子署名をします。
私物はロッカーへ
試験会場に持ち込めるのは、本人確認書類とロッカーキー、眼鏡、マスクのみです。それ以外の私物は全てロッカーにしまっておきます。ロッカーのサイズによっては荷物が全部入らないということもあるため、大きな荷物で試験会場に向かわないように注意しましょう。
入室前にチェック
試験を受ける際は本人確認書類とロッカーキーのみ持って受験します。この際、時計は付けられず、手に何か書いていないかも確認されます。さらに眼鏡をかけている場合は、眼鏡に何も記載がないかのチェックや、ポケットの中も何か入っていないかチェックが入ります。
試験ではペンが配布される
試験ではペンと、用紙もしくはホワイトボードが配られ、計算問題などはこれらを使用して解きます。また、防音のヘッドフォンが用意されており、周囲の音を気にせず集中して試験に取り組めます。
試験結果は後日メールで届く
試験結果は、およそ3週間後までに、申込時に登録したメールアドレスに届きます。
E資格が学べるおすすめ講座
E資格に求められるディープラーニングの理論や実装方法といったスキルを学ぶには、受験条件でもある「JDLA認定プログラム」を受講するのが最も効率的でしょう。「JDLAプログラム」は様々な機関が運営しています。
初心者を対象としたものから、ある程度ディープラーニングの知識がある人向けのものまで、様々な種類の講座が選択できます。受講方法や費用、修了にかかる期間、サポート体制など、自分に合った講座を選ぶことが重要でしょう。ここからはおすすめの講座を紹介します。
Aidemy PREMIUM「E資格対策講座」
Aidemyが提供する「E資格対策講座」は、受講期間が3か月、受講費用は327,800円(税込)です。オンライン形式の講座で、自分のペースに合わせて進められるため、働きながらE資格試験の合格が目指せます。
特徴は、合格保証が付いている点でしょう。合格保証は一定の条件を満たした人に、2回目のE資格試験まで継続してサポートする制度です。合格まで手厚くサポートしてもらえるため、安心して学習を進められるでしょう。
また、数学やプログラミングの初心者でも基礎から学べるため、予備知識なしでも受講可能です。チューターへの個別質問は回数無制限で受け付けてもらえ、分からない部分も理解できるまで教えてもらえます。
AI研究所「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」
AI研究所の「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」では、受講形式が「会場」「ライブウェビナー」、「eラーニング」の3つの中から選べます。講師と対面で学びたい人は会場受講、オンラインで講師とやりとりしながら学習したい人はライブウェビナー、時間・場所を問わず自分のペースで学びたい人はeラーニングがおすすめです。
受講期間は最短4日、受講費用は会場受講、ライブウェビナーの場合はどちらも138,600円(税込)、eラーニングは76,780円(税込)です。
短期集中学習で最短で合格レベルに達するスキルが身につけられ、オリジナルテキストに基づいて進められる講義では、プロの講師が分かりやすく解説してくれます。AIの知識がない初心者でも合格できるよう、合格に必須の知識を身につけられます。
費用もリーズナブルで、初心者で講座について行けないと感じた場合には返金保証制度もあるため、気軽に受講できる講座です。
キカガク「E資格取得コース ディープラーニング ハンズオンコース」
キカガクの「E資格取得コース ディープラーニング ハンズオンコース」は3日間のコースで、受講費用は165,000円(税込)です。初心者でも分かりやすい講座で、実際に手を動かしながら主体的に学習を進めるスタイルが特徴です。
受講生と講師の双方向のコミュニケーションにより、学びながらその場で理解を深めることができます。初心者でも安心してスタートできるよう、「数学・Pythonの基礎動画」をプレゼントしており、前提知識をしっかりと身につけて学習を開始できます。また、学習内容に関する質問をいつでも受け付けており、経験豊富な講師陣に学習内容に関して気軽に確認できるのは、学習を進める中で心強く感じるでしょう。
E資格取得に必要になる勉強時間を以下の記事にて詳しく解説しておりますので参考にしてください。
E資格試験を受けた人の口コミ
実際にE資格試験を受験した人はどのように感じているのでしょうか。いくつかの口コミを紹介します。
- 仕事で普段からAIに携わっている人なら、短期間でも合格できる内容だと思います。
- キャリアアップ目的に受験しました。
- 機械学習の基本となる知識に関しても学習し直せ、エンジニアとして身につけておくべき知識やスキルが定着したと感じます。
- 試験に合格すると、合格者コミュニティへの参加権が得られ、情報交換の場としてAI業界の横の繋がりを広げるのに重宝しています。
- 試験では応用数学、機械学習の設問を取りこぼさないように注意しました。
- 合格したら合格者用ロゴが使えるようになるため、名刺にロゴを入れてアピールできます。
E資格試験を受けた人の口コミでは、試験勉強を通してエンジニアとして求められる知識やスキルを身につけられたという意見や、試験に合格するために意識したことも書かれていました。また、合格すると合格者コミュニティへの参加権や合格者ロゴが使用できるといったメリットがあることも分かります。
E資格を取得して、将来性のある分野で活躍しよう
AIエンジニアとしてのスキルは、今後さらに需要が見込まれます。E資格取得は、AIエンジニアとしての知識やスキルを客観的に証明できるものとなるでしょう。将来性がある分野で活躍したいという人は、E資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。