2DCADのコストを見直したい企業のなかには、「AutoCADの代替ソフトとしてZWCADは使えるのか」「DWGデータはそのまま利用できるのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
ZWCADは、AutoCADとの高い互換性と永久ライセンスによるコストの安さが特徴のCADソフトです。建築・設備・土木・製造業を中心に導入が進んでいますが、導入後に後悔しないためには、互換性や機能面を事前に確認しておくことが重要です。
そこでこの記事では、ZWCADの特徴や価格、ライセンス形態、AutoCADとの違い、導入メリット・デメリットについて企業向けにわかりやすく解説します。
ZWCADとは
ZWCAD(ズィーダブルキャド)とは、中国のZWSOFT社が開発する2DCADソフトです。
世界90か国以上で利用されており、累計140万ライセンス以上の導入実績があります。
また、建築・設備・土木・製造業など幅広い業界で利用されており、近年はAutoCADの代替CADとして導入する企業も増えています。
以下に、ZWCADの主な特徴をまとめました。
- DWGファイルに標準対応
- AutoCADと高い互換性
- 永久ライセンスで利用可能
特に、画面構成がAutoCADに近いことから、ソフトを移行しても短期間で業務に活用できるのが強みです。CADソフトのなかでも費用が安価なほか、買い切り型として購入できるため、ランニングコストを見直したい企業に向いています。
ZWCADとAutoCADの違い

ZWCADの導入を検討する際に比較しておきたいのが、Autodesk社が提供している「AutoCAD」です。以下に比較表をまとめました。
| 比較項目 | ZWCAD | AutoCAD |
|---|---|---|
| ライセンス | 永久ライセンス | サブスクリプション |
| DWG対応 | 〇 | 〇 |
| 操作性 | 非常に近い | 標準 |
| 価格 | 低価格 | 高価格 |
| 2D機能 | 〇 標準搭載 | 〇 標準搭載 |
| 3D機能 | △ 限定的 | 〇 標準搭載 |
| 業界シェア | 中程度 | 非常に高い |
まず、上の画像のように基本的な画面構成は同じです。
また、以下のようにレイヤー管理のコマンドが「画層プロパティ管理」とあるように、ソフト内のコマンドの名称などもほぼ同じであるため、乗り換えやすさに優れています。

これに対し、主な違いは価格と機能面です。ZWCADは買い切り型の永久ライセンスを採用しているため、長期間利用する場合はコストを抑えやすくなります。一方、AutoCADはサブスクリプション方式で常に最新バージョンを利用できることが特徴です。
また、AutoCADは2D・3Dの両方に対応できますが、ZWCADは2Dメインのソフトとなります。
そのため、2D・3Dの両方に対応したいならAutoCAD、2Dのみで良い場合はZWCADが最適です。
※3Dに対応したい場合は、ZWSOFTが別に提供している「ZW3D」を導入する必要があります。
なお、比較をしたうえでAutoCADを導入したい方は、導入後の学習を効率化するために、セミナー講習を活用するのがおすすめです。以下のセミナーでは、プロの講師から実践的な使い方や業務に欠かせない基本操作を学べます。
| セミナー名 | AutoCAD基礎セミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 29,700円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
セミナー講習はAutoCADの無料体験版から参加可能です。
| ライセンス名 | 価格 | 特典 |
|---|---|---|
| AutoCAD 1年間ライセンス | 84,700円(税込) | ・AutoCADインストール手順書 ・AutoCADの基礎レクチャー動画(eラーニング) ・AutoCADの自動化レクチャー動画(eラーニング) ・AutoCADトレーニングガイド ・AutoCAD教育セミナー5,000円OFFクーポン |
| AutoCAD Plus | 260,700円(税込) | ・AutoCADインストール手順書 ・AutoCADの基礎レクチャー動画(eラーニング) ・AutoCADの自動化レクチャー動画(eラーニング) ・AutoCADトレーニングガイド ・AutoCAD教育セミナー5,000円OFFクーポン |
また、AutoCADの概要を詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
ZWCADはAutoCADのコストを抑えたい企業におすすめ

まず結論として、ZWCADは次のような企業におすすめです。
| おすすめ企業 | ZWCADがおすすめな理由 |
|---|---|
| 2D図面の作成・修正が中心の企業 | ZWCADはDWGに対応している |
| AutoCADのライセンス費用を見直したい企業 | 永久ライセンスを選べる(サブスクよりもコストを抑えやすい) |
| AutoCAD経験者が多い企業 | 画面構成やコマンド操作がAutoCADに近い |
| 複数人でCADを使う設計部門がある企業 | ネットワークライセンスを通じて複数ライセンスを管理できる |
| 機械設計・製造図面を扱う企業 | 機械設計向けのZWCAD MFGも提供されている |
反対に、AutoCAD専用アドオンを多用している企業や、高度な3D設計まで1つのCADで完結させたい企業は、導入前に慎重な検証が必要です。
AutoCADからZWCADへ移行する企業が増えている理由
近年、建築・設備・土木・製造業を中心に、AutoCADからZWCADへ移行する企業が増えています。その背景には、CADソフトの性能だけでなく、企業を取り巻くコストや人材育成の課題があります。
- CADライセンス費用が年々負担になっている
- 設計者が増えるたびにライセンス費用も増加する
- 既存のDWG資産を活用し続けたい
- CADの入れ替えによる教育コストを抑えたい
- 図面修正が中心で高度な3D機能を利用していない
- 限られた予算のなかでDXや設計環境を整備したい
このような課題を解決する手段として、注目されているのがZWCADです。
AutoCADと近い操作性やDWG互換性を維持しながら、ライセンスコストを抑えられることから、特に中小規模の設計会社や建設関連企業を中心に導入が進んでいます。
ZWCADの価格一覧(Standard・Professional・MFG)

ZWCADは、AutoCADと比較して導入コストを抑えやすいのが特徴です。
ライセンスは買い切り型の永久ライセンスとなっており、一度購入すれば継続的な利用が可能です。利用する機能や運用方法によって価格が異なるため、自社の業務内容に合ったプランを選びましょう。
| 価格(税込) | 特徴 | ソフトウェア認証(スタンドアロン) | ハードウェア認証(スタンドアロン) | ネットワーク版 |
|---|---|---|---|---|
| ZWCAD Standard | 基本的な2D作図機能を搭載 | 113,300円 | 146,300円 | 118,800円 |
| ZWCAD Professional | LISP・VBAなど高度な機能に対応 | 159,500円 | 192,500円 | 167,200円 |
| ZWCAD MFG | 機械設計向け機能を追加搭載 | 174,900円 | 207,900円 | 184,800円 |
出典:ZWSOFT「ZWSOFT各種製品と価格について」
また、ZWCADは必要に応じてバージョンアップ版を購入できます。
バージョンアップするかは任意で選択可能であり、プランやバージョンアップの内容によって金額が異なります(初期コストの数分の1の費用)。
出典:ZWSOFT「旧バージョンからのバージョンアップ価格の設定はありますか?」
サブスクリプション型CADのように毎年契約を更新する必要がないため、長期的なコストを抑えやすいのが魅力です。
ZWCADのライセンス形態
ZWCADには、利用環境に合わせて選べる3つのライセンス形態があります。
| ライセンス形態 | 特徴 | おすすめ企業 |
|---|---|---|
| ソフトウェア認証 (スタンドアロン) |
1台のPCに紐づけて利用する方式 | 個人事業主・小規模事務所 |
| ハードウェア認証 (スタンドアロン) |
USBドングルによる認証方式 | 複数PCで利用したい企業 |
| ネットワークライセンス | ライセンスを共有して利用可能 | 設計者が複数いる企業 |
たとえば、設計担当者が固定されている場合はスタンドアロン版で十分です。
一方、複数の担当者が交代でCADを利用する企業では、ネットワークライセンスを選ぶことでライセンス費用を抑えやすくなります。
AutoCADから乗り換えると年間コストはどれくらい下がる?
ZWCADが注目される理由の1つが、AutoCADと比較した際のランニングコストの安さです。
たとえば、設計者5名がCADを利用する企業を想定して比較すると、次のようになります。
| 項目 | ZWCAD Professional | AutoCAD |
|---|---|---|
| 1名当たりの初期コスト(税込) | 167,200円 (ネットワーク版の場合) |
83,600円 (1年契約プランの場合) |
| 初年度導入費用 | 836,000円 | 418,000円 |
| 3年間の総額 | 836,000円※ | 1,254,000円 |
| 5年間の総額 | 836,000円※ | 2,090,000円 |
出典:Autodesk「AutoCAD製品ページ」
※ZWCADはバージョンアップが不要な場合を想定
このように、初期費用はZWCADのほうがかかるものの、3年目にはAutoCADのコストのほうが上回る計算となります。もしZWCADのバージョンアップが必要な場合にも、1ライセンス当たり数万円であるため、AutoCADよりも費用を抑えやすいのが魅力です。
ZWCADの導入前に知っておきたいメリット・デメリット
ZWCADを導入した後に「思っていた製品と違った」と後悔しない参考として、ここでは導入するメリット・デメリットを解説します。
ZWCADのメリット
ZWCADの主なメリットは、次のとおりです。
- AutoCADとの高い互換性がある
- DWGデータをそのまま利用できる
- 永久ライセンスで長期コストを抑えられる
- AutoCADに近い操作性で教育コストを削減できる
- 比較的低スペックなPCでも動作しやすい
- ネットワークライセンスに対応している
- 建築・設備・土木・製造業など幅広い業界で利用できる
ZWCADは、DWGデータを取り扱う案件を請け負っている企業や、AutoCADの更新費用を負担に感じている企業にとって導入効果が高い製品です。まずは無料体験版を利用し、自社業務との相性を確認してみてください。
ZWCADのデメリット

ZWCADはコストパフォーマンスに優れたCADソフトですが、すべての企業に向いているとは限りません。業務内容によっては、AutoCADや他のCADソフトの方が適しているケースもあるため、以下のデメリットが影響しないかをチェックしておきましょう。
- AutoCAD専用アドオンが利用できない場合がある
- 一部のLISPやカスタマイズ機能で動作検証が必要になる
- Mac(macOS)には対応していない
- 高度な3D設計には向いていない
- AutoCADほど導入事例や情報量が多くない
- 取引先によってはAutoCAD指定の場合がある
実際、上の画像のようにZWCADのアドオンはZWSOFTが運営するサイト内にあるものしか利用できません。Autodesk提供のものは使えない場合がある点に気を付けましょう。
価格だけで判断するのではなく、実際の業務で使用している図面やカスタマイズ環境で事前検証を行ったうえで導入を判断してください。
またデメリットが気になる方は、AutoCADを導入してから検討するのもおすすめです。
AutoCADは以下から無料体験版を申し込めます。
ZWCADの導入手順
ZWCADは、無料体験版から利用を開始できるため、いきなり製品版を購入する必要はありません。特に企業で導入する場合は、既存図面との互換性や操作性を確認してから正式導入するのがおすすめです。
ここでは、ZWCADを導入する基本的な流れを紹介します。
導入前に推奨PCスペックを確認する
まずは、現在利用しているPCでZWCADが快適に動作するか確認しましょう。
以下の推奨スペックを満たしていない場合、大容量図面の表示や編集時に動作が遅くなる可能性があります。
| 項目 | 最小システム要件 | 推奨システム要件 |
|---|---|---|
| OS | Windows 7 SP1以降 | Windows 10・11 |
| CPU | Intel Pentium 4 1.5GHz以上または同等のAMDプロセッサ | Intel Core i5-10400以上 |
| メモリ | 2GB | 8GB以上 |
| グラフィック | 1GB、OpenGL 4.2対応 | 2GB以上、OpenGL 4.2対応 |
| ストレージ | OSディスク2GB、インストール領域2GB | OSディスク4GB、インストール領域2GB |
| 解像度 | 1024×768以上 | 1440×900以上 |
出典:ZWSOFT「ZWCADを使うには、どのような動作環境が必要ですか?」
ZWCADは比較的軽量なCADソフトですが、大容量図面や複数ファイルを扱う場合は推奨スペックを満たしていることが重要です。特に企業で利用する場合は、最小要件ではなく推奨要件を基準にPCを選ぶことをおすすめします。
なお、建築・設備・土木分野で大容量のDWGデータを扱う場合や、複数の図面を同時に開く場合は、メモリ16GB以上の環境を用意しておくとより快適に利用できます。
無料体験版を導入する

PC環境に問題がなければ、次に無料体験版を導入します。
ZWCADでは30日間利用できる無料体験版が提供されており、Professional版相当の機能を試すことが可能です。
導入手順は次のとおりです。
- ZWCAD公式サイトへアクセスする
- 画面右上の「30日間無料体験」を選択する(上の画像参照)
- 必要事項を入力する
- メールに届くURLからインストーラーをダウンロードする
- インストールして起動する
まずは既存のDWG図面を読み込み、表示や印刷、編集に問題がないか確認してみましょう。
業務活用ができると判断できたら製品版を購入する
無料体験版で十分に検証できたら、製品版の導入を検討します。
導入時は、単純に価格だけで選ぶのではなく、利用人数や業務内容に合わせてライセンス形態やプランを選ぶことが重要です。
- 2D図面中心なら「Standard」
- 建築・設備・土木設計なら「Professional」
- 機械設計なら「MFG」
特に企業導入では、体験版の段階で実際の業務図面や運用環境を使った検証を行うことで、導入後のトラブルを防ぎやすくなります。
また、そのほかの2DCADとZWCADを比較したい方は、以下の記事もおすすめです。
ZWCADについてまとめ
ZWCADは、AutoCADとの高い互換性を維持しながら、永久ライセンスによって導入コストを抑えられるCADソフトです。特に、2D図面を中心に扱う建築・設備・土木・製造業の企業に適しています。
導入を検討している場合は、まずZWCADの30日間無料体験を利用し、自社の図面や業務環境で問題なく活用できるか確認してから導入してください。