AIのディープラーニングに関するE資格は、試験に合格することで取得できます。
ただ、1回の試験で必ずしも合格できるとは限らず、落ちてしまう恐れがあります。
ではE資格の試験に落ちた場合、どうすれば良いのか、実際に落ちる確率などと共に解説していきます。
E資格に落ちてしまう確率は
E資格の試験は一部の例外を除いて、基本的には年に2回実施されています。
そして、年によって、合格率が大幅に異なります。
開催回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2018年 | 337 | 234 | 69.44% |
2019年1回目 | 387 | 245 | 63.31% |
2019年2回目 | 696 | 472 | 67.82% |
2020年1回目 | 1,042 | 709 | 68.04% |
2021年1回目 | 1,688 | 1,324 | 78.44% |
2021年2回目 | 1,170 | 872 | 74.53% |
2022年1回目 | 1,327 | 982 | 74.00% |
2022年2回目 | 897 | 644 | 71.79% |
2023年1回目 | 1,112 | 807 | 72.57% |
2023年2回目 | 1,065 | 729 | 68.45% |
JDLA(日本ディープラーニング協会)が公開している情報によると、初めてE資格試験が実施された2018年の合格率は、69.44%です。翌2019年に実施された1回目の試験の合格率は63.31%ですが、2021年の1回目は78.44%と、大幅に上昇しています。
つまり、E資格の試験に落ちてしまう確率は、およそ40%から20%前後と考えておくと良いでしょう。また、E資格の合格基準は公表されていませんが、いずれの科目も約60%から70%前後が平均点となっています。
合格率と平均点に近いため、その年の平均点を獲得できれば、合格できる可能性が高いです。
したがって、最低でも6割以上の点数を獲得しないと、落ちてしまうと考えておきましょう。
こちらの記事でもE資格の合格率や難易度、取得のための対策方法を紹介しておりますのでご参考にしてください。
E資格に落ちてしまった場合
それでは実際にE資格に落ちてしまった場合の対処方法を紹介します。
なるべく早めに再受験をする
E資格の試験に落ちてしまった場合、そこで諦めないのであれば、再受験をすることになります。
E資格試験を受けるためには、JDLAが認定するプログラムを終了しておく必要があります。
ただ、JDLA認定プログラムの修了実績は、修了してから2年以内まで有効です。
そのため、万が一試験に落ちたとしても、再試験を受ける前に、改めて認定プログラムを修了する必要はありません。
もし、認定プログラムを修了してから2年が経過して再受験をしようとした場合、もう一度認定プログラムを受けて、受験資格を取得する必要があります。
認定プログラムを受講する費用は、決して安くはありません。
受験をする度に認定プログラムを受けていれば、コストが大きな痛手となってしまうでしょう。
そのため、可能な限り、認定プログラムを修了してから2年以内に再受験をし、合格することが望ましいです。
再受験時はまずシラバスを確認
E資格の試験は基本的に、
- 数学的基礎
- 機械学習
- 深層学習の基礎
- 深層学習の応用
- 開発・運用環境
の5科目から出題されます。ただ、毎回範囲が同じとは限らず、回ごとに内容が変わる場合があります。そのため、試験に落ちた場合は、再受験をするのであれば、まずは次回受験する試験のシラバスを確認するようにしましょう。
そして、再受験のために学習しておくべき範囲を把握した上で、合格のための勉強をしましょう。
受講した認定プログラムを確認
E資格を受験するために修了しなければならない認定プログラムの中には、落ちた場合、再受験に向けて学習ができるカリキュラムを用意しているところもあります。
そのため、まずは受講した認定プログラムを確認するようにしましょう。
もし、改めて学習できるカリキュラムが用意されているのであれば、それを利用した方が無難です。
手元にある教材で学習
認定プログラムに再受験に向けたカリキュラムが用意されていない場合、手元にある教材を使用して学習をしましょう。認定プログラムを受講する際に使った教科書や動画教材などは、再受験用の学習に使える可能性が高いです。
また、ある程度基礎が身に付いているのであれば、E資格の試験対策用の書籍を購入するのも良いでしょう。その他に、AI開発で使用されているプログラミング言語、Pythonを教材として使用するという手もあります。
別の認定プログラムを受講し直す
E資格の認定プログラムは、受験資格を得られるだけでなく、試験対策の学習にも活用できます。
そのため、自らに合ったものを選ぶ必要があります。
ただ、自身に合わない認定プログラムを選んでしまって、再受験のための学習が全くできないということもあり得ます。そのような場合には、認定プログラムの修了から2年が経過していなくても、改めて別の認定プログラムを受け直した方が良いかもしれません。
E資格に落ちないための対策
それでは、E資格に落ちないためにはどのような対策すれば良いでしょう。具体的に解説していきます。
また、実際にE資格を受けた方がこちらの動画にて受験内容や合否を紹介しておりますのでご参考にしてください。
基礎から学べる認定プログラムで学習
E資格に合格するためには、勉強が必須です。
応用数学、機械学習、深層学習、開発・運用環境の4科目に関する知識を蓄える必要があります。
E資格を取得を目指す場合、教材や一般公開されている動画を使用した独学は、現実的ではありません。
そのため、基礎から学べる認定プログラムを選び、受験資格を得ると共に、合格するための知識を身に付けるのが着実です。
基礎から学ぶのであれば、AI研究所が提供する、E資格対策ディープラーニング短期集中講座をおすすめします。E資格試験に含まれている内容を、基礎からひと通り学べる講座です。
AIに関して何も知らない初心者も対象となっているため、幅広い人がE資格取得のために利用可能です。そして、E資格の認定プログラムに認定されているので、受験資格を得ることもできます。
E資格対策ディープラーニング短期集中講座は、
- 会場受講
- ライブウェビナー
- eラーニング
の3通りから選択可能な講座で、自分のペースで学習をしていくことができるのが特徴です。
順調に学ぶことができれば、会場受講とライブウェビナーは最短1ヶ月、eラーニングであれば最短4日で知識を身につけられます。
そして、どれを選択したとしても、eラーニングで後から復習が可能です。
そのため、ディープラーニングに関して詳しくない初心者であっても、納得できるまで学習を繰り返すことができます。
時間を確保して継続的に学習
E資格の認定プログラムには、基礎的なことを学んだ上で、試験対策もできるものがあります。
ただ、そういった認定プログラムを受講しただけで、E資格試験に合格できるとは限りません。
大切なのは、受講した後の復習です。
E資格試験に合格するためには、100時間前後、人によっては200時間以上をかけなければならないこともあります。そのため、認定プログラムを受講しただけで満足するのではなく、毎日時間を確保して、継続的な学習をするようにしましょう。
そして、カリキュラムの中で分からない部分は、可能な限りなくしておくことが大切です。
以下の記事ではE資格の過去問例を紹介していますので、ぜひご覧いただき復習に役立ててください。
模試や問題集で実力を確かめる
ある程度AIについて学習した経験があるけれども、E資格に合格できる実力があるかどうかがわからないという人は、模試や問題集で実際に問題を解いてみることをおすすめします。
E資格は、過去問は公開されていませんが、実践的な模試が実施されていたり、問題集が市販されていたりします。その模試や問題集で高い点数を獲得できれば、認定プログラムを自由に選んで、受験資格を得ると良いでしょう。
あまり好ましい点数を獲得できなかった場合は、基礎から学べる認定プログラムを受講して、合格できる実力を身に付けた方が無難です。
また、認定プログラムを受講している人、あるいは修了した人が、自らの実力を確かめるために模試を受けたり問題集を解いたりするという選択肢もあります。ほとんどの認定プログラムは、受講が終わった後、自ら復習として学習を継続して、受験をするという形になっています。
そのため、復習によって本当に合格できる実力が身に付いたのか、不安になる恐れがあります。
そこで、模試や問題集を利用して、高い点数を獲得できれば、自信を持って受験に臨めるはずです。
E資格に落ちた場合は早めに再受験を
E資格の試験に落ちた場合、再受験をする必要があります。
そして、認定プログラムを受け直さずに済むよう、なるべく早めに再受験をして、合格した方が良いです。また、1回で合格できるに越したことはないため、セミナーの受講など、適切な対策をして試験に臨みましょう。