様々な情報を安全にやり取りする際には、PDF形式のデータが使用されることが多いです。
そのデータに含まれている情報を、エクセルで使用したい場合もあるでしょう。
ただ、PDFのままでは、情報をエクセルに読み込むことはできません。エクセルに対応する形式に、変換する必要があります。
では、どのように変換すれば良いのか、具体的な方法をご紹介していきます。
通常のエクセルはPDFに変換可能
PDFをエクセルに変換したいけれども、そもそも変換自体ができるのか、疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
基本的には、PDFはエクセルに変換できます。
正規の方法や、インターネット上で有志が提供している方法など、色々な選択肢がありますが、どれを選んでも変換できることに変わりありません。
変換すること自体が、ルール違反になってしまうということもないです。
よって、PDFをエクセルで使用しなければならなくなった場合は、積極的に変換をすると良いでしょう。
PDFをエクセルに変換する方法5選
ひと口でPDFをエクセルに変換すると言っても、その方法は数多くあります。
その中から有用性の高いもの以下5つをご紹介していきます。
- Adobe Acrobatの変換機能を使う
- ワード経由で変換をする
- メモ帳を経由して変換する
- 変換サイトを利用する
- 変換できるフリーソフトを使う
PDFをエクセルに変換する方法①Adobe Acrobatの変換機能を使う
PDFを確実かつ安全にエクセルに変換したいのであれば、Adobe Acrobatの使用をおすすめします。
PDFの作成や編集などを行える有料ツールで、利用するにはサブスクリプション契約を結ばなければなりません。
しかし、PDFを開発したAdobe社が提供しているという点が非常に大きいです。そのため、安心して変換することができるでしょう。
Adobe Acrobatには、標準でエクセルのXLS形式やXLSX形式への変換機能が備わっています。PDFを開いた状態でエクセルブックを指定し、書き出しを行うだけで自動で変換が可能です。
PDFが表形式だった場合、行や列、書式などの情報はそのまま維持されるので、変換後に修正作業を行う必要がありません。
また、PDF内の一部だけを抜き出してエクセルの形式に変換させるということもできます。
PDFをエクセルに変換する方法②ワード経由で変換をする
エクセルと同じOfficeソフトであるワードを経由して、PDFを変換させるという方法もあります。
エクセルでPDFファイルを直接開こうとすると、挿入する形になってしまいます。しかし、ワードであれば、PDF内のデータをそのまま開くことが可能です。
表形式のデータであれば、ワード内の表として表示されます。それをコピーして、エクセルに貼り付ければ、変換したことと同じ結果になるでしょう。
大抵の場合、エクセルとワードは一緒にインストールされているため、コストを追加せずにPDFを変換したい時にオススメです。
PDFをエクセルに変換する方法③メモ帳を経由して変換する
PDFを内容をコピーして、直接エクセルにペーストするという方法もあります。ただ、表をコピーした場合、ひとつのセルにまとめてペーストされてしまうのがデメリットです。
それを解消するためには、Windowsのパソコンに標準で入っているメモ帳を使用すると良いでしょう。
まずはメモ帳にペーストして、エクセル形式で保存します。それをエクセルで開くと、セルごとに分かれた表に変換することが可能です。
PDFをエクセルに変換する方法④変換サイトを利用する
インターネット上には、ファイルの形式を変換できるサイトが数多くあります。そのサイトを利用するのも、便利で良いでしょう。
無料で利用できるサイトであれば、コストはかかりません。
利用方法も、PDFをサイトにアップロードして、エクセル形式に変換されたものをダウンロードするというシンプルなものです。
ただ、機密情報が含まれているPDFをインターネット上にアップロードするのはリスクがあるため、特に重要ではない内容のPDFを変換する時のみ利用するようにした方が無難でしょう。
PDFをエクセルに変換する方法⑤変換できるフリーソフトを使う
変換サイトではなく、変換ソフトを使用するという方法もあります。フリーソフトであれば、サイトと同様にコストがかかりません。
基本的な使い方は、PDFを読み込ませて、エクセル形式を指定して変換するだけです。
変換ソフトはサイトと違い、オンライン環境が必須ではありません。そのため、オフライン環境でPDFを変換しなければならない場合に向いています。
エクセルには表の作成に便利な機能がたくさん備わっています。この記事ではエクセルを使った表づくりの基本を解説しております。
エクセルを使って、きれいで使いやすい表を作成して、業務や生活に是非役立ててください。
PDFをエクセルに変換する際の注意点
PDFをエクセルに変換する際には、以下のような気を付けなければいけないことがあります。
- 制限がかけられているPDFは変換できない
- 画像形式になっている部分は変換の対象外
- 変換後に手を加えなければならない場合がある
その注意点について、詳しく確認していきましょう。
注意点①制限がかけられているPDFは変換できない
通常のPDFは問題なくエクセルに変換できますが、パスワードがかけられているPDFは例外です。
PDFを作成する際には、データに含まれている情報を保護するために、制限をかけることができます。編集やコピー、印刷など、制限の内容は多種多様です。
その制限内容次第では、エクセルへの変換ができません。制限を解除するためには、パスワードが必要です。
作成者からパスワードを受け取れない場合は、変換は諦めましょう。
こちらの記事では、エクセルのパスワードの解除方法と注意点を解説します。エクセルを開こうとしてもパスワードを忘れてしまい、解除できない経験がある方は是非参考にしてみてください。
注意点②画像形式になっている部分は変換の対象外
PDFデータの中に含まれている情報は、全てが文字とは限らないです。
表などは、たとえ文字や数字が記載されていたとしても、画像形式になっていることが珍しくありません。
そして、紹介してきた方法の中にも、その画像形式の変換が対象外になっているものが多いです。
画像なので文字のようにコピーができないので、ワードやメモ帳にペーストできません。
変換サイトや変換ソフトでも、画像以外を変換するというものが多いです。
したがって、変換元のデータに画像形式の表が含まれていないか、確認するようにしましょう。
注意点③変換後に手を加えなければならない場合がある
PDFをエクセルに変換する方法次第では、きれいに変換されない場合があります。
特にメモ帳やワードを使用して、PDF内の表をコピーする際には、その表が崩れてしまう可能性が高いです。
崩れるのを防ぐためには、スペースを入れて調整をしたり、エクセルで開いた後に微調整をしたりしなければなりません。
数多くの文字や数値が入力されている表だと、変換時のずれによって、誤った表記になってしまう恐れがあります。
したがって、変換後は、問題がないかを確認するようにしましょう。
PDFをエクセルに変換できない時の対処法
PDFをエクセルに変換する方法を試したけれども、エラーが発生するなどで、変換できないことがあるかもしれません。
そのような時にどうすれば良いのか、対処法を4つご紹介します。
- パスワードがかかっているかどうかを確認
- 他の方法を試してみる
- エクセルに手入力する
- OCR機能があるソフトを使用する
対処法①パスワードがかかっているかどうかを確認
PDFが変換できない多くの原因は、パスワードがかかっていることです。
Adobe Acrobatを使えるのであれば、まずはファイルのプロパティから、セキュリティを確認してみましょう。
そこでコピーの部分が不可能になっているのであれば、変換することができません。
パスワードを解析すると法律に抵触する恐れがあるため、やらないようにしましょう。
対処法②他の方法を試してみる
PDFファイルによっては、変換する方法と相性が悪い場合があります。特に変換サイトや変換ソフトは、全てが高品質というわけでないため、変換に失敗する可能性が高いです。
そのため、他の方法を試してみると良いでしょう。ひとつの方法に固執しないことです。
対処法③エクセルに手入力する
どうしても変換できなければ、PDFに記載されている内容を、エクセルに手入力するしかありません。
大量の情報を変換したい場合、手入力をするのは現実的ではないです。
しかし、表のひとつやふたつ程度であれば、そこまで時間をかけずに入力できるでしょう。
場合によっては、変換できる別の方法を見つけるよりも、手軽に済むかもしれません。
対処法④OCR機能があるソフトを使用する
表などが画像形式になっていて、一部が変換できない場合は、OCR機能が搭載してあるソフトを使用しましょう。
OCR機能とは、画像からテキストを読み取る機能です。その機能があれば、画像であってもテキスト情報としてエクセルに変換できます。
コストなしで使えるフリーのOCRソフトもありますが、有料ソフトを使用すれば変換の精度が高くなるので、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
効率的にPDFをエクセルに変換しよう
データをPDF形式で保存すると、容量を小さくすることが可能です。また、記載されている情報を保護したり、レイアウト崩れを防ぐといったメリットもあります。
そのため、PDFが活用される場面は多いでしょう。それに伴って、PDFのデータをエクセルに変換する機会も多くなります。
その際に、効率的に変換できるよう、使える方法はひと通り覚えておいた方が良いでしょう。
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