【2025】イラストレーターでトリミングする方法!切り抜き方やできない時の対処方法

イラストレーターを使っていると、特定の領域以外を切り取って見えなくしたい場合もあるでしょう。
イラストレーターでは、二つの方法で画像のトリミングができます。

本記事で、イラストレーターでトリミングする方法について解説します。また、トリミング表示機能を使って、アートボード外の領域を非表示する方法についても見ていきましょう。

イラストレーターでトリミングが必要なケース

イラストレーターでトリミングが必要なケース

イラストレーターでトリミングが必要になるケースは、以下のとおりです。

  1. 狙いのサイズに収めたいケース
  2. 画像の一部を強調したいケース
  3. 不要なオブジェクトが映り込んでいるケース

これらのトリミングが必要になるケースについて見ていきましょう。

ケース①狙いのサイズに収めたいケース

デザインを特定のサイズに調整したい場合、トリミングは必須の作業です。
例えば、バナーや名刺、チラシなどサイズが決まっているデザインでは、トリミングを使って余分な部分を切り取ることで狙いのサイズに収められます。

ケース②画像の一部を強調したいケース

デザインの中で、特定の部分を目立たせたいときにもトリミングは有効です。
例えば、商品の一部分だけをクローズアップして強調したい場合、余分な部分を切り取って商品にフォーカスをあてることで、メインとなる要素を際立たせられます。

特に、被写体が小さくどこに注目すればよいかわからない画像はトリミングをすることで、魅力的な構図になる場合があります。

ケース③不要なオブジェクトが映り込んでいるケース

使用したい画像に不要なオブジェクトが映り込んでしまっている場合は、トリミングをすることでいらない部分をカットできます。

背景に人が映り込んでいたり、目立たせたくない物が映っていたりすると、デザイン全体の印象が損なわれる場合があります。
トリミングで必要な部分だけを残すことで、作品のクオリティを上げられるでしょう。

イラストレーターでトリミングする方法2つ

イラストレーターでのトリミングは、以下2つの方法から行えます。

  1. クリッピングマスク
  2. 画像の切り抜き

それぞれの方法について見ていきましょう。

①クリッピングマスク

クリッピングマスクとは、上に配置したオブジェクトの形で下のオブジェクトを切り抜きできる機能です。
厳密にいえばトリミングとは異なる機能ですが、トリミングのように不要な箇所を非表示にする表現ができます。

イラストレーターでクリッピングマスクをする方法は以下のとおりです。

  1. トリミングしたい画像をアートボード上に配置するトリミングしたい画像をアートボード上に配置する
  2. トリミングしたい形のオブジェクトをシェイプツールで作成して、画像の上に重ねるオブジェクトをシェイプツールで作成して、画像の上に重ねる
  3. 画像とオブジェクトをドラッグで囲み複数選択する
  4. レイヤーパネル右上にある三本線のメニューから「クリッピングマスクを作成」をクリックする「クリッピングマスクを作成」をクリックする

クリッピングマスク_完成図

クリッピングマスクは以下の表のように、切り抜き用のオブジェクトを作るためのツールによって、切り抜ける形が異なります。

ツール
シェイプツール 楕円形や長方形など、作成したシェイプの形で切り抜ける
文字ツール 文字の形で切り抜ける
ペンツール ペンツールで囲った自由な形で切り抜ける

クリッピングマスクで隠れた領域は非表示になっているだけで、完全に切り抜かれたわけではありません。
そのため、後から見える領域を変更したり、マスクを解除したりも可能です。

この柔軟さが、クリッピングマスクでトリミングをする魅力といえます。

また、クリッピングマスクの使い方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
画像を切り抜く方法だけでなく、文字でマスクする方法や、マスクの周りにぼかしをかける方法などについても解説しています。

【2025】イラレのクリッピングマスクとは?やり方とできない場合の対処法を解説!

②画像の切り抜き

画像を四角形で切り抜いてトリミングしたい場合は、画像の切り抜き機能を使いましょう。イラストレーターで画像の切り抜きをする方法は以下のとおりです。

  1. トリミングしたい画像を選択する
  2. オブジェクトメニューから「画像の切り抜き」を選択する「画像の切り抜き」を選択する
  3. 上下左右と四隅の八箇所がドラッグできるようになるので好きな形に調整する好きな形に調整する
  4. Enterキーを押して編集を確定する

クリッピングマスクとの違いは、実際に画像が切り抜かれるため、再編集ができない点にあります。
それでも、領域をドラッグするだけでトリミングができるので、クリッピングマスクよりも手軽に操作できる点は魅力です。

イラストレーターでトリミング表示する方法

イラストレーターでトリミング表示する方法

トリミング表示とは、アートボードからはみ出た部分を非表示にできる機能です。
アートボード内の要素のみを表示させることで、仕上がりをイメージしやすくなります。

イラストレーターでトリミング表示を行う際は、表示メニューから「トリミング表示」をクリックするのみです。解除したい場合は、同じ手順を行うことでいつでも解除できます。

トリミング表示で非表示になった部分は、実際には切り抜かれていないので、アートボード内に移動させると再度表示されます。

また、イラストレーターについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
イラストレーターがどのようなソフトなのかや、イラストレーターできることについて解説しています。

【2025】Illustrator(イラストレーター)はどんなソフト?特徴やできることを解説

イラストレーターのトリミング機能が分かるおすすめ講座

イラストレーターのトリミング機能が分かるおすすめ講座

今回紹介したトリミング機能のようにイラストレーターの基本的な機能を学びたいなら、Illustrator基礎セミナーがおすすめです。

Illustrator基礎セミナーは、イラストレーターを短期間で習得することを目標としているセミナーで、実務で使える機能を重点的に学べます。
イラストレーターを使ってオリジナルアイコンを作ったり、文字の変形ができる文字タッチツールでタイポグラフィックを作ったりできます。

イラストレーターの基本を学びたい方や自分の知識を復習をしたい方は、ぜひIllustrator基礎セミナーをチェックしてみてください。

セミナー名Illustrator基礎セミナー
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

スケジュール/お申し込みはこちら

イラストレーターでトリミングする際のコツ・ポイント

イラストレーターでトリミングする際は、以下のコツを意識しましょう。

  1. 三分割構図にする
  2. 余白を取る
  3. 頭が切れないようにする

これらのコツについて見ていきましょう。

①画像を三分割構図にする

イラストレーターでトリミングを行う際は、「三分割構図」を意識するとバランスの取れたレイアウトにできます。
三分割構図とは、画像を縦横に3等分した際、交差するポイントに重要な要素を配置する方法です。

この構図を使うことで、デザインに自然なバランスが生まれ、視線を引きつけやすくなります。
特に視覚的に強調したい部分や、メインとなるオブジェクトを配置する際に役立つテクニックです。

画像には主役がないと何を伝えたいのかがわからないため、三分割構図をうまく使って、主役を目立たせるようにしましょう。

②画像の余白を取る

トリミングする際は、ある程度の余白を取ることが大切です。余白がなければ、画像が窮屈に見えてしまいます。

余白を取ることでデザイン全体に洗練された印象を与え、視認性も向上します。トリミングは情報を詰め込むよりも、余白を活用することが大切です。

あえて全体からはみ出させてダイナミックな表現をする場合もありますが、画像の四隅にぴったりとくっつけるのは避けましょう。

③画像の頭が切れないようにする

人物の写真やイラストをトリミングする際は重要な部分、特に頭が不自然に切れないように気をつけましょう。

人物の頭頂部が切れてしまうと、全体的なバランスが崩れるだけでなく、違和感のある印象を与えてしまいます。
そのため、人物のトリミングをする際は、必ず被写体の頭部がフレームに収まっているかを確認しましょう。

また、頭以外にも関節や首で切ることも、違和感が大きく出るので避けることが大切です。

Illustrator基礎セミナーの詳細はこちら

イラストレーターでトリミングできない原因と対処方法

イラストレーターでトリミングできない原因と対処方法

イラストレーターでトリミングができない際に考えられる原因は以下のとおりです。

  1. 重なり順が間違っている
  2. グループ化されている
  3. レイヤーが選択されていない

これらの原因について見ていきましょう。

①重なり順が間違っている

イラストレーターのクリッピングマスクでトリミングする際は、切り抜きたい形状のオブジェクトを前面に配置する必要があります。

同じAdobe製品のPhotoshopでは、オブジェクトを下に配置してマスクをかけるため、Photoshopを普段使っている方は、重なり順を逆にしてしまっている可能性が考えられます。

レイヤーパネルからレイヤーをドラッグして、適切な重なり順になるように変更しましょう。
また、画像とオブジェクトの間にほかのレイヤーが挿入されている場合も、うまくクリッピングマスクはかけられません。

レイヤーパネルから余計なレイヤーが入っていないかの確認もあわせてしておきましょう。

②画像がグループ化されている

マスクに使いたいオブジェクトがグループ化されていると、クリッピングマスクは使えません。
グループ化されているレイヤーを選択した状態でオブジェクトメニューの「グループ解除」をクリックして、グループを解除してから、再度クリッピングマスクをかけてください。

また、複数のオブジェクトを組み合わせた形でクリッピングマスクしたい場合は、グループ化ではなく、パスファインダーの「合体」でオブジェクトを一つにしてからマスクをかけましょう。

③画像のレイヤーが選択されていない

初歩的な原因ですが、画像の切り抜きをする際に項目がグレーアウトして選択できない場合、切り抜きをしたいレイヤーが選択されていない可能性があります。

レイヤーを選択してから再度オブジェクトメニューから「画像の切り抜き」を適用させましょう。
また、そもそもレイヤーを選択できない場合は、レイヤーにロックがかかっている可能性が考えられます。

レイヤーパネルから、対象レイヤーの左に鍵のアイコンがついていないか確認しましょう。ついていればアイコンをクリックしてロックを外すことで、レイヤーを選択できるようになります。

イラストレーターでトリミングする方法についてまとめ

今回は、イラストレーターでトリミングする方法について紹介しました。トリミングは、デザインの一部を強調したり不要な部分を取り除く際に有効な機能です。

イラストレーターでは、クリッピングマスクを使うことで特定の形状に画像を切り抜けるため、決められたレイアウトに画像をはめ込むことができます。

また、トリミングを効果的に行うためには、余白の確保や構図のバランスも重要です。これらのポイントを押さえてトリミングを行い、クオリティの高いデザインを作成してみてください。

イラストレーターでトリミングする方法!切り抜き方やできない時の対処方法
最新情報をチェックしよう!